残業人間の野遊び生活

残業人間の野遊び生活

PR

×

プロフィール

渓遊ワンダラー

渓遊ワンダラー

カレンダー

コメント新着

お願いおしえて@ Re:三重 銚子川(08/22) 鮎とかって放流されてるのが多く、勝って…
toshiko3776 @ Re:南ア(荒川三山~赤石岳)3 天空闊歩の荒川三山(08/12) 拝見していて、数年前の縦走を思い出し 懐…
渓遊ワンダラー @ Re[1]:雪の中で(05/13) 笠木の母さんへ >K助君 逞しいですね…
笠木の母 @ Re:雪の中で(05/13) K助君 逞しいですね もっと大きい人かと…
2009年08月04日
XML
カテゴリ: 登山
 「渓遊よぉ、あれが荒川、赤石だ。」

 ちょうど20年前、まだハタチの時、北岳~間の岳~西農鳥岳~塩見岳とテント泊で縦走した時、塩見のピークでワンゲルの先輩から教えて貰った。

 いつかは行ってみたいな、とぼんやり20年間思い続けていたその赤石岳に、いよいよ今日立つのである。

 3時起床。夕べ炊いておいたご飯に永谷園のお茶漬け。そこに、鷹の爪をほんの少しちぎって入れると、ピリ辛となって食が進む。

 5時出発。

 両足かかとの靴擦れは、消毒用に軟膏を塗ってガーゼで覆い、さらにテーピングを三重にしているが、ずる剥け状態なので、やっぱり痛くて、ペースは上がらず。

 ちょっと標高を稼いで、程なく百間平(ひゃっけんだいら)に出ると一気に視界が開け、目指す赤石も逆光の中、どかんと存在感も露わに鎮座している。
1139 目指せ赤石

 今朝もええ天気。そして人も少なく、気持ちがいい。

 赤石岳~聖岳~大沢岳のパノラマ
1140 赤石~聖




 左奥から仙丈ヶ岳、塩見岳、荒川前岳、悪沢岳
1142 荒川岳方面

 この迫力は俺の下手な写真技術では表現不可能。いやはや絶景に心健やか和やかである。

 百間平からの大絶景、これぞ縦走登山の醍醐味。
 靴擦れは痛むにもかかわらず、歩くことが楽しいと体が叫んでいる。

 中央アルプス。
1143 中央アルプス
 縮小した写真では判別できないが、肉眼では駒ヶ根付近の中央自動車道がはっきり見て取れるほどの展望の良さ。

 振り返ると、どかんと聖岳、その右に兎岳。
 その鞍部の向こうはイザルガ岳と光岳。
1144 聖岳・兎岳

 赤石岳もぐんぐん近付いてくる。
1145 圧倒的赤石岳

 赤石岳直下のトラバースに差し掛かると、百間平の向こうに、昨日俺を散々苦しめたナカモッコリ山(中盛丸山)があいかわらず、モッコリしていた。
1146 恨めしの中盛丸山
 この山、どの方角から見ても、実にモッコリしていて可愛くかっこいい。


1147 頑張る俺

「俺よぉ、次、生まれ変わったらワンゲルなんか入らずに切手収集クラブに入るわ。もう絶対山なんかやんねぇぞ。」

「渓遊さん、マジっすかっ??」


1148 ごりごり登り
 かかとの痛みをかばいながら一歩一歩、少しずつ少しずつ。
 山は足を止めずに歩き続ければ、必ず辿り着く。

 富士山も雲の陰から、こっそり俺を応援している。
1150 富士もチラリ


1149 あと少し
 先にピークに着いた相棒が、ザックを下ろさずに俺を待ち、カメラを片手に俺ににっこり、そして無言でうなずき、頂上を知らせてくれた。

 やがて俺の視界にピークの標柱が入ったところで、俺もようやくにっこり。

 ・・・あれ? なんで標柱がぼやけるの・・・?

 視界がにじんでる。

 あれれれ・・・。

 俺、顔は笑ってるのになあ。

 10時30分、赤石岳ピーク制覇。 
1151 男泣き

 20年前からの思いが成就されたからなのか、靴擦れでつらかったのか、なんでか分からんが、ピークに着いて精神が開放されたのだろうか。


 うちを出てからここまで4日目。長かったなあ。

 まあ、客観的に見て、死ぬほどしんどく険しく長いコースじゃない。
 ただ、それなりに年を取っきて、何歳までテントを担いで縦走できるかなあ、と思い始めてもいる。が、テントが好きなので、体力の許す限り小屋泊まりじゃなくて、テント泊で山に登り続けていきたい。
 そして、今回の山行を無事に行けたなら、次のチャンスには、荒川三山を、これまたテント担いで1人で登りたい。昨日、相棒に荷物を持とうかと提言されたときに、かたくなに拒んだのは、このコースを20キロのザックを担いで踏破出来なければ、次の山行への自信につながらないからってのも理由の一つにある。
 俺はそれほど体格や体力に恵まれてるわけじゃないし、日々の体作りもままならぬ状態だから、いろいろ考えていたんだろう。

 そんなこんなの俺1人の勝手な葛藤で溜まったガスが、ここ赤石岳のピークで一気に抜けちゃったのだろう。

 南アルプス北部方面、黙って俺達を歓迎してくれている。
1152 次はお前だ

1161 南ア山座同定

 これまで20年の山行で、ここ赤石が一番つらく、そして一番達成感を得られ、思い出深いピークになったなあ。

 相棒とガッツリ握手を交わし、記念撮影。
1153 赤石岳ピーク

「俺よぉ、赤石、一番好きな山になったで。」

「でっしょぉ~!
 で、渓遊さん、下山したら、切手収集クラブに入会届け出出しますか?」

「ばっかやろぉ、下山したらビールだろ、ビール。椹島(さらわじま)の生ビールに決まってんだろ。 おめぇ、山、やめられるわけねぇだろが。」

「そぉっすよね~。俺も山やめられませんっ!」

 切手収集をアホにしたり笑うつもりは毛頭ありませんが、俺の性分には合わない。やっぱり山なのである。


 さて、感傷に浸るのはほんの5分。

 ピークと言えば恒例の儀式が待っている。

 聖岳ピークでのP缶に続く、恒例儀式の第2段。

 ピークラーメンである。
1154 ピークラーメン
 もちろん、サッポロ1番塩ラーメン。それも缶詰のコーン入り。
 これば不味い訳がない。胃袋にしみ入る塩味なのである。

 ピークをしっかり堪能したら、去りがたい気持ちを抑えて赤石小屋に向けて下り始める。

 あっという間に赤石のピークが遠ざかる。
1155 さらば赤石.jpg
 でっかい岩の固まりだなあ。

 赤石小屋までひたすら大下り。
1156 激下り

 疲れの溜まってきた足には下りもしんどいが、周りはお花畑。
1157 下りもつらい

 砲台休憩所を過ぎたところで、上の方でガラッと変な音。
 振り返ると、なんと、俺達の下ってる谷筋の隣の谷の上部から、俺の体くらいある岩が崩落!
 「らくーーっ!(落石!)」
 ひと抱え以上もある岩が、俺の目の前をまるでゴムまりのように跳ね飛んで落ちていく。

 かなりビビった。

 崩落がもう少し早かったら、流れ弾がこっちに飛んできていただろう。

 少し登り返して、砲台休憩所ですれ違った登りのおじさんが、元気でいるのを遠目に確認し、再び下山開始。


 14時、赤石小屋到着。

 ここはテントサイトが水はけの悪い所ばかりでサイト選択に結構悩んだ。

 が、まずはビールにサバ缶。
1158 サバ缶

 俺が撮影している間、相棒はラジオを聞きながら、天気図作製。
1159 赤石サイト地


 今夜の晩飯はシーフードカレー。
1160 シーフードカレー
 いつも通りのベーコンと、ジャガイモ、タマネギ、ニンジンのカレーなのだが、どこがシーフードカレーなのかというと、干しエビが入っているということで、シーフード。

 このやけに細かいこだわりが、食を進めるのである。

 晩飯の最中から結構な雨。

 雨音を聞きながら、ちょっとだけ寝薬的にウイスキーを舐めて、20時就寝。

 フライシートをたたく雨音が、憂鬱なれど、夢見心地に気持ち良い最終日の夜なのであった。

・ガイド本の歩行時間     6時間45分(少し古いエアリアマップ)
・我がパーティーの歩行時間  5時間41分(休憩を除いた実質歩行時間)
・我がパーティーの行動時間  8時間30分(休憩を入れた時間)






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年08月22日 21時37分45秒
コメント(2) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


南ア  
トシベエ  さん
南ア、特に南部の魅力は気軽に行けないとこですね。私もあんな谷越しに駒ケ根辺りをのぞいてみたいもんです。お疲れでした。 (2009年08月23日 17時19分03秒)

Re:南ア(08/04)  
トシベエさんへ

>南ア、特に南部の魅力は気軽に行けないとこですね。私もあんな谷越しに駒ケ根辺りをのぞいてみたいもんです。お疲れでした。
-----

北アと比べてオヴァンゲリオンも少なく、静かな山旅でしたよ。
結構好きになりましたね。
(2009年08月26日 22時23分05秒)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: