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マキノ雅彦監督(俳優:津川雅彦さん)、園長役の西田敏行さんを始め、飼育係:長門裕之さん、六平直政さん、塩見三省さん、岸部一徳さん、柄本明さんらベテラン実力派俳優中心、個性派豪華キャストで製作された感動の旭山動物園、再生物語を見ました。
経営赤字や、動物愛護団体の抗議などで閉園に追い込まれていく旭山動物園の滝沢園長は、園の動物たちを愛するあまり、市の予算をなんとか工面してもらえないかと市長や議会に何度も掛け合いに行きます。
ある日、中村靖日さん演じる新人の飼育係がやってきました。 彼は幼少期、まわりの子供たちからいじめられ、ひとりっきりで昆虫や鳥に夢中になっている少年でした。
彼の頭の中には夢の光景があり、それは 「ペンギンが空を飛ぶ」 というダイナミックなビジョンでした。
感動的なのは、園長がそんな漠然とした彼の夢 「ペンギンを空に飛ばしたい」 という言葉に、「おもしろい、飛ばして見せろ。夢は見られるだけ見ればよい」 と 答えたことです。
そして、ベテランの飼育係さんたちの努力や奮闘が繰り広げられます。
新市長の理解で予算が付き、園のスタッフが一丸となって新しい形の動物園 「行動展示」 を目指します。
「行動展示」 は、観察する側にも新たな発見を与え、動物たちをも生き生きと育てます。
そして・・旭山動物園再建・成功の裏には、閉園を望む市長への市民の抗議運動がとても大きかったと思います。
マキノ監督へのインタビューの欄で印象的だった言葉は、
「 野生動物っていうのは、弱肉強食が本質。強い者が生き残っていくことが、種の保存にとって一番大事な使命なんだ。弱い者は淘汰され、他の動物の食べ物とな る。そして全ては土に還る。その、野生動物の尊厳をバックに描きながら、人間の素晴らしさを強調したかった。
人間だけは、弱い者を生かし、弱点を個性とし て育て、大成に導くことができる叡智を持っている。」
本当にそうだなって思います。 守ってやらなければいけない絶滅危惧種がたくさんいます。
見終わって、
長門裕之さんが、動物をこよなく愛しているお茶目で個性的でとても人間的な飼育係の韮崎さん役を名演技していてとても良かったです。
韮崎さんの死はとても残念なことだったけど、ゾウは韮崎さんの気持ちを理解して、ともに喜んだ為のアクシデントだったと思います。
花束を抱え園を後にする滝沢園長(西田敏行さん)に、園の中から動物たちが一斉に鳴き始めます。 悲しみが伝わるのか次々に連鎖反応を起こします。 動物たちにはわかるのです。
ラストのこのシーン、もう・・ (Ω□Ω泣) グググッときました。
でも、実際に悲しんで鳴いている園の動物たちのシーンは撮れないので、 映画では別の時に鳴いている動物たちの画像を貼り付けた感じがしてちょっと残念でした・・。仕方がありませんが・・。
でも感動できるイイ映画でした。
旭山動物園に行きたいなぁ・・。

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