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2003年11月11日
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後輩が続編を送ってきてくれました。


僕の渡米
11月11日火曜日
 朝起きた。天気は良し。まぶしい朝日が窓から降り注いでいる。部屋は、静かで、人のいる気配が無い。先輩は出社した後だろう。よく耳を澄ますと、外から、会話する人の声が聞こえる・・・。
  アメリカ人A:「やあ、元気か?」
  アメリカ人B:「元気だよ、ありがとう。君はどうだい?」・・・会話は続く・・・
これらは、当然、全て英語(だからこの後の会話は判らない)。

「ああ、アメリカ映画のワンシーンみたいだ、素敵な朝だなぁ。」

#僕は、あっという間に先輩が指摘するところの「空想癖」を発症してしまったのだ。

 病気が発症したまま、夢見心地でダイニングへ移動・・・。すると食卓の上に、見覚えのある角張った字でしたためてある置手紙を発見。
#本当の目覚めはここから始まった。「なんだろう?」手にとって見ると、先輩からだってすぐにわかった。
#だって、先輩の字は、漢字だけでなくひらがなまで、妙に男らしく、角張っているから。

「君が大量に買った、アメリカのまずい食材を、滞在期間内にちゃんと消化することを目標にして、朝飯と、昼飯を計画して食べること。昼に一度帰り確認します。」真っ赤いフエルトペンで書かれた、太い文字が、紙いっぱいに、並んでいた。先輩同様、字までが威張ってる。
#「字は心」って、昔の人はいい事いったよ。あたりだ。

 手紙を読んだ僕は、そのまま、天井を見上げた。先輩の顔が見える。「昼に帰ってくるから、「成果」を見せろよ。」笑いながらこう言っている。「ま、まいったなぁ・・・。先輩の言う「成果」って、僕が一番苦手な言葉だ。」
#この時点で、僕の「二度目の起床」が完了し、僕の「夢見心地」は、終った。
「窓の外を見ながら優雅にコーヒーを飲む」って行為を諦めた僕は、4.2リットル入りの牛乳パックと日本版ケロッグの2倍はあろうシリアルの箱を両手に持って、リビングのテーブルに腰を据え、冷や汗混じりに朝食に取り掛かったのだ。
#正直、味なんてわからなかった。

 牛乳はキッチンの流しに溢したりせず、一生懸命飲んだ。さすがに食べ物を捨てるのは気が引ける。それに、天井に誰かの気配を感じる気がしたのも理由である。「先輩ってば、ここにいなくても、存在感があるのはなぜだろう。恐ろしい人だ。」僕は思った。


 食い倒れ大会のような朝食が終った。パンパンのお腹をさすりながら牛乳の残量を目分量で計測。それでも、あと3.5リットルは残っている。減らない。「アメリカっておかしいよ。でか過ぎる。何でも。」僕は思った。
#天井を見上げると先輩が笑ってた。「そうだろ~。でも、君は私の忠告を聞かずにそれを買い「食べます」って言い切ったんだから、帰るまでに、完食しないとねぇ~。約束は守らないと。」先輩に、のろわれている気がした。「シリアルはやれる気がするが、牛乳がネックだ。とにかく牛乳を減らす作戦を考えねば。」僕は強く思った。

 朝食が終わり、昨日先輩にアドバイスをもらったとおり、ワシントン旅行の手配をする為に、JTB NY支社に電話をすることにした。でも、全部ダイアルし終わる前に、躊躇して受話器を置いてしまうこと、2回。アメリカで始めての事務的な電話なんで、ちょっと緊張しているからだ。「あー、最初に電話に出るのがアメリカ人だったらどうしよう。でも、アメリカだから当然アメリカ人が電話番しているかもなぁ。とすると、最初は、やっぱり、「へろー♪」からだよなぁ。その後、どうしようか。困ったなぁ。」#時折、「日本では問題にならなかったことがここアメリカで問題となる」って理由で、生活に不自由している先輩の気持ちが、少しわかる気がした。
#勇気を出して電話したら、結局日本人相手で、何とか木曜日からの旅行の予約が出来たんで良かったんだけどね。

 午後からは、駅まで先輩に送ってもらい、NYへ。#昼休みの食材の消費チェックには、今日は引っかからなかった。良かった。両替商に行きワシントン行きのお金を用意。その後、JTB NY支社でチケットをとって、準備は完了。余った時間は、セントラルパーク周辺の建築物やお店を散策。しゃれた建物が多くて、楽しかったけど、昨日遅くなって心配かけてしまったんで、ってことで早めに帰った。



 たくさん買ってしまった牛乳は、一人より二人、そう、先輩と僕とで「協力して」消費するのが一番早いのだ。牛乳は、先輩の体にも良いしね。先輩が厳しくしてくれるおかげで、こうして僕も、たくましくアメリカ生活を乗り切ることが出来始めた。

つづく

----------以下、先輩コメント
(1)本文中に「シリアルはやれる気がするが、牛乳がネックだ。とにかく牛乳を減らす作戦を考えねば。」とありますが、彼はWallMartで、2個セットのシリアルが安いですよ!!と言って2個セットを買おうとしていたところを、なんとか思いとどまらせたという経験があります。

(2)本文中に「僕は映画の主人公だ~。ぐふふふ。後で、コーヒー片手に、窓の外の景色でも眺めよう。僕のそんな姿はキットで絵になるよなぁ~。」などと好き勝手な事を言っていますが、そもそも家にコーヒーなんてありません。何言っちゃってるんだか。すでに空想が始まっているようです。





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最終更新日  2003年12月29日 14時28分00秒
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