へそまがりの読書日記

へそまがりの読書日記

2026年07月09日
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カテゴリ: 読書記録



よくがんばりました。 [ 喜多川 泰 ]

年齢を重ねるにつれ(一言でいってしまえば歳をとり)、身内や知人のお葬式に参列することが増えました。

故人とお別れする時、私は心の中で『お疲れ様でした』と声をかけます。

生を全うするということは、本当に大変なことだと思うからです。

この本のタイトルを見て、これからは『お疲れ様でした。よくがんばりましたね』と伝えたい(心の中で)と思いました。

そしていつか自分も人生を終える時に、『よくがんばった!』と思えたらいいなぁ…と思います。



38年間疎遠だった父親の訃報を知り、故郷を訪れることになった主人公・石橋嘉人。

そこで「西条まつり」を再体験することで、昔の父親の記憶が蘇ります。

古びた実家のタンスの中に、きちんとしまわれていた法被を見て、父は自分が帰ってくるのをずっと待っていたことを知ります。

息子を愛しているけれど、その不器用さ故にどう接していいかわからなかった父。



『よくがんばりました。』とはこういうことなんだ… としみじみ感じました。



余談 

とても感動的なんですが…

「不器用だから愛し方・接し方がわからない」と言ってもですね。

この父親が息子にしていたことは虐待です。

子供をお風呂に入れない、お酒を買うお金はあっても中学校の制服は買えない等々、

不器用ではすまされない次元ではないかと…

だからこそ主人公の母親は、この父親から逃げて、一人で苦労して子供を育てたわけで…

タイトルや言わんとしていることが素敵なだけに、この部分がとても引っかかってしまいました。





中学校の社会科教師として30年のキャリアをもつ石橋嘉人は、心が不安定な新米教師・山吹日奈の面倒をみながら、コロナ禍で大きく変化する教育現場や子どもたちの心情に憤りを感じていた。ある日、愛媛県警からの連絡で実父が亡くなったことを知る。父親とは38年前、逃げるように母親と家を飛び出してから会っていないうえに、自分の記憶からも消していた存在だった。時はちょうど「西条まつり」が行われる秋の10月。江戸時代から続く日本一のだんじり数を誇る祭りの高揚感が、唯一の父親との記憶を蘇らせた。義人は、生まれて初めて父親の実像と向き合う決心をする。それは、自分の心を癒す再生の時間でもあった。





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最終更新日  2026年07月09日 20時30分04秒


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