花岡靖子(松雪泰子)とその娘の美里が暮らすアパートに、元夫の富樫慎二が現れた。引っ越しを繰り返しても居場所を突き止めては金の無心に来る富樫は、花岡親子にとって疫病神だった。大喧嘩の末、二人は富樫を殺害してしまう。
内海薫刑事(柴咲コウ)の管轄内で富樫の死体が発見された。殺人事件として調査が開始され、別れた妻である靖子が浮かびあがった。しかし、死亡推定時間に靖子は美里と街の劇場で映画を鑑賞していたアリバイがあった。その半券までもが保管されていたことに、内海はかえって疑念にとらわれる。
内海とコンビを組む草薙(北村一輝)は、帝都大学理工学部で准教授を務めるガリレオこと湯川学(福山雅治)に捜査協力を求める。
容疑者である靖子の隣人が石神と知って、湯川は驚いた。二人は、同じ帝都大学の同級生だったのだ。 17
年ぶりに石神と再会する湯川。そして、石神が過ごしてきた孤独な半生を知る。明らかに事件の犯人は靖子であり、石神が幇助していた。それに気がつきながらも、湯川は石神への友情を再確認する。
靖子への容疑が高まる中、「自分が犯人だ」と主張する石神が自首してきた。それは、靖子を庇うための石神の献身だった。石神を本物の天才と評価する湯川は、強引に取調室へと面会に訪れて真意を訊ねる。しかし、石神の決意は固かった。
石神が移送されようとする時、現れたのは靖子だった。石神だけが罰されようとすることに耐えきれなかった彼女は、そこですべてを告白する。富樫の死体だと思われていたのは、浮浪者のものであり、富樫の殺害された日は実は靖子母娘が映画を見に行ったというアリバイのある前日のことであった。事件は解決する。しかし、湯川の胸に残るのは虚しさだけだった。
(KINENOTE)
前週の気の抜けたようなスペシャルテレビドラマを帳消しにする出来でした。
原作の小説は、2003年から連載、2005年単行本化。
映画は2008年。128分。
直近のテレビ放送は2017年(今回が10回目)ですが、見たのは10年前なのでほとんど忘れていました。
おかげで、新たな気持ちで観ることができて、とても楽しめました。
犯人の暗くてつらい人生が、作品に深みを与えているように思います。
福山は若いですね。
なんとっても、 堤真一
と 松雪泰子
がいいです。
柴咲コウ
も、ガリレオに出ないとつまらないですね。
テレビドラマのような、変な数式を書くシーがなかったのもよかったです。
ロケは 京大
と 一橋大
ですが、後者は文系のみですから、すこし違和感を感じました。
千葉の 東葛高校
も記されていました。
学級崩壊の高校のシーンでしょうか。
同校は進学校と聞いているので、ちょっとした洒落ですね。
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