
強い阪神がまた勝った。キング争いでトップに並ぶ金本“アニキ”知憲外野手(37)の勝ち越し弾で、ヤクルトに快勝。この日も敗れた弱い巨人に今季最大の10.5差をつけ、早くも『9・13in長崎(巨人戦)』の胴上げXデーまで視界に入ってきた。低迷を続ける巨人よサラバ、球界の盟主の座もトラに任せなはれッ!
糸を引くような超高速の弾道が、右翼ポール際に突き刺さった。七夕のイブに、金本が放った彗星(すいせい)のごとき魅惑のアーチ。4万3249人を酔わせる、これがアニキの豪快弾!! ヤクルトに引導を渡すキングタイの決勝21号。ヒーローは甲子園の『カネモト』コールに、思わず白い歯を浮かべた。
勝利のハイタッチで福原の笑顔がはじけた。7回を1失点に抑える粘りのピッチング。5勝目(9敗)を挙げ、今季初の連勝だ。
1点のリードがあれば最強の救援陣に十分だ。先発・福原の後を受け登板したウィリアムス、久保田が、ツバメ打線の前に立ちはだかった。
まずは八回だ。4試合ぶりに登場のウィリアムスが3者三振の快投。藤川と並ぶ左のセットアッパーとして、存在感を示した。「しびれる場面で抑えるのが自分の仕事。打たれる気がしなかった? ああいう場面は気持ちが大事だよ」と胸を張った。