*Muku* Blog

 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　監督：ダニー・ボイル　

イギリスで1998年に放送開始された番組「フー・ウォンツ・トゥ・ビー・ア・ミリオネア(Who Wants to Be a Millionaire?)
（日本版『クイズ$ミリオネア』）の、インド版『コウン・バネーガー・カロールパティ』（"Kaun Banega Crorepati）。


ムンバイ中心部のスラム街ダーラーヴィー地区 (en:Dharavi)で育ったジャマールは、世界的な人気番組「クイズ＄ミリオネア」に出演し、あと1問正解で最高賞金200万ルピー獲得を目の前に「イカサマ容疑」で警察に逮捕され尋問を受けることになる。

これまでに、どんなに教養ある者でも最高賞金までは手にできなかったこのクイズ番組で
孤児で無学なスラム出身の者が（スラムドッグ）が何を知っているというのか、疑いをかけたＴＶ番組会社の通報による逮捕だった。

拷問を受けながらも無実を主張するジャマールは、問題の答えの全ては命懸けで生き抜いてきたストリートから学んだと証言する。

殺人、強奪、幼児虐待……極度の貧窮の中で生きてきた少年が、死と隣あわせに目にしてきたもの、変わらぬ少女ラティカへの純愛、過酷な運命とリアルな現実の中に＄ミリオネアの「奇跡」があった。

新興国インドの裏側で対立する宗教紛争、極限の貧困地帯。

親を亡くし空腹と不安と寂しさに鳴く子犬のように、スラムの雨の中ジャマール・サリーム兄弟とラティカは出会った。

残酷な現実に向かい、引き裂かれた運命に向かい、ラティカを取り戻す為に、兄弟は極度に違う人生観を形成する。

ラティカへの愛の為にどんな状況下でも純真な心で生きるジャマールと兄サリームの性格が対照的に描かれていてとてもドラマチックだった。

映像の緊張感と現実に存在する番組、キャスティングの素朴さが映画のストーリーをよりリアルに面白くさせていたと思う。

　　　　　　　　　　　原作 ： ヴィカス・スワラップ　『ぼくと1ルピーの神様』

http://books.rakuten.co.jp/rb/%E3%81%BC%E3%81%8F%E3%81%A81%E3%83%AB%E3%83%94%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%A5%9E%E6%A7%98-%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%AF%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%97-9784270001455/item/4131264/