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奈良に旨い物無しという格言があるらしいが、それに反して奈良名物の柿の葉寿司は実に旨い。 俺も大好物なのだが、如何せん買えば高い。 しかし、食いたい。 ならば自分で作るしかない。 というわけで、3年か4年前にたまたま干し柿作成中に落っこちた実の中の種から芽を出した渋柿の苗を、これはラッキーと大事に育て、今年ようやくまとまった数の柿の葉を採集できたので、柿の葉寿司を作ってみた。 柿の葉は渋柿の葉っぱ。40枚。 鯖はスーパーで買った塩鯖まるまる1本を三枚におろし、ちょっと塩を振って水分を抜き、軽く水洗いしてから三杯酢に10分。 ご飯は5合炊いて普段より甘めの寿司酢で寿司飯に。 思ったより柿の葉っぱが小さくて、売ってあるようには寿司全体を包めなかったが、なんとか形にして、ケースで圧迫。 ほんとは一晩ならしてからの方が味がなじむらしいが、我慢できずに即日夕げの食卓へ。 驚いたのが家内と息子。 素人の初挑戦にもかかわらず、お店で買ったのと変わらぬくらい旨いのだそうだ。 作った俺も試食してみてオッタマゲーション。こいつはマジで旨い。 いつもは家族で、「父さんと母さんは二つずつもらうから、K助は三つ食べてええよ」などと言って、買った柿の葉寿司を質素に仲良く分けて食べていたのだが、今日は遠慮はいらぬ。 まだ30個以上あるぞ。 K助、好きなだけ食えよ。俺もわしわし食ってやる。いや、こんなに食い切れぬ。 夢のような柿の葉寿司食い放題が三日も続いた幸福の週末なのであった。
2011年10月15日
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たまに旨い刺身が食いたくなるのだが、海の無い奈良県で、なかなか旨い刺身になる魚が手に入らない。 いや、決して近所のスーパーのモノが悪いわけでは無く、俺が食い慣れたふるさとの魚を扱っていないだけかもしれない。 となると、我がふるさとの鳥取県から通販で魚を取り寄せることとなるのだが、俺がゆっくり酒が飲める時間と、食べたい魚が入荷する時期と相場のタイミングが合う時ってのが、なかなか無い。ま、年に1回か2回かな、迷わずクリックできるのは。 今回取り寄せたのが、白イカ、モサエビ、トビウオの三種類。 これをさばいて刺身にするのは、家内では無く、常に俺の仕事。 家内が出来ないのではなく、俺が自分の食いたいようにさばいて切って盛りつけるのが楽しいからなので念のため。 これは白イカ(剣先イカ)とアゴ(トビウオ)。 中学校の時の美術の点数が最悪だった頃から、盛りつけの美学などの美的センスには見切りを付けているので、見た目は最悪だと自負している。 というか、全然盛りつけには気にしていない。 こちらはモサエビ(クロザコエビ)。 生きているうちは綺麗で旨そうだが、いざ死んでしまうと色変わりが早くて、そのうち黒くなってしまうので、地元以外ではなかなか流通していないエビである。 ただ、食感、甘さは他のエビ類を寄せ付けないくらいすばらしいので、俺のお気に入りの一つなのである。 色変わりの早さから都会に流通しないので、逆に地元でも旨いくせに安く買えちゃって実にありがたいエビである。 これを食うと、正直甘エビを買って食うのがアホらしくなるくらいである。 でも、今以上に冷凍技術とか鮮度保持のテクニックが進化していくと、このモサエビは確実に値段が上がる食材だと思うので、今のうちにきっちりしっかり食っておくべきだと思っている。 白イカ4杯、モサエビ30尾、トビウオ2本で送料含めて3,000円強。 へたに居酒屋に行くよりよほど家族全員幸せになれてしまうのである。 イナカもんに生まれてよかったなあ、と、鳥取のある北西の空を眺めながら、清く正しく鳥取産の純米酒をぐびぐびあおる秋の1日なのであった。 ああ、酒が止まらない。
2011年10月01日
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高知出張二日目。 高知から西へちょっと走ったとこにある須崎市で朝から仕事を済ませ、あとは大阪へ帰るだけ。 次、いつ来るかも分からないので、須崎を離れる前に、地元を知る方から教えていただいたお店へ。 国鉄須崎駅の真ん前にあるどこでもありそうな大衆食堂ちっくな店。 昔からありそうな店なのだが、実は今日あたりがオープン1周年らしく、オープン記念セールをやってるらしい。 お目当ては、須崎名物の鍋焼きラーメン。 土鍋でぐつぐついっている鶏系のあっさりスープのラーメン。 ぐつぐついっても麺は堅めに仕上げてあるので、最後までしっかり噛みしめて食うことが出来る。 派手さはないが、町の雰囲気と相まって、時間が止まってしまうようなのんびりとした気分にさせてくれるラーメンである。 定価600円が1周年記念で半額の300円。 まだまだ灼熱真夏の真っ昼間、ガンガンに効いたクーラーにあたって、タオルで額の汗をぬぐいつつ、はふはふずるずる食べるラーメンも、なかなかええもんじゃないかと、激しく納得しながら、何度もタオルで汗をぬぐってしまう須崎市の昼下がりなのであった。 また食いたいな。
2011年08月27日
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泊まりがけで高知出張。 仕事を済ませ、他のメンバーと別れ、以前お邪魔したことのあるバーの扉を一人で叩いた。 そこで頂いたお酒。 25年も経つと、あの独特の荒々しさが消えて、まるでワインのようにまろやかになるもんですな。 縁あってバーのマスターにごちそうしていただいたのだが、なんだがすごいモノを味わうことが出来た、ちょっと秋の気配の感じる高知の夜なのであった。
2011年08月26日
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また得体の知れない物体をご近所さんから頂いた。 先日、若ごぼうをくださったご近所さんだ。 俺が山に生えてるモノやら、山を歩き回ってるモノを獲ってきては喜んで食ってるのを知ってるので、俺がなんでもかんでも喜んで食ってくれると、このご近所さんは信じ切っているようだ。 泥の付着したこん棒みたいな物体。 見てくれだけでは味は皆目想像し難いことこの上ない。 山わさびというらしい。 そういえば聞いたことあるな。確か北海道・・・。 聞けば、やはり北海道からの貰い物が人づてで流れて流れて、ようやく俺の元へ到達したらいい。 わさびって、たしか漢字で書けば最初の文字が「山」という字だったよな。それなのに、更にその上に「山」を付けるとは、よほど山臭いのだろう。 山臭い味がどんなもんか確かめるためには、まずは食うしかない。 まずはすりおろした。 するだけで、ツーンとあのわさびらしい香りが鼻の奥の俺の恥ずかしい場所を刺激してくる。 そして、熱々のご飯の上に、贅沢かつ豪快に山わさびを乗っけて、熱々のお茶をぶっかけ、わさび茶漬けの出来上がり。 実食。 山わさびの山を切り崩し、ぐしゃぐしゃにご飯と混ぜ混ぜして、ゴゴゴゴ~と口の中へと豪快一気の流し込み。 ・・・辛、辛辛辛辛カラカラからからから!!!ひぃ~~っ!でも、旨っ! でもやっぱりかかかかからい。 喉の奥から鼻の奥へ、あのわさび独特の辛さが辛辣にくぐり抜けていくのである。 気が付けば、おでこにうっすらと汗も浮かんでいた。 いつも俺が食べてる沢に生えるわさびは、例えるならスカっと涼しく瑞々しく若々しい入学したての女子大生的辛さであるが、山わさびはどこか微妙に異なる、ちょっと腰を据えて落ち着いた、カウンターの奥でにっこり微笑む40歳台の美人女将的辛さといったところか。 どっちも悪くない。 明日は冷や奴に乗っけて食ってみよう。 話が飛ぶが、15年ほど前、大阪に就職で引っ越してきたとき、近所の飯屋で冷や奴を頼んだら、豆腐の上にカラシが乗って出てきたので、おったまげたことがある。 また別の居酒屋で冷や奴を頼んだら、やっぱりカラシだった。 恐るべし関西なのである。 冷や奴は誰がなんと言おうと断然、ショウガなのである。 ビールを飲まない日はあっても、冷や奴を食わない日は無いという、冷や奴党の俺にとって、これは非常に大事な問題なのである。 そして明日は、冷や奴に山わさびを乗っけるという新境地へ突入。 わざわざ山わさび冷や奴がどうだったのか、ブログに書くほどでも無いのだが、きっとそれはそれで旨いだろう。 広いニッポン、まだまだ俺の知らない食材が、どこかにあるんだろうな。
2009年04月29日
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得体の知れないものをご近所さんから頂いた。 見たところ、野菜のようである。 若ゴボウと呼んで、根っこも茎も葉も食えるらしい。 どうも、大阪府は八尾市辺りでは当たり前に食ってる野菜らしい。 アクは強いが、かき揚げは旨いらしい。 家内が彩りに、桜エビも混ぜてくれた。 男は黙ってビールを開けて、食うのみ。 ・・・旨い。 これぞ清く正しいニッポンの郷土野菜と言うべきなのか、ディープな大阪文化を垣間見たと言うのが良いのか、珍しいモノを食って、とりあえずいつも通り酔っぱらって喜んでる、ばかやろうおとっつぁんなのであった。
2009年04月12日
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年末年始は、交代交代で、俺の実家と家内の実家に帰省することにしている。 今年は、家内の実家の広島の番である。 で、30日に奈良から広島へ移動。 夫婦共々故郷を離れて暮らす我が夫婦にとって、盆正月は民族大移動的忙しい季節なのである。 大晦日の夜、小雪舞う冬型の天候であるにもかかわらず、外で炭を熾して焼くは、広島といえば、言語道断的にもう牡蠣なのである。これは焼き牡蠣。 これでもかというほど、ジューシーで、もう日本酒が手放せないのである。 写真撮るのを忘れていたが、本日の酒は、奈良から持って帰った地酒。アフェリですが、人気があるのか売り切れてます。俺は地元なので、通販は使わずいつもここに直接出向いて買っている。米惣よしむらさん通販もやってくれるらしい。いつも、と言っても、自分用に酒を買う余裕は無くて、ほとんど帰省の時の土産用かお世話になってる方への進物用。だから、俺が自宅で一升瓶抱えて飲んだくれるってことが滅多に無い、というか味見する機会も滅多に無いので、ちょっと寂しい。 この山田錦を使った「風の森」という、ちょっと寝かせた純米酒。これを冷やでグビッ。雑味無くふくよかで丸みのあるやわらかな味わい。そしてコストパフォーマンスも高いので、奈良の地酒で気に入ってる酒の一つである。 焼き牡蠣のお次は、生牡蠣。 広島の牡蠣は超有名なれど、地元広島で生の牡蠣を食う文化はあまり定着していない感を受ける。 皆、カキフライか土手鍋なのである。 どうもいくら大丈夫な牡蠣といえども、数食えばやっぱり当たるらしい。 それを知ってるから広島人は、生の牡蠣を食わないとか。 いろんな意味でナマが大好きな俺は、この生の牡蠣も大好きである。 殻を上手に剥いて、レモンをちょろっと絞り、きらきら光る新鮮な牡蠣をチュルッ! すかさず、純米酒をキュッ! もう何も言えない。 奈良の地酒と、広島の牡蠣の清く正しい見事なコラボレーション。 もう2つ3つ、牡蠣をむいてしまおう。 家内の実家の生粋の広島人である皆様が、誰も手をつけようとしない中、牡蠣殻片手に一人ニタニタ笑っている、至福の大晦日なのであった。
2008年12月31日
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先日の晩飯のメニューは天ぷらであった。 で、晩飯終わって、ふと台所を見ると、天ぷらの衣が余っている。 お、ちょっと試してみようと、冷蔵庫から鹿肉(昨猟期の最後の在庫)を出し、バンバンと薄切りにして天ぷらにして揚げてみた。見てくれは黒っぽくて良くは無いが、食ってみるとなかなかイケる。鹿肉は脂が少ないので、脂(油)を足す料理が良い、とモノの本で読んだこともあるので、一度試してみたかったのだが、なかなかこれは使えそう。 晩飯の後にもかかわらず、息子のK助も旨い旨いとつまんでくれた。 ただ、冷めると鹿特有の匂いが出るので、熱々のうちに食べると良い、とも書いてあったような気がする。 しかし、おいしかったので、全部熱々のまま食べ切ってしまって、冷めたときにどうなるかを確かめることが出来なかった。 熱い物は熱いうちに、これが料理をおいしく食べる鉄則。 だから、まっ、ええか、旨かったし。 今度は竜田揚げなんぞも試してみよう。 その前に、なんとしても、まず鹿を獲らねば、である。
2008年12月09日
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夜、晩飯兼晩酌の最中、何を思ったのか米を研ぎ始めた俺。 米1合、しっかり研いで、30分水を吸わせる。 長年愛用の中国山地で汲んだ湧き水をカップ1杯。 これを100円ショップで買った土鍋に入れてグツグツグツ。 沸騰するまで、強火。 沸騰したら弱火で10分前後。 どこで火を止めるかは、山でコッヘルを使って不自由無く米を炊いている自分の勘に頼った。 火を止める直前、お焦げを作るために数秒強火に。 ハイ、できあがり。 普段、朝は主にパン食。 夜は帰りが遅いので、おなかに負担をかけたくないからご飯は食べない。(その代わり、肝臓にちょっとだけ負担をかけることは毎晩のようにやってるが。) 昼こそ、愛妻弁当でご飯は食べるが、俺が炊きたてのご飯を食べることは滅多にない。 思い立って炊いた、生まれて初めての土鍋ご飯。 意外や意外、思ったより簡単に美味しく炊き上がりました。 米は普通の米だが、水は山の水。 (俺のこだわりの水についてはいずれまた。) それにしても、炊きたての土鍋ご飯っちゅうのは、ホント美味しくて、疑いなく俺も日本人なのだ、ということを改めて再認識させてくれるのであった。
2008年11月06日
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ぱっと見は、普通の民家で、「うどん」という看板が無ければうっかり通り過ぎてしまうような田舎道に建っているうどん屋。 昨日は和歌山へ出張だったが、今日はうどん王国の四国は香川県へ出張。 こんなうどんの店が実は旨い。 観光ガイドにも紹介されているので、平日でも観光客とおぼしき老若男女が次々と訪れるが、明らかに地元の人間とおぼしき人も、観光客に負けじと、次々やってきている。 さすがうどん王国。香川の人は、産湯はうどんの茹で汁だという噂は聞いたこともないが、うどん好きというのは間違いないだろう。 横で食ってる作業着のニイちゃんは、メインにかけうどん、おかずに醤油をかけたぶっかけうどんといううどん三昧なのである。 メニューはうどんの小か大のみ。これに勝手に客がダシ汁をかけるか、醤油ぶっかけにするか決めて、トッピングに天ぷらやネギや生姜をぶち込む。 これで500円もいかないので、実に安い。 で、食った後に勘定するのだが、店の人が忙しいときは、店の人の方から「なんぼ?」と聞いてくる。そして、こっちは自己申告でお金を払うだけ。 実に潔い店である。 完全蕎麦派の俺であるが、本場の讃岐うどんも旨いのであった。
2008年10月31日
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爺ヶ岳から唐松岳をのんびり4日かけてから、下山後の楽しみと言えば・・・。 下山してまず最初に口にしたいのは、 牛乳である。 俺のことだから、どうせ清く正しくビールだろうと想像された方、ごめんなさい。 理由は自分でも分からないのだが、昔から下山後はなぜか無性に即座に牛乳が飲みたくなるのである。 それも紙パックじゃなくて、瓶牛乳。 あれば、地牛乳がなおさら良い。地牛乳っていうのは、全国区メーカーの牛乳じゃなくて、地元のメーカーの牛乳のこと。 だが、今回下山した八方では、土産物屋はあっても、瓶牛乳を見付けることができず、お預けワンちゃん状態になってしまった。 それなら、信州と言えば蕎麦である。 これも俺が異常なほどにこよなく愛する食い物なのだが、今回は時間が無くてパス。 じゃあ、どうするか。 実は下山した翌日、山での予備日を想定してもう1日休みを取っていた。 で、息子のK助が幼稚園へと旅立った後、テントやシュラフを外に干し、妻と二人で近所の手打ち蕎麦屋へ出撃したのである。 ちょうど俺が今のうちに引っ越した時に開店したまだ5年ほどの新しいお店。 妻は、なんとか御膳とかいう、いろんな小鉢が入ったセットを注文。 俺は、昼間っからいきなり奈良の地酒を冷やで、そしてアジの南蛮漬けをつまみに。 この蕎麦屋さん、実はうちの近所で開店される前は居酒屋もされてたとのことで、ちょっと気の利いた一品もあったりする。 で、さらにこの蕎麦屋さん、実は俺の知り合いのご実家がやってるお店でもあったりする。 俺がここに行くつもりだったことが、その知り合いからお店にも漏れていたようで、その知り合いのお母様が、にこにこ笑いながら、お酒のつまみにと、小さな小鉢が4つほど入ったアテを持ってきて下さった。 いや、誠に申し訳ない。 うっかり店に行くなんて言うモンじゃないな、逆に気を遣わせてしまった。 アテまでサービスで頂いて、お世話になりっぱなしじゃ、ホント申し訳ない。 ここは売り上げ貢献の為、もう一杯お酒を注文しよう。 昼間っから幸せな俺である。 そういえば、K助が産まれて早5年。 その間で、妻と二人っきりでの食事は、今日でまだ2回目である。 なんだが新鮮な気持ちになって、ちと照れくさい。 さて、ほどよく気持ち良くなったところで、本命の盛り蕎麦大盛りをようやく注文。 この蕎麦屋さん、最近はやりの求道派蕎麦屋と違って、俺が知ってるこの界隈の店の中でも、量と値段のバランスが良い。(求道派かどうかは俺の持った印象であって、店のご主人がどう考えているかは別の話である。それに求道派じゃないからと言って蕎麦が手抜きというわけではないので、誤解の無いように。) 蕎麦にこだわってますという店構えで、法外な値段で、一握り程度の蕎麦を食わせる店は俺がダメなのである。腹一杯食ってこそ、蕎麦なのである。 とは言え、味はもちろん満足いく旨さ。というか、結構レベルが高い蕎麦なのである。 こんな蕎麦屋さんが近くにあって、俺は実に幸せなのである。 豪快に蕎麦をズバズバッと一気食い。 そのあと、ゆるやかにそば湯をたしなみ、のんびり1時間の食事が終了。 秋の柔らかい日差しの下、程良く気持ち良くなって、チャリンコチャリチャリのんびり帰宅。 節約家族の外食と言えば、月に1度のマクドくらい。 だけど、今日は絶妙にリッチ、ココロもリッチになった秋晴れの平日の昼下がりなのであった。
2008年09月24日
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間もなく明日になろうとする8月23日の夜。 昼間のそうめん流しで使った真竹の器をちょっとあぶって、それに酒をつぎ、もういっかいあぶって、軽く燗にする。ほのかに竹の香りのするお酒の出来上がりである。 30歳台最後の晩酌を一人でちびりちびり。 お、日付が変わった。8月24日である。 40歳台最初の晩酌をせねば。 今度はモルトウイスキーにチェンジ。 40歳かぁ。 別になんも変わらんなあ。 40にして惑わずと言うが、そうなれるものやら。 精神年齢は28歳くらいから成長してないしなあ。 やっぱ自分で変えていかんとイカンなあ。 などと、ちびちび酒を飲むうちに、支離滅裂酩酊状態へと突入していくのであった。 やはり40になっても、全く成長していないような気がするな・・・。
2008年08月24日
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アゴ。 顎ではない。 俺のふるさと、鳥取ではトビウオのことをそう呼んでいる。 つまりはアゴとは方言である。 そして、大人になってから知ったのだが、九州は長崎でもアゴと呼んでるらしい。 さらに、これが、トビウオの学名。Cypselurus agoo agoo (Temminck and Schlegel) 学名の中に、アゴという記載が入っているのである。それも2回も。 アゴという呼び方は方言なのだが、それが学名になっているとは凄いことである。 でまあ、実は本を読んで初めて知ったのだが、長崎にシーボルトが来た時に、長崎の人々がトビウオのことをアゴと呼んでいたから、シーボルトがトビウオの学名にアゴを使ったとか、学名でアゴと呼ぶことをシーボルトが長崎の人たちに紹介したことから、アゴと呼ぶようになったとか。 学名のagooが先か、長崎のアゴが先かは、鶏が先か卵が先かの話になってよく分からないが、とにかくアゴという呼び方は由緒正しい呼び方なのである。 ただ、学名の括弧の中が命名者名になるのだが、そこにシーボルトの名前が入っていないので、恐らく学名が先にあって、それを長崎の人たちが使い始めて、東に広がり、ついには鳥取でもアゴと呼ぶようになったのではないかと俺は思う。 ついでに言っておくと、鳥取の特産品で、トビウオを使ったアゴ竹輪がある。これも滋味で美味である。 さらに九州のことも言っておくと、トビウオを使った薩摩揚げを鹿児島で食ったことがある。これも実に旨かった。 さて、これが今夜のアテ。 アゴの刺身、これで380円。高知県産。 子供の時から食べ慣れた味でもあり好きな刺身の一つである。 奈良市にある魚専門の店で購入。 写真の奥に写ってるのは平アジの刺身だが、それよりこのアゴの刺身の方が甘みもあって旨かった。 これに鳥取の地酒を冷やでグビリ。 値段も安く、いわゆる大衆魚の部類に入るであろうアゴだが、実はしっかり味があり、大変旨いのである。 いやはや、今週もなんとも幸せな週末となってしまって実に申し訳ないのである。
2008年05月24日
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息子のK助と動物園から飲まず食わずで帰ったその後、頭の中ではビールビール・・・と、念仏のようにビールが唱えられている。 天気もいいことだし、早速、庭で炭を熾して、即席バーベキュー。 と言っても、緊縮家計財政、新たに焼き肉用の肉を買う余裕はない。冷蔵庫にあるものだけでやらねばならぬ。 そこで、偶然救いの電話がご近所さんから。 「空豆もらったけど、食べる?」 まさに渡りに船、地獄の仏。 以前、仕事のつきあいで行ったちょっと高級な飲み屋の付け出しで、空豆が出されたことがあり、それが気になってたのである。 サヤ付き空豆に粗塩をなすりつけ、炭でただ焼くだけ。 サヤが焦げたら取り出して、サヤを破いて、中の豆を取り出し、さらに豆の厚皮をむいて、ほくほくに蒸し上がった中身を口に放り込み、冷えたビールをぐびり。 なかなかどうして、これがシンプルにして旨いのである。 サヤに塩を付けることで、あまり豆の味に影響を受けることはないような気がするが、サヤを破くときに指に付いた塩が、偶然口の中に入り、なかなか絶妙な塩加減なのである。 牛肉を買う余裕は無い、冷蔵庫の中の今月分のビールも3本だけ。 しかし、限られた材料を旨く食う、これもまた清く正しい至福の週末なのであった。
2008年05月17日
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先日、実家から宅配便が届き、その中にワラビが入っていた。 実家の両親が山に入って採ってきたワラビである。 で、深夜帰宅してみると、玄関を開けた途端に粕汁の魅惑的な香りが家中にただよい、「おお、粕汁だ」と、俺は途端に腰がくねくねもう我慢できません状態になってしまった。 家内がワラビを粕汁に仕立ててくれていたのである。 俺が物心ついた時には既に食べていたワラビの粕汁である。 味噌と酒粕を半々にして、そこにワラビとタケノコが入っている。 いや、もう、これ、俺の1年間のライフサイクルの中で外せない一品であり、これが無いと俺の春が来たと言い切れないほどだ。 両親もそれを知ってて毎年送ってくれるのである。 写真奥は、ワラビを灰汁抜きしただけのいわゆる刺身と呼んでるもの。しゃきしゃきの歯ごたえの奥に、ワラビのねっとり感もあって、生姜醤油との相性は抜群。 出来れば早く我が住まいの奈良で、ワラビがまとまって採れる場所と、それを採りに行く時間を作りたいのだが、なかなかままならぬ。 それを知っいて、毎年送ってくれる両親と、その味を受け継いでくれた我が家内に、ここは素直に感謝せねばなるまい。 深夜零時、家族も寝静まった物静かなリビングでの、1人わびしいおとっつぁんの晩飯ではあるが、心に体に清く正しく優しくあったまるワラビの粕汁なのであった。
2008年05月15日
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先日、ふるさとに住む兄貴ファミリーが奈良の我が家に遊びに来てくれた。 その時、手土産に持ってきてくれた酒の1本がこれ。 日置桜(ひおきざくら)の純米酒。 酒の味をエラそうに語るほど、俺は人生の辛酸を舐めてないので、細かいことを表現するのはやめておくが、この酒もなかなかエエのである。 生まれも育ちも生粋の鳥取人である俺は、酒と一緒で鳥取の気候・風土・水が体内に凝縮されている。 だからなのか、鳥取の酒は俺の体に合ってるような気がする。 かといって、利き酒をやったとしても、鳥取の地酒だと判断できるわけも無い。 ま、かなり俺の気分や思い込みも入っているかな。 ただ、これまでいろいろ飲んできて、鳥取の地酒の中で、これは2度と飲みたくないという酒にはまだ出会っていないのは確かである。 そんなこんなで、今宵も鹿の刺身と旨い日本酒で、清く正しい男の晩酌が、自作のぐい飲みでスイスイと進んでいくのである。
2008年05月10日
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俺はゲテモン食いなのだろうか。 こいつかゾワゾワガサガサ動いているのを見るだけで、脳裏にキンキンに冷えたビールでこいつを口に放り込む自分を想像し、思わずうっとり、アア、もうダメ、好きにしてぇ!という気分になってしまうのである。 シャコである。エビに似ているようで、少し分類学的な仲間は違うが広い意味では甲殻類なので、遠い親戚といったところか。 昨日、大阪府南部の方に射撃練習に行ったことは日記に書いたが、奈良から延々愛車エロバス君で、高速を使わず下道で2時間かけて行ったのである。 そうそう、我が愛車エロバス君は先日オーバーヒートで入院したのだが、一晩の入院で無事退院できたのである。病名はラジエターのサーモスタット異常で、治療はサーモスタット交換、1万円也。 異常に気付いて早くにエンジンを止めたので、エンジンが焼け付かず、軽傷で良かった。 心配してくださったみなさま、どうもありがとうございました。エロバス君は全快しました。 が、1万円の出費は実に痛い。 話を戻して・・・ せっかく足をのばしたのだから、行きたいところがあった。 泉佐野市の青空広場。泉佐野漁協がやってる水産市場みたいなやつで、地魚が豊富に売ってある。ただ、俺は自分でも一応釣りをかじってるので、安いかどうかは、俺にはよく分からない。こんなん自分で釣った方がエエじゃん!ってな魚も結構な値が付いているので、そいつにそれだけの金をかける価値はお客さんが決めれば良いだろう。 で、そんな俺が他の魚には一切目もくれず、狙っていたのがシャコなのである。 やっと話題がシャコに戻ることが出来て俺も嬉しい。 市場の中をざっと歩くと、ちょっと小振りのやつも混じるが、活きのいいシャコが50匹程度入って、これで1,200円の値札が付いている。 高いか安いか・・・ それはそれを食いたい人が決めると書いたのだが、射撃で1万円を使った後の俺にはかなり高価な買い物である。 でも、シャコを見てしまった俺の頭の中は、黄金色に光るビールが渦巻いていて、もう後には引けない、このまま手ぶらで帰ることが出来ない精神錯乱状態になってしまっている。 「おばちゃん、このシャコ、ほんとに1,200円?」 「ん? 1,000円でええよ。」 「もらうわ!」 シャコの袋をぶら下げた俺の目はうつろ、ココロそわそわ、うちまでどこを通って帰ったのか記憶が定かでない。 さて、シャコは活きているうちに茹でないと、身が殻から剥がれにくくなる。 ビールビールと朦朧としながらも、帰宅して、すかさず湯を沸かし、塩を少し入れて、シャコをぶち込む。 いきなり熱湯にぶち込まれたシャコは一瞬悶絶苦悩するが、すぐ紫色に変わっていく。 10分後、ざるにあげ、自然に冷ます。 それにしても、シャコ愛好家が俺の周りには非常に少ない。 一緒に食べて、シャコを食うヨロコビを是非共有したいのだが、ほんとにいない。 聞けば、やっぱり見た目がネックのようだ。動いてる姿も気持ち悪い、茹でたら紫色になってそれもグロい、殻を剥いても紫色のままなので、それもダメらしい。 火が通れば赤くなるエビに比べて、いささか立場無しなのである。 シャコは茹でたてより、冷ましてからの方が殻を剥きやすいようだ。 見た目を気にする以前に、シャコの味に魅せるられてしまった俺は、一度もシャコをグロいとか思ったことがない。もう頬ずりしてしまいたいくらいなのである。 豊潤な瀬戸内海の栄養がたっぷりつまった茹でシャコは、キンキンに冷えたビールとともに、清く正しくきっちりと俺の胃袋とココロを幸せにしてくれるのである。 そして、初めてシャコを見た息子のK助も、最初はゾワゾワガサガサにびびっていたが、今や、俺と同様シャコをこよなく愛する一人となったのである。
2008年03月16日
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朝晩はまだ寒々だが、昼間はぽかぽか。 早速昼間っから、炭火を熾す。 何かを食べたいから炭火を熾すのじゃなくて、炭火を熾すことが目的なのである。 冷蔵庫の奥をのぞき込んで、食えそうな物をピックアップ。 今日のためにわざわざ買うようなことはしない。 まずは、鹿のあばらを焼いて、ビールをぐびり。 気分屋の息子のK助は、うちの中で、テレビを見ながら、あばらと格闘していた。 お次は、去年、信州で買ったおやき。 おやきの中身は野沢菜など。 素朴な味が胃にしみる。 遂に焼き鳥も登場。 たれは、10年前から継ぎ足しながら使っている自家製。 おなかも落ち着き、一段落したら、あとは炭火を眺めながら、のんびり焼酎をちびちび。 火を眺めていると、つまみもいらん。 これぞ火遊びの王道だろう。 なんとも贅沢な休日であった。
2008年03月08日
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今日は渓流釣りの解禁日。 夕べ職場を退社して電車に乗るまでは、出漁やる気満々だったのだが、なんだか電車の中でいろいろ考えて、今朝の出漁取りやめ。 まあ、ある意味お祭り的な意味合いもある、解禁日の放流養殖アマゴの入れ食いも、季節の移ろいを感じられて嬉しいのだが、昨今の釣り氏のマナーの悪さに辟易している気持ちもある。 あわてず、落ち着いたときにのんびり渓に入ろうかなって気分になったのである。 B型人間の心変わりは激しいのである。 で、近所の人たちに、「なんで渓遊さんが休日昼間に家族と一緒に過ごしてるの??」とからかわれながら、家族で出かけた近所のスーパーで見つけたのが、川エビ。 鮮度抜群で、ラップに包まれたトレイの中で、時々ピンッピンッとはねてやがる。 川のエビって言うと、テナガエビが有名だが、それよりもっと小さいエビ。おそらく、釣りの餌で売ってあるシラサエビとか、熱帯魚屋に売ってあるエビのちっちゃいやつだろう。 俺が幼稚園の頃、毎日のように弁当に入っていたのだが、今は滅多に見かけなくなった。 トレイ1杯で398円。 周りのマグロや鯛には目もくれず、迷わず買って、醤油と砂糖をからめて、はい、できあがり。 タッパーに入ってる写真はちょいと芸が無いが、シンプルな味付けて素材の味を堪能できてしまうのは、素材がいい証拠。 この他、砂糖醤油以外に、家内がこねたピザ生地にも乗っけて焼いたが、それも旨いのなんの。 398円で得られる清く正しいチープな幸せなのである。 さて、明日の朝は、この川エビを熱々のご飯に乗っけて食っちまおうかな。
2008年03月01日
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酒は人並みに好きなのだが、酒の味が分からない。 かといって、何を飲んでも旨いかといえば、そうでもなくて、俺の口に合う、合わない、その程度の判別はできる。それ以上詳しく酒の味を語れと言われても無理。 日本酒を飲んで、山田錦がどうとか、吟醸香がどうとか、さっぱり分からん。 芋焼酎を飲んで、芋の甘みがどうとか、黒麹がどうとか、カメ仕込みがどうとかこれも分からん。 ましてや、ワインのにおいをかいで、一口口に含んから、空を見上げて「う~ん、ブルゴーニュのぶどう畑を吹き抜ける春色のそよ風を感じるねぇ。」などとは口が裂けても言えぬ。 結局のところ、口に合う酒であれば、あとは飲んでる場の雰囲気や、一緒に飲んでる相手や、料理なんかで酒の味が一層引き立ったりすることが多い。その逆も然り。 で、先日飲んだ日本酒と料理が下の写真。つまみは、実家から持って帰った、オフクロお手製のスルメイカの麹漬け。酒は、これまた我がふるさとの地酒、鷹勇(たかいさみ)の純米吟醸なかだれ。 飲み始めたときは気が付かなかったが、飲み進み、食べ進むうちに、なんだか、これエエなぁ・・・と感じてきた。 妙に体にしっとりとはまってしまう味わいなのである。 以前住んでいた広島や、今住んでる奈良にもいい酒がいっぱいあって、いろいろ飲み試してみたし、ほかの地方でもいい酒はあるのだが、ここまでしっくりはまる酒(旨いまずいじゃなくて)には出会ったことがない。 以前、何かの本で読んだが、人間それぞれ育った地方の気候に体のつくりも左右されるし、酒もその気候に合った酒が造られているので、自分の生まれ育った故郷で、地の料理をつまんで、地の酒を飲るのが一番旨いとあった。 ああ、俺はやっぱり鳥取人なのかな、と、高校を卒業し鳥取を離れて20年になるのだが、改めてそう感じ入ってしまう味わいなのである。 これぞまさしく清く正しい我がふるさとのお酒なのであろう。 今度帰省したら、もそっといろんな酒を試してみよう。
2008年02月27日
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『男の贅沢』・・・タイトルだけ見ると、なんか凄いカッチョイイ事をしてるみたいだが、実は至って庶民的でなんの派手さも無い質素な事である。☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ お昼過ぎ、庭で雑草取りをしていたら、息子の3歳のK助が蚊除けに付けた蚊取り線香に、庭に落ちている木片なんぞを集めて乗っけている。「K助、何してんの?」「燃やして遊ぶの。」「お前、火遊びしたいんか?」「そう。」 この年で、火遊びとは立派である。どうせやるなら、中途ハンパはいかん。「それなら、K助よ、炭起こして、そこで燃やすか? ほんで、その後、炭でなんか焼いて食うか?」「やったぁ」 どうせ火遊びするなら、蚊取り線香なんぞ、中途半端なやつじゃなくて、しっかり火遊びさせねばならぬ。子供の火遊びは、俺の火遊びに比べたら可愛いものだ。 火遊びは危ないからと言って、火から遠ざけるのではなく、徹底的に火遊びをさせて、火がアッチッチだということを、教えてあげれば良いだけのことである。 んな訳で、晩飯のメニューが突如変更され、冷凍庫の鶏肉と、昨シーズン撃ったヤマドリを解凍し、成り行き任せで、焼き鳥となった。 七輪(うちのは四角だが)に炭を入れ、着火剤を使って火を起こし、炭が落ち着くまで、全てK助に見せて、時々彼にもやらせて、満足するまで火遊びをさせてあげた。 さて、これからが本題であるが、満足したK助を風呂に入れ、寝かして手が離れた後は、いよいよ、俺、参上。 ホントはもっと広い庭もあるのだが、台所の勝手口横のこの狭いスペースが、氷を取るのも、酒を取るのも、つまみを取るのも実に便利なので、ここが最近の指定席になってしまっている。 のんびり独りで、炭火を眺めつつ、酒を舐めるのである。 台風通過後の吹き返しの北風が背中に心地よく、足の裏には炭火の暖かさがじんわりと染みわたり、酔いも脊髄の奥深くへシットリと、ココロも体もリラックスしてしまうのである。 これをやり始めると、自分の中の時計は壊れてしまい、ついつい深酒夜更かしになってしまうのである。 いつもはロックかストレートだが、今宵はのんびりハイボールで。 これぞひっそりしめやかで、そして清楚で可憐、更に清く正しい男の贅沢なのである。
2007年07月15日
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狩猟に連れて行ってもらい始めて、とうとう自分で免許を取って2シーズンが経った。 で、鹿が獲れたらそのときはキロ単位の大量の肉をお持ち帰りできる。 その鹿肉をいかに美味しく食うか、という命題を追求した振りをして数年が経ったが、いつか挑戦してみようと思っていたのが、「鹿のたたき」。 何故、「追求した振り」と書いたかというと、うちの家内は鹿肉を一切食べない。 どうも奈良公園の鹿を連想してしまうらしい。 それって、スーパーの牛肉だって、牧場でのんびり草をはむ牛君の成れの果てじゃないかと言えば、それまでだが、やはり、大きな違いは、命を絶つ部分がスーパーのそれには含まれていないことだろう。 ジビエの場合、どうしても殺傷し、さばくというグロい部分が含まれる。 スーパーにパックされた肉にはそのストーリーが一切見えない。牛肉を見ても牧場の朴訥とした牛君のイメージは感じられないが、俺が獲ってきた鹿肉には、生きてのんびり歩いている鹿の姿が見えてしまうのである。 だから、鹿を食えないという家内の主張をあながち攻めるわけにもいかない。 一方、3歳の息子のK助はといえば、鹿の刺身もご機嫌に食ってくれる。単に塩胡椒して焼いただけの鹿肉にも大変ご満悦のようだ。 というわけで、料理ってのは、いくら気合いを入れて凝って作ってもそれを喜んで食ってくれる人がいないと作る気がしないよな。 で、今のところ凝る必要が無かったから、「追求した振り」という訳。 それから、「たたき」を作るなら、なんか美味しいタレも欲しいなあと思っていたが、なかなかタレのレシピに出会えなかったというのも、たたきを作らなかった理由の一つかな。 たまたま今回、和風の良さげなタレのレシピを見付けたから、早速作ってみた。 鹿は残り少ない在庫から取り出した背ロース。 こいつを、常温に戻してから、塩胡椒をして、あっちっちのフライパンで肉のグルリに熱を入れる。1面につき、20秒くらい。 すかさず氷水にぶち込み荒熱を取ってから、キッチンペーパーで拭いて、冷蔵庫で一休み。休ませることで、肉の中の肉汁を閉じ込めてやる。 焼いてすぐ切ると、肉汁が流れてしまうのである。 タレはと言えば、ぶっちゃけ本のパクリである。 ・大根すりおろし 大さじ3・タマネギすりおろし 大さじ1・りんごすりおろし 大さじ1・ニンニクすりおろし 少々・赤ワイン 大さじ1・白ワイン 大さじ1・みりん 大さじ1・醤油 大さじ3・米酢 小さじ 1/2もともとは和風タレで、チキンソテーのレシピに紹介されていたモノ。なんか使えそうなので、鹿に適応してみた。ん、これ、いいんでないの?カイワレのピリ辛も刺激的で実に爽快。1週間ぶりのビールとの相性も抜群。夫婦喧嘩をした夜は、晩飯が出てこない。そんなつらくわびしい一人だけの晩飯だが、鹿肉とビールはそんなこととは露知らず、清く正しく我がココロと舌を刺激するのであった(涙)。
2007年06月25日
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梅雨明けかと思わせるくらいのいい天気。 午後3時過ぎに、おもむろに炭に火を入れ、のんびり火が起きるのを眺める。 1時間くらいして火が落ち着いたら、早速網に肉を乗せ、庭での外飯の開始である。まだ明るいうちから、ビールを飲み始めるのも、なんとも贅沢でいいもんだ。 自分で鶏肉を切ったり、つくねを作ったりしてから、串を打ち、焼いて自家製の10年モノのタレで食う。そして、鹿のアバラも塩胡椒して、こやつも炙って食う。 なかなかよろしい。 暗くなったら、いったん休止して、息子のK助を風呂に入れ、K助が寝てから、再び、 俺、参上! ししゃもを炙って、国産ウイスキーを舐める。 酔いが心地よくまわってきたら、島モノのモルトウイスキーに変えて、さらに一杯。 もっと酔ってきたら、畳1畳分ほどの家庭菜園からニンニクを掘り出し、焼き鳥で余ったセセリと一緒にアルミホイルに包んで、網に乗せる。そして、ホイルの中がジュウジュウ騒ぎ始めたら、あっちっちと取り出し、今度はヘビーなアイラのモルトウイスキーにチェンジ。 頬を揺らすそよ風も酔った体に心地良く、清く正しい何も無い1日が清く正しく過ぎていくのである。
2007年06月16日
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朝、近所のスーパーで魚介類を買い、クーラーボックスに詰め込んで、一路奈良の自宅へ。 近所のスーパーを侮る無かれ。親会社が地元の水産会社なので、置いてある魚の鮮度、値段は地元庶民の胃袋を満足させるだけのモノが置いてある。 平日に休みを取っての移動なので、渋滞もなく楽に帰ることが出来た。 そして、晩飯はといえば・・・。 通称モサエビ、標準和名では「クロザコエビ」だが、地元でそんな呼び名を使うことは無い。 奈良に戻って、晩飯で調理する時もまだ生きていてトレイから飛び出した。これが地物の鮮度なのである。地物でそろえた本日の晩飯。 左上がシマメイカの刺身 スルメイカのことだが、鳥取ではシマメで通っている。高級なイカには味は劣るが、それでも安くて旨いので、庶民の味方だ。生姜醤油が合う。 右上は、いわしちくわ。素朴な味わいの鳥取名物である。 右下は、モサエビ。とろっとした甘みと、鮮度抜群の歯ごたえは、喚起のあまり、目尻の皺を増やす要因となる。 左下は、自分で採ったワラビを灰汁抜きしただけもの。店ではワラビの刺身と言っているようだ。こいつも生姜醤油をつけて歯ごたえを楽しみながら食うのが最高だ。 関西に就職して、鳥取出身というだけで、田舎モン扱いされ続けているが、こうした食い物を食っていられるのも、鳥取出身だからなのである。 田舎モンで上等。何も恥ずべき物はない。嗚呼幸せ、皆さん旨すぎてどうもごめんなさい、なのである。 激闘のGWの夜は、地物料理と共に清く正しくビールぐびぐびと更けていくのである。
2007年05月01日
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ジンギスカン。 羊の肉の焼き肉である。 いろいろ調べてみると、例の真ん中がモッコリ盛り上がったジンギスカン専用の鍋で食う事もあれば、ホットプレートよろしく普通の平たい鉄板で食う文化もあるようだ。そして、焼く前にタレと肉を混ぜる文化もあり、通常の焼き肉のように焼けた後、つけダレにつけて食う文化もあるようだ。語源まで言及すればキリがないので、やめとくが。 また北海道が有名だが、それだけじゃないらしい。岩手県や長野県でも食べる文化があるらしい。あと、俺も食ったことがあるが、岡山の蒜山高原とか。 あと、意外に知られていないのだが、我が渓遊ワンダラー家でも好んで食べられている。 思い返せば30数年前、貧困極まる我が実家では、牛肉など夢の夢、実家のある山陰地方のスーパーでも何故か普通に売られていた値段の安いマトン(羊の親玉)のジンギスカンがごちそうの筆頭だった。タレは、料理番組で紹介されたジンギスカン用のタレを毎回作り、市販の焼き肉のタレは一切使わない。そして、あのまん丸いラムロース肉では無く、普通の細切れみたいなやつだが、それを鉄板で焼いて、つけダレで食うやり方。 盆正月、卒業式、入学式、誕生日、ことあるごとの記念日は全てジンギスカンなのである。 年月は過ぎて、現在、結婚して家族を持った今でもその習慣は抜けることなく、受け継がれている。最近関西でもマトンが手に入るようになり、気軽にジンギスカンができるようになってきた。親元離れた今でも最高のごちそうなのである。 牛肉の焼き肉よりも、実は好きだったりする。 タレも30数年前と同じレシピ。これ以外では美味いと思えないくらい、体に染みついている。 思い出したら、また食いたくなってきた。
2007年03月28日
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3ヶ月という短い猟期で、大切な期間であるにもかかわらず、本日は休日出勤である。 たまに入る打ち合わせを除けば、朝から晩までパソコンとにらめっこの職種なのである。 これをもう12年も続けている。 それにもかかわらず、視力が1.2~1.5を維持し続けていることは、ホント奇跡に近い。ただ最近ちょっと乱視が入ってきて、200m先のおネエちゃんを見て、自分のタイプがどうか判断するのがきつくなってきた。 さて、休憩がてらのブログの更新くらい勘弁していただきたい。鹿の塩焼き なかなか凝った料理をする暇が無いので、手っ取り早く鹿を食うにはこれが簡単。塩胡椒を振って、しばらくなじませてから、ごま油を敷いて焼くだけ。鹿の味がよく分かる一品だが、とても料理と呼べたモンじゃない・・・。シシ大根 シシの脂と大根を炊いただけ。出汁とか砂糖、醤油、酒なんぞを適当に入れていて、毎回味が違うが、立派な酒の肴。 週末に作り置きして、平日に仕事終わってゆっくりつまむつもりなのだが、大概、息子のK助に食い尽くされるのがオチなのである。 さて、明日の猟はどんなモノに会えるのか、さっさと帰らなくては。
2007年01月20日
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ケツは相変わらず痛くて、昨日より2,3センチケツの割れが深くなったかも知れぬ。(昨日の日記を参照) 動くこともままならぬが、それでも腹は減る。 中腰で車を運転して魚(肴)を購入してきた。 11月に入れば牡蠣である。こいつは広島産。半分殻を剥がしたハーフシェルで売ってあった。 レモンをちゅっと搾って、つるっと吸い込み、焼酎をぐびっ。 嗚呼幸せ。 残念ながら、ハーフシェルで海水パックで売ってある牡蠣は、エキスが抜けて、剥き立ての旨さは無かったが、気分は味わうことが出来た。そして、こいつが本日のメイン。ドロエビ。鳥取産。「美人=器量良し」とは必ずしも言えないのは、魚介類でも同じである。見た目は全然旨そうでないのだが、こいつの刺身は、とろりと甘く、ケツの痛みも忘れるほどである。 ざざっと皮を剥いで、山葵醤油をちょっと付けてツルリと口に入れ、焼酎をぐびっ。 クルマエビや甘エビを凌ぐ旨さである。 嗚呼幸せ。 1パック10匹入りで300円。 K助も気に入ったらしく、とどまることを知らず、6匹もK助に食われてしまった。妻と俺とで2匹ずつ・・・。 このドロエビを更に凌ぐのがモサエビというエビ。実家に帰省したときは普通に食っているが、関西では流通していない。だから、我慢出来ないときは、ここで取り寄せている。「旬のさかな」 さて、親の分のドロエビまで食って満足したK助も寝入ったようである。 K助よ、俺をあなどるなよ。実はもう1パック買ってあるのだよ。 ケツが痛くてゆったり座ることは出来ず、体の重心を前よりにしての晩酌であるが、秋の夜長の晩酌は、清く正しく俺の心と胃袋を満たしてくれるのである。
2006年11月03日
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リラクゼーション施設は、温浴とか、マッサージとか、なんちゃらヒーリングだとか、世にたくさんあるが、俺の場合はお気に入りのバーで旨いウイスキーを飲むことが、リラックスのひとつの手段。 かといって、それなりにお金もかかるので滅多に行けないが・・・。 久々ミナミにあるいつものバーへ。 今年度に入って、残業代全額カットになっちまったもんだから、家族で外食にもほどんど行っていない。なので、家計のやりくりとか頑張ってる妻に申し訳ない申し訳ないと心で詫びつつ、のんびりモルトウイスキーを舐める。 しかし、家で飲む酒と違って、こういう場所で飲むと何故かいい。なんかすっきりするのである。 程良く酔ったところで帰宅。 明日からの土日は、今度は野遊びというリラックスが待っている。
2006年10月20日
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週末はご近所さんと連れだって狩りに行く予定だったが、数日前からK助が熱を出してしまい、敢えなく自宅待機となった。 野遊びが出来ないときは、魚ばっかり食っておるのではと勘違いされてしまいそうだが、あながち間違ってもない。 近所のスーパーで300円弱のサバと、1杯100円のスルメイカを購入し、妻がサバの棒寿司を作り上げた。どうも、前回俺が挑戦した棒寿司が旨かったらしい。 脂の乗ってきた鯖の寿司は、なかなか初挑戦とは言え、十分旨い。 そして、なぜか、鯖の棒寿司には、ビールが合う。 俺はイカを干して塩辛作り。 生のイカとイカのワタを混ぜるのが一般的と思っていたが、数時間干したイカの方が、ワタの染み込みが良いと、ものの本で読んだので試しに干してみることにした。できあがりは数日後。 ほかに、ゲソ天も作った。 そのままでも旨いが、マヨネーズに一味唐辛子をかけて、そいつにゲソ天を付けて食ったら、もうたまらん。狩りに行ったご近所さん達には、もうすみませんごめんなさいとばかりに、更にビールが旨いのである。 夕方、狩りから帰ってきたご近所さんは、獲物であるブドウをお裾分けしてくださった。 秋は、空の色も沈み、木々の葉も散り落ち、飼ってるカブトムシも成仏したりして、どうも物寂しく、あまり好きになれないのだが、秋の味覚だけは、実に旨く、胃袋を幸せにしてくれるである。 そろそろ、栗やアケビを探しに山に入らねば。
2006年10月01日
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面白そうかなっと思い立ってアイスクリームを作ってみた。 レシピはネットから適当に拾って、牛乳、生クリーム、卵黄、砂糖、バニラエッセンスを混ぜて冷やして、固まったらまた混ぜて冷やして・・・を繰り返すだけ。 ちょっと味見したら、雪印のバニラアイスにも勝らずとも劣らず。なかなかイケる。こるぁっ、まだ完全に固まってないぞ。踏み台を自分で運んで冷蔵庫を開け、勝手に食い始めている。ってことは、K助なりにも結構旨いのだろう。よしよし。 やはり、ひたすらことあるごとに、マメに混ぜるのがコツのようで、それが足りなければ、アイスの中に空気が含まれず、限りなくアイスクリームに近いシャーベットが出来上がった。 それでもK助は黙々と食ってくれるのである。
2006年09月19日
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時々衝動的に魚介類が食いたくなる。 で、また魚を買ってきて、寿司を握った。 素人握りは、自慢できるほど見た目は良くないので、小さな写真で。好きなネタを好きなだけ食えるのは、回転寿司と一緒だが、機械握りじゃなく、人の手で握った寿司は、地味だが美味だった。 ついでに、鯖の棒寿司も作った。 就職で関西に移住し、言葉や文化の違いに半ばあきれたが、こいつもその一つ。 しめサバのことを、関西ではなぜか、「きずし」と呼んでいる。酢で締めた鯖だから、締め鯖のはずだが、居酒屋でも「きずし」とメニューにある。しゃりがないのに、「き ずし」なのである。 そのくせ、ケンカ相手をイタぶるときに、「おまえ、締めたるぞ!」とは言っても、「おまえ、きずしにしてやるぞ」とは言わないらしい。そうだ、今度からそう言えば、少し優しく間抜けに聞こえて、緊迫したケンカの雰囲気をほぐすのには良いではないか・・・。 関西はよく分からん。 話ついでに、納豆が大好きな俺のことを、職場では人間扱いしてくれない。関西では納豆は食べ物ではなく、納豆を食うヤツは人間ではないらしい。 横道にそれたが、棒寿司も初挑戦ながら旨かった。 ほんとは、こやつ達と一緒によく冷やした純米酒を飲みたかったのだが、我が家のパソコンのハードディスクがぶっ飛び、無駄な出費をしてしまったので、在庫の芋焼酎で我慢した。 が、芋焼酎もなかなかいい勝負をしてくれた。 酒の味はもひとつよく分からん。けど、クラシック音楽を聴かせた焼酎よりも、黒麹を使った伊佐錦の方がよく出来ていると思うのは俺だけだろうか。 ま、比べなければ、どれも旨いが。 虫の音を聞きながら、初秋の夜の酒は、まったりと体に染み込むのである。
2006年09月09日
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思いのほか残業を片づけるのに手間取ったが、なんとか19時に退社。 地下鉄の車両の中も走る勢いで閉店間際の百貨店へ滑り込みセーフ。 スモークサーモン、アボガド、クリームチーズ、ケーパの酢漬け、クルミ、そしてイタリアの辛口ワインを買い込んで、また電車に乗り込み、やっとこさ自宅へ。 妻がK助を寝かしている間に、こっそり台所に立ち、出来上がったのがこの一品。「アボガドとクリームチーズのスモークサーモン包み」材料そのまんまの名前。それと余った材料をクラッカーにも乗っけた。 そう、今日は妻の誕生日。 かつては百貨店でヒカリモノなんぞを頑張って買ってたが(寿司ネタのアジやサバのことではない)、最近遠ざかってしまった。かといって、「おめでとう」だけでは味気ないので、のんびりワインでも飲みながら話でもしようかと、一念発起して作製してみた。 ワインの味は全然分からないから1000円激安ワインである。しかし、おいしいツマミと楽しい会話があれば、安ワインも十分旨いのである。 なに?アボガドは近所のスーパーで1個100円で売ってあるだと! 俺は百貨店で375円も出したぞ・・・。 とりとめもない会話が午前3時まで続いた。
2006年07月28日
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実家に帰れば、旨い魚が食える。 夕べは食い切れんばかりの刺身三昧であった。 ちょっと遊び心で海鮮丼を作ってみた。 自作完全オリジナルなのである。奥から時計回りに、トビウオ、タコ、バフンウニ、スルメイカ、サザエ、アマエビ、アワビ、アジ、そして真ん中に生卵ときざみ海苔を散らし、広島県、川中醤油製の天然かけ醤油をはらはらとかけ、箸でゴシャゴシャかき混ぜて、ひたすら口の中にかきこむだけである。ひたすら無言、豪快、鼻息も高く、脳天直撃、見てる皆さん申し訳ないの旨さなのである。と書きたいところだが、あまりに具材が多種多様味がバラバラ、個性自己主張が強いものだから、何食ってるんだか分からんわい、というのが正直なところ。やっぱり、それぞれにちびちびワサビを付けて、ハヒーッ!鼻がぁ鼻が抜けるぅっ!とうなりながら冷やの純米酒をチュッと飲るのが良いようである。 ちなみに上記具材はすべて地物、特に、タコ、ウニ、サザエ、アワビは自分で潜って採ってきた物。アジも釣ってはきたが、そいつは15センチ程度で刺身にするにはめんどくさかったので、全部南蛮漬けにしてしまった。 地味豊饒に感謝しつつ、宵と共に酔いは深まるのである。
2006年07月16日
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実家からスズコが届いた。ネマガリダケの事を実家のある中国地方では、スズコと呼んでいる。 単純に方言なのかと思っていたら、太平洋側と日本海側で、どうもササの種類が異なるらしく、おんなじタケノコに見えても、そのお父ちゃんはスズタケと、チシマザサの2種類に分かれているらしい。それでスズコとか、ネマガリダケとか呼び方があるのだろうか?・・・という所までは分かったが、さて、今俺が食わんとしているのが、果たしてどっちなのかは皆目検討がついてない。 以前、青森・秋田県境の白神山地に行ったとき、あっちでは孟宗竹が生えていないらしく、このスズコ(ネマガリダケ?)がタケノコとして売られていた。 北方系の植物なのだろうか。実家でも標高1200mまで登らないと、親指を超える太さのスズコは採れないとのこと。 何はともあれ早速皮を剥き、茹でてマヨネーズを付けて食ったら、特にこう特徴のある味ではないのだが、これもやはり滋味で旨かった。 週末仕込んだイカの塩辛もいい塩梅だった。平日の晩酌は、ビールではなく、第3のビール・雑酒なのである。安月給サラリーマンの悲しい性。
2006年05月24日
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夕べの晩ご飯。 魚は大起水産で仕入れた。鮮度、価格とも俺の日本海側の実家には勝てぬが、奈良にいてこれだけの材料が揃えば良しとしよう。 マイワシ5匹で150円、ツバス1匹500円、スルメイカ3杯300円。マイワシは手開きにして刺身の酢味噌和え。ツバスは刺身で、あらはあら炊き。スルメイカも刺身で、わたは大きくはなってなかったが、ゲソの塩辛にした。それから、寿司飯も作ってもらって、握りも作った。 そして、地元の純米酒。 裏山のフクロウの鳴き声をBGMにしての晩飯は、なかなかオツなもので、ついつい酒も進んで、720mlを空けてしまった。 お陰で今朝は起きることが出来なくて釣りに行けなかった。
2006年05月21日
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学生の時に所属していたパラグライダーサークルの後輩が2組結婚し、その内輪のお祝いパーティーが広島で開催された。 朝、車を駆って一路広島へ。 広島といえばお好み焼きを食わねばなるまい。 いつもなら、昔から近所でやってるような「おばちゃんは、はぁ昔からのぉ、1人で頑張っとるんじゃけんね」的な小さなお好み焼きやに行くのだが、今日は最近出来たらしい「ワシは、まだ若いんじゃが、一旗上げちゃろう思ぉとるがのぉ」的な、あんちゃん達が頑張ってる小綺麗なお店に行ってみた。 広島のお好み焼きが如何なる物かという解説は「るるぶ」に任せて省略するが、久々食うお好み焼きは旨かった。家でも時々作るが、やはり外で、ちゃんとした専用鉄板で焼くお好み焼きは旨い。ビールも旨い。 ここでひとつ。 関西で俺の知る限りでは、関西・広島のお好み焼きを区別するとき、お好み焼き・広島焼きと呼んでいるようで、飲食店でも広島焼きと大々的に表示している。さらに、その広島焼きという物を何度か試してみたが、どうも広島で食うそれと味が違う。全ての店で試した訳じゃないが、広島を懐かしむ味に出会った事が無い。 一方、広島では関西風お好み焼きと広島風お好み焼きは、それを区別する必要があるときだけ、そう呼び分け、通常お好み焼きと言えば、広島風の事となる。広島焼きという表現は全くと言っていいほど使われない。 俺が思うに広島で普通に食うお好み焼きと、関西で食う広島焼きは似て非なるもの。広島焼きは関西で独自の発展を歩んでいるんではなかろうか。 地方による作る方側の味覚の違いか、それとも食う側の好みに合わせた結果そうなったのか。見た目は大変似ているのだが、食った感じが、こうも異なる要因は、諸説考えられる。 ・・・ブログだし、極端な表現は避けていたが、まわりくどい表現がうっとぉしくなってきた。 広島焼きはまずいんじゃ!あがなもんはのぉ、広島のお好み焼きじゃぁ思ぉて食うてみてものぉ、はぁ、とぉても食えたもんじゃぁないんじゃけぇねっ! あぁ、すっきりした。 小心者なのでフォローを入れておくと、広島焼きを広島のお好み焼きと思わないで食うと、まあ普通に食えます。それから関西にある全ての広島焼きの店に行ったわけではないので、誤解の無いように。
2006年04月29日
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事務所がこの週末で移転するため、ずっと今週は梱包作業に追われていた。 今日は仕事したくても、事務所のサーバーも停止してしまったため、残業したくても、なんにも出来ない。 これ幸いと、ミナミ(大阪の難波、心斎橋界隈の繁華街)に足を延ばし、久々バーに顔を出した。 いつもの様に、ハイネケンから始め、のんびりモルトウイスキーを舐めながら、鮭トバをかじる。そしてマスターと取り留めの無い会話。 モルトも、ローズバンク、リトルミル、お気に入りのブローラと進み、なんだかちょっと物足りないので、フェターケンを頂き、最後の締めにまたハイネケン。 酒飲むときは、絶対日常の愚痴を言わない、酒は楽しく飲むものというのが俺の信条。 しかし、マスターの話術が見事なのか、それとも酔いで口が軽くなったのか、決して愚痴じゃないが、普段絶対に人には話したことの無い事まで、喋ってしまった。 気が付けば夕方6時から、最終電車までその店に根を生やしてしまったが、いつもの残業生活と変わらぬ時間に帰宅した。 そして風呂上がりにビールをもう1本飲んで、やっと「肝臓よ、おつかれであった、おやすみなさい」と相成った。
2006年04月21日
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一日子供と一緒に過ごしたご褒美として、酒を飲まねばなるまい。 別にご褒美が酒じゃなくてもいいのだが、手っ取り早く楽しめるのは酒かな。 週末くらいはのんびり純米酒に刺身でもと思い買った酒は、近所の地酒。 味は、よく分からん。が、旨かった。 ついでに写真のぐい飲みは自作。自分の手に合わせてひねったので、持ち味は抜群。 肴は近所のスーパーで刺身を調達したが、こっちが問題だ。ろくな刺身が無い。鮮度ももうひとつ・・・。海の無い奈良県で贅沢は言えないのだが、日本海側にある俺の実家で手に入る魚とは大違いで、なかなか買う気にもならない。せっかく酒は美味しいのだが。 くやしいので、もうちょっといい酒を飲むことにした。 かなり前に買ったやつだけど、自分好みのモルトウイスキー。 クライネリッシュ(クライヌリッシュ)という酒で、テイスティングがどうとか理屈じゃなくて、バーで教えて貰って、酔っぱらってうちに帰って翌朝起きたときに、その名前を覚えていたくらい印象に残ったお酒。 ストレートでちびっと飲って、家内のビールをチェイサーにぐびっと飲む。(業界では、飲るを「やる」と読むらしい) 幸せな週末だった。 来週こそは野遊びをしてから、もっと旨い酒を飲もう。
2006年04月02日
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10年ほど前に、バイク雑誌で紹介されたのをきっかけに、『伊那ローメン』を知るに至った。 長野県は伊那市の名物で、汁焼きそばみたいなもので、マトンが入って、スープもマトンから取っているとのこと。 しかし、バイク雑誌の翌月号には読者から大々的に「まずかった!」と寄せられ、俺の記憶からもほとんど飛んでいた。 実はガキの時からジンギスカンが一番のごちそうであり、兄弟・自分の誕生日、クリスマス、親の結婚記念日、入学式、卒業式と、めでたいことが事あるたびに、ジンギスカンを食っていた。だから、そんなにローメンは不味くないだろという気もあった。 しばらくして長野をバイクで走る機会があり、せっかくだからローメンを食ってみることにした。 マトンとキャベツとキクラゲが乗っかってる見た目はラーメンみたいなソース味風の物体だった。卓上のメニューの裏に書いてある食べ方を読むと、さらにソース、酢、すり下ろしニンニクをお好みでぶち込んで食うのだと書いてある。 その通りにしたが、その時はこんなモンかなといった印象で終わった。 いろいろぶち込むのはマトンの臭みを消す為もあるのだろう。 俺は全然気にならなかったが。 ところが1年の潜伏期間を置き、症状が発症した。 翌年、またバイクで走りに行ったとき、ローメンが食いたくなったのだ。 さらに翌年、迷わずローメンを食いに言った。 その翌年、ローメンが食えるようにわざわざコース設定をして、ソース、酢、にんにくをぶち込んでワシワシと大盛りを平らげた。 どうも重いローメン病にかかってしまったらしい。 何が旨いか分からないが、病的に人を引きつける旨さがある。2週連続で食いに行ったこともある。(たまたま近くを通ったからだが) はっきり言って俺の文章は無愛想だが、ローメンは旨いのである。 駒ヶ根でソースカツ丼を食い、少し北上して伊那市でローメンを食い、腹ごなしに権兵衛峠を越えてから、木曽福島か開田高原あたりで、ざる蕎麦を2、3軒ハシゴして食う。これが伊那、木曽のゴールデン胃袋コースなのである。
2006年03月28日
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久々日本酒を買った。 せっかく奈良に住んでいるのだから、こっちのいろんな地酒をちょっとずつ飲んでみたい。 で、選んだのは【よいこのびいる】”よいこが飲んでるよいこのびいる”なのである。冗談はさておき、【八反 篠峰】御所市の千代酒造という蔵の純米酒。味はよく分からん。旨いか、それとも口に合わないかと聞かれるのなら、「うまい」もちろん、酒と、肴(今回は魚の刺身)があって、初めて旨いと言える。もうひとつ加えるなら、気の合う人との会話かな。K助には、残念ながら【よいこのびいる】の炭酸が辛いようだった。ぷは~と飲んでくれるのはもう数年待たないといけないようだ。だが、炭酸が抜けたあとは喜んで飲んでいた。次の機会には、【よいこのびいる】の対抗馬、《こどもびいる》 こいつをK助に買ってやろう。
2006年02月28日
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『今夜は飲みだぞ。』という会社での誘いに、『すんません、今日はちょっと野暮用が・・・』・・・《ばっかやろぉ、毎晩最終電車まで、てめえらの顔見て仕事してんのに、せっかくの金晩くらい解放してくれや》と思ったがどうかは定かでないが、久々定時退社をして、さっさとうちに帰った。チビが寝た後、グラスに氷を詰め込み、注いだ酒は、・・・・【だるま】学生時代、神様仏様キリスト様だるま様と崇め奉ったあのウイスキーだ。登山に行き、テン場で飲むのは、とにかく寝るための薬のようだった、レッド。そして、ホワイトを隠してボッカしていったら、ちょっとえらそうにできた。さらに、だるまを持って行こうもんなら、パーティーのリーダーが入れ替わってしまうくらいの権力を持って君臨していた。 今夜は久々飲んでみたが、やっぱり旨かった。今となっては、さほど値が張るわけでもなく、かつてのステータスがあるわけでも無いように思うが、どうもだるま様の味を体が覚え込んでいるのだろうか。 ここ10年は、モルトウイスキーを飲んでいる。キタのバーで、マスターに教えてもらってからモルトというものを知ってちょこちょこ飲み始めた。 その後、ミナミでイタリア料理店をやってる方から、その店で働いてた方が独立してモルト専門のバーをオープンしたと紹介して頂いた。 ミナミのお店だが、S.M.W.S(スコッチモルトウイスキーソサエティ)のモルトを専門にしているバーで、最近はこの店しか行ってない。といっても、そんなにいつも行ける訳じゃないが。 樽同士を混ぜない、水を加えないというモルトウイスキーなので、同じ蒸留所の酒でも全く味が違う。 アルコール度数も60度前後とかなり強い。最初はストレートで楽しんでから、後でティースプーン1杯程度の水で加水して、また楽しんでいる。加水すると、アルコールの強さに隠れていた味が現れたりして、これまたおもしろい。 こんなお酒を自宅で飲もうと思ったら、大変な事で、樽ごとに味が異なるわけだから、買ってみて、好みの味でなかった時が悲しい。 そこで自宅に買い置きする酒は、比較的無難な酒にしている。バカに高級な酒を買って、気合い入れて飲むよりは、うちでは、のんびり肩肘張らずに飲みたいし。 「○○地方の○○蒸留所の○○年の酒は、原料に○○のモルトを使って、フロアモルティングをやって、ピートの香りが麦芽に残るから、こんな味のウイスキーになるんだよ。色は淡い琥珀色、香りはホワイトオークの湿った樽の香り、味は力強くスモーキーでミディアムドライ、フィニッシュはスパイシーできりりと余韻が長く続く・・・」なんて、女の子を相手にカッコつけるのがめんどくさくなって、のんびり1人で飲んでいる今日この頃。 いろいろ飲んで、自分の気に入るモルトが見つかった時は、最高の幸せかな。
2006年02月24日
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本日も最終電車帰宅。 晩飯食いながら、夜のニュース番組WBSの再放送を見ていたら、男の料理がはやっており、その一部では蕎麦打ちも人気があると報じていた。 そば切り包丁も5000円の物より、3~5万円の物の方が売れているらしい。 所詮趣味だから、まずは道具から、そして男の道具への所有欲をくすぐってるらしい。 チビが産まれたこともあり、ここ3年ほどご無沙汰しているが、蕎麦打ちも挑戦している。 きっかけは、ガキの頃から蕎麦好きで蕎麦が食いたかったから。信州もツーリングに行けば安く腹一杯食えるざる蕎麦も、関西では高くて、そうそう食えやしない。じゃあ自分で打っちゃえと思ったのが事の発端。じゃあ道具揃えなきゃ、となるが、通販とか見たらばかばかしくなるくらい値が張る。じゃあ、作っちゃえとなった。蕎麦を伸ばす棒は、ホームセンターで丸材を買って、ヤスリがけして使いやすいようにした。蕎麦を伸ばす台は、こたつのテーブル。そばを切るときに使うコマ板は、板を買ってきて自作した。で、包丁はというと、最初のうちは普通の晩飯作る包丁でやったが、さすがに等間隔に細く切るのが大変だったので、2000円ほど出して、ステンレスのそば切り包丁を買った。最初のうちは、打つときの水加減、自分の切ったやけに太い蕎麦に合った茹で時間とかも分からず、堅かったり、途中でちぎれたりして食えたもんじゃなかった。しかし、何度が失敗を繰り返すうちに、そこそこ食える蕎麦になってきた。つゆも、醤油、砂糖、みりんを合わせたかえしを作って、鰹節でだしも取って、ちゃんと作って、好みの味にちょっと近付いてきた。 そして極めつけは、民宿を営む親戚が契約農家に作ってもらっている蕎麦粉を頂いて打った蕎麦だった。俺の腕も道具も大したこと無くて、改善の余地だらけだが、こんなに旨い蕎麦が打てるんだと家内と驚いたことがある。 あくまで趣味の世界の話だから、道具にこだわる人を批判するつもりは毛頭無いが、自分は道具にこだわらないことにこだわり、その結果、目的に近付く事に、ちょっとした自己満足を感じている。 久々ざる蕎麦を腹一杯食いたくなってきた。
2006年02月23日
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結局週末がつぶれ、どこにも行けなかったので新着野遊びネタが無い。そこで、ローカルグルメのネタでも。 中国道を関西から西へぐいぐい走ると、兵庫県の西の端に佐用町という小さな町がある。(最近合併して大きな町になったようだが) 俺は実家に帰省するとき必ず通る町だが、ただの通過点でしかなかった。 それが、変わったメニューがあるのを知ってから、やたら気になり始めた。 それは「ホルモン焼きうどん」というらしい。なんかの雑誌で見つけたのだが、ネットで調べてみたら、HPまである。それも佐用町商工会青年部のHPで大々的に紹介している。町おこしの一環で、佐用町名物と銘打ってある。 ここまでされたら行かねばなるまい、毎回通り過ぎるだけでは失礼だろうと機会を狙っていたが、昨年出張の帰り道にやっと行くことができた。 最近出来た店よりは、昔からある店が良いだろうと勝手に決めて、ネットで調べたら1軒の店が浮上した。今回はその店を狙い打ちで行ってみた。 見てくれはいかにも怪しく、飯時を外したせいか中に誰も客はいない。1人で入ると2度と出てこれないんじゃないかと心配になったが、中から出てきたおばちゃんは意外と気さくで安心した。 とりあえず普通の「ホルモン焼きうどん」なるものを注文。 文章が長くなりそうなのでまとめると、お好み焼き屋の鉄板に、数種類のホルモン、野菜、うどんの順に炒めて、たしかなんかタレかダシを加えて、ハイ、できあがり。。 できあがった見た目は、焼きうどんにホルモンが入ったものだった。そしてそれに焼き肉のタレのような付けダレを付けて食うのだ。 味はびっくりするほど旨くも無い、かといって不味くもない。もともとホルモンは好きだから、問題無いのだが、無理にうどんにホルモン入れなくてもええではないかといったところだった。 しかし、この手のローカルグルメは2度3度食ってからハマることがある。かつて長野県は伊那市の名物「伊那ローメン」も最初はピンと来なかったが、何回か通ううちに完全にはまってしまい、2週連続でバイクを走らせ関西から食いに通ったという前例もある。しばらく通ってみる価値は十分にある味だった。 宣伝するつもりは無いが、おばちゃんは、ホルモン焼きうどん一筋ウン10年、地元産のホルモンを使用、さらに、偶然俺と同郷の出身だったということが、ホルモン焼きうどんの価値をぐんと引き上げたような気がする。 店の名前は「一力」。JR佐用駅の近く。余談だが、 佐用町は「さようちょう」 佐用駅は「さよえき」と読むらしい。
2006年02月13日
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実家の近所に住む兄貴からカニが届いた。実家は日本海側の小さな町(一応、市だが)。送られてきたのはこの時期しか食べることが出来ない若松葉(水ガニ)。 届いたカニは大きなやつで見た目はズワイガニと区別つけにくい。 一般には、脱皮食後のズワイガニと言われており、殻も比較的柔らかく、調理も楽だが、一説によると、ズワイガニとは違う種ではないかとも言われて始めている。どこかの研究所ではDNA分析を始めているらしいが、食うこっちにとっては、学術的興味はあるものの、家族で楽しく食えたらそれでいいかという気持ちも半分。 刺身、蟹味噌ご飯、蟹味噌汁、焼き蟹、甲羅酒と地元料亭も顔負けのメニューを自前の出刃包丁を駆使し、そして家族で堪能。 やっぱり田舎の味はいいもんだ。そして素材が良いと、特に手を加えなくても十分うまい。 海の無い奈良県に居を構えたものの、実家で肥えた舌と目は、なかなか新鮮な魚と巡り会うことが無くなった。そんなときに届く故郷の新鮮な魚介類は何物にも代え難い。 感謝あるのみ。 今度は写真を撮っておこう。
2006年01月29日
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