Go!Go!ゴーヂャスDiary

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2006.03.24
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カテゴリ: Movie ハ-ホ
シネマライズ。

レディースデイのない単館上映だと思ってて、混みそうだし前売り買っちゃったら、その後上映館拡大だって。
結局、先行上映期間中に行けなかったし、500円損した気もしたが、交通費かかったら同じか。

ゲイのカウボーイ映画が作られると言う話は聞こえて来てたけど、出来上がってみたら大評判で各賞総なめ。どこか後ろ暗かった今までのゲイ映画と何が違うのか、何がそんなに評価されてるのか、気になったので見てみた。ゴールデン・グローブやアカデミーでもあれだけ話題になってたしね。

男同士の純愛と謳われてたので、泣く気満々で行ったのだが・・・だがしかし。
夜の静寂の中、あのギターの音が響く序盤は期待を持たせ、朴訥なカウボーイ達の出会いもいい感じ。
山に登れば、圧倒的な大自然。羊だらけでのどかだよ。

でも友情から愛に変わる、アカデミーでもパロられてた例のシーンがムードもへったくれもなくて、やっぱりそういう状況だからなのか、それにしたってそれは絶対あり得ないだろう、と疑問に思ってしまったので、物語に入れなかった。ジャックが元々ゲイと言うのは知ってたけど、イニスはストレートだと思ってたからなんだよね。
牧場主に見付かっちゃったとことか、可笑しいし。


でも結婚して子供まで作ってるのに、嫁はたまったもんじゃないよなー。目撃しちゃったとこは、あら~見ちゃったよ・・・。同情と憐憫と同時に一抹の滑稽さが。

ジャックも家庭を持つし、女として嫁の立場で見るとただの不倫映画。ジャックはメキシコ人や他の夫婦と(言葉通り嫁の方とだと思ってたから尚更)、イニスも誘われた女と浮気するし、これ全然、純愛じゃないよなー。

でも歳を取り、結局最後になってしまった逢瀬で、泣き崩れるイニスに激しく心を揺さぶられてしまった。 ヤバイよ、孤独な中年男にこんな風に泣かれちゃあ
イニスの方が感情を表に出さない分、押さえてたものが沸点を超えると堰を切ったように流れ出てしまうので、彼の方が思いが強かったのかなぁと。
まぁ、この頃になると、イニスにも元々その傾向がある事はわかってたけど、これが大きなテーマの一つでもあるので、これがわかってないと、この映画の本質が全く見えて来ないらしい。

しかし、ジャックはサバサバしてるのかと思いきや、後から考えると気持ちだけは一途だったし、忍耐力や包容力があるのはやはり女性的と言うか母性的と言うか。
そうやって見ると純愛なのかもね、やっぱり。

最後に二人に何が起こるのかもうっかり知ってしまってたのだが、曖昧にぼかしてたな。悲しいので妄想だと思いたい。

その後の展開に実は一番感動した。「彼は何もやりたい事が出来なかった。」と言う父や、何も言わないけど全てをわかっている母の視線。結婚する娘への「そいつはお前を愛しているか?」という問い掛け。そう言ったものがジワジワと来て、最後のあのシャツには涙が2すじ半くらい流れた


偏見を持ってる人にはあえて勧めないけど、きっと普遍的に共感出来るものはあるはず。侘び寂、渋み、心の襞の裏まで感じられる人ならわかる。しみじみと味わい深い映画。

ヒース・レジャーって全然いい男じゃないと思ってたんだけど、もうベタ惚れ。これがアカデミー・ノミニーの演技かぁ~。一人の男の内面が何層にも表現されてて、実在の人物みたい。まだ若いのにデコの退化も自然で、20年の歳月を無理なく体現してた。
ほんとはジェイク・ギレンホール目当てだったのに・・・睫毛フサフサの眠そうなタレ目が可愛くて色気もあるし良かったけど、歳の取り方が今一つだったかな。

嫁役のミシェル・ウィリアムズもアン・ハサウェイもとても良い。みんな若いのに上手い女優さん達だ。


ゲイを茶化したコメディでもなく、ありがちな小っ恥ずかしいおセンチさも殆どなく、客観的に淡々とした映画になったのは、ストレートの監督(ごめん、アカデミーで嫁さん見てわかった)と女性作家の原作って言うのが大きいのかな。

わずか60ページ余りらしい短編をここまで膨らませた脚本もすごいし、雄大な景色やシーンごとに印象的なカット、空気感を撮った撮影も素晴らしい。
美術や衣装やメイクも細部まで凝ってていいんだよー。パンフとか写真集みたいだもん。
そして音楽賞も取った曲がやはりいい。これを聞くと切なくなる。

でも私の頭の中ではずっと「舟歌」と「なみだ恋」が流れてたりしたんだけどさ・・・。

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最終更新日  2006.04.01 04:01:41
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