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今年もセットアッパー!球児、フル稼働へ省エネ調整プラン!

初夏を思わせる沖縄の青空の下、球児(右)が右肩温存キャンプ計画を明かした。左は福原
 右腕温存キャンプでV奪回や! 阪神・藤川球児投手(26)が15日、同僚の福原忍投手(30)と行っている沖縄・嘉手納町での自主トレを公開した。2月1日からの沖縄・宜野座キャンプでは、1日30球限定の省エネ調整プランを描いていることを表明。すべてはセットアッパーに徹し、シーズンでフル稼働するためだ。


 球春の訪れに備え、マイペースで剛腕に磨きをかける。例年通り南国で始動した球児は、“チームの柱”として1年間投げ続けるため、キャンプ中の調整も省エネで乗り切ることを決めた。

 「時間が許す限りゆっくりやりたい。ブルペンには2月1日から入るつもりだけど、キャンプでは1日30球に抑えたい。50球を超えることはないと思う」

 気温21度。初夏を思わせる沖縄の青空のもと、半袖姿で福原と25分間にわたってキャッチボールを行った。ゆったりと流れる時間の中で、今後の調整法もスローペースを貫くことを強調した。

 もともと、ブルペンで球数を多く投げ込むタイプではない。WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)のために調整を早めた昨年も1日30球限定だった。そして今年も同じく30球調整。1年前と同様、疲労を抑える狙いもあるが、今年はそれだけではない。

 「自分がけがをすればチームのマイナス。すべてのことを考えて、みんなのために頑張りたい」と自覚する。マイペース調整は単なるわがままではなく、“チームの柱”であるという自負からくるものだ。

 キャンプ中に毎日ブルペン入りしても、合計で900球に満たない調整になる。「2400球を投げ込む」と宣言した久保田に比べて、約3分の1の球数はあまりにも少ない。岡田監督から他の投手陣にも投げ込み指令が下る中、自分の地位を確立済みだという自信にあふれる。もちろん、背負う期待は承知で、きつい仕事場に戻る決意も固めた。

 「今の段階ではセットアッパーで考えている。去年も六、七回に苦しい場面があった。僕が六、七回を投げた方がチームが機能していた」

 昨年10月、右肩を故障した後に負担の大きさから一度はクローザー転向を志願した。それほど過酷なセットアッパーもやりぬく覚悟。何よりも、チームのために尽くす考えだ。目指すは05年リーグ優勝の原動力となった最強方程式「JFK」の再来。自らの手で勝利を手繰り寄せる。

 「イメージは去年よりすごいピッチング。求められているもの以上のものを出したい」

 球児は昨季以上の活躍を誓った。ここ沖縄で体をつくり、省エネキャンプを過ごしたあと、シーズンでは必ずV奪回へフル稼働する。


■球児の守護神専任志願VTR
 昨年10月16日、練習のため鳴尾浜を訪れた藤川は「中継ぎが一番しんどい。(相対的に)先発や抑えの方がラク。数字も出て評価されやすいし」と注目発言した。07年のクローザー専任を主張した形で、当時、勝利の方程式『JFK』を結成した久保田が、右手甲骨折からの復活が遅れていただけに、物議を醸すかとも思われた。だが、これを伝え聞いた久保投手コーチは「選手がポジションを言ってはいけない」とした上で「長くやらせてあげたいというのはある」と中継ぎ&抑えの両刀の激務に“理解”を示した。結局、球児はフォア・ザ・チームに徹する覚悟を決めた格好だ。


★昨季キャンプも30球調整

 球児は昨年2月の沖縄キャンプ中も、1日30球限定のブルペン投球を行った。「100球も投げる必要はない。毎日、毎日ちょっとずつやっていく」。WBC日本代表として難しい調整を強いられたが、焦らず、効率よく仕上げる球児流のスロー調整で挑んだ。昨年は2月15日前後を調整のめどにしていたが、今年はあくまでも3月30日の開幕に照準を合わせている。

福原に新エースの自覚!中継ぎの負担減へ目標「10完投」!

福原のノルマは“ミスター完投”の襲名。高いハードルは自覚の証明だ
 阪神・福原忍投手(30)は同僚の藤川と沖縄・嘉手納町での自主トレを公開した15日、自身に今季の完投数「10」というノルマを課した。昨年のセ・リーグでは誰も到達できなかった数字だが、高いハードルは“新エース”としての自覚十分。中継ぎ陣の負担軽減を狙い、虎投のリーダーとしてチームをV奪回へとけん引する。


 誰にも譲らず最後までマウンドを守る。南国で本格始動した福原が、虎投の軸となるべく改めて気合を入れ直した。

 「やっぱり完投と思ってやりたいし、完投数は気にしている。去年は3つ。毎年増やしたいと思っているんで、10くらいは目指したい」

 沖縄の太陽の下、30分間のランニングで半袖シャツに汗をにじませ、大きな目標を掲げた。これぞ“新エース”としての自覚の芽生えだ。

 井川の抜けた穴を埋めるのが、今季の福原の最重要課題。新たなエースとして威厳を見せるためにも、井川がクリアしてきた記録は何としても抜き去りたい。そこでまず完投数に目をつけた。

 昨年の井川の完投数は「8」。完投数10以上を果たせば、阪神では92年に13完投した仲田幸司以来となる。かつての虎のエースの記録を一気に抜き去り、新たな記録を打ち立てるシナリオだ。

 もちろん容易に達成できる数字ではない。昨季の2ケタ完投は12球団で西武・松坂(13)、オリックス・平野佳(10)の2人だけ。セ・リーグでは誰も到達しなかった。福原の自己最多は05、06年の「3」。ここから3倍増を狙うわけだが、すでにその準備は始めている。

 自主トレでは「1年ずっと投げてけがをしない体作り」をテーマに、バランスボールやミニハードルを用いて、主に瞬発力を高めるトレーニングで下半身を鍛える。昨季は自己最多の12勝(5敗)をマークしたが前半は腰痛で出遅れた。1年間投げ続ける体をつくれれば、おのずと10完投、そして目標の200イニング登板も見えてくる。

 「球児は疲れていることを口に出さないけど、疲れているだろうから僕が投げるときはできるだけ休ませたい」。頼りになる後輩もあえて頼らない。中継ぎ投手の負担を減らす“ミスター完投”の誕生が、V奪回をもたらすのは間違いない。


★球児とは別メニュー

 沖縄・嘉手納町での自主トレ中、福原と球児は基本的に別メニューをこなしている。福原がランニングをすれば球児がストレッチを行い、球児が走り出すと福原がストレッチを行うという具合。一緒にトレーニングしたのは、25分間のキャッチボールと坂道ダッシュだけだった。


■完投アラカルト
 ★…06年両リーグで10完投以上したのは、13完投した松坂(西武)、10完投した平野佳(オリックス)の2人だけ。ちなみに、松坂の10完投到達は3年連続。セ・リーグでは三浦(横浜)の9完投がトップだった。
 ★…阪神では1992年に仲田幸司が13完投したのが最後。阪神の球団記録は43年の若林忠志の39完投だが、現代の野球では幻の数字?
 ★…シーズン完投の日本記録は、47年に別所昭(南海)がマークした47完投。2リーグ分立後のセは55年の金田正一(国鉄)の34完投。パが78年の鈴木啓示(近鉄)の30完投。これらも破られることはなさそう。











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Last updated  2007年01月16日 15時06分14秒
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