無条件幸福

無条件幸福

2006年07月09日
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 7月8日の『身体・性差・ジェンダー-生物学とジェンダー学の対話-』に行って参りました。
 内容につきましては、後日『学術の動向 11月号』に掲載されるとのことですので、割愛させていただきます。
 講演の様子を収録したDVDも貸し出されるそうですので、ご興味のある方は 日本学術会議 までお問い合わせなさってみて下さい。

 私個人の感想と致しましては、まるで分野の違う先生方が、それぞれの分野の立場からの意見を持って一同に会する講演会は殆ど経験がないので、拝見していて面白かったです。
 また、質疑応答の場では、やはり言語を介するが故の問題が露呈した印象を受けました。
 個人的背景や社会的背景、個々の読解力や理解力、立場や知識による理解の形の差異、当人がもつ言葉のイメージや受け取り方の差を払拭することの困難さ、が、傍観者として聞いていると良く見えてまいりました。

 例えば、「これからもっといい方法が見つかっていくとは思うし、現在でも実験中に仮定が覆るなんてことは良くあるが、現時点では、生物学ではまずオスメスの二極という仮定から始めることが最も有効な方法」という意見に対し、「一番いい方法と言いますが、それで覆ったり、男と女だけじゃ駄目なことがあると思うんです」と言う意見が返される訳です。
 これは、二人の物事の認識判断をする時の枠組み(スキーマー)が違うせいで起こる食い違いですねぇ、と、聞いている私は思いました。


 但し、これは私の記憶に基づいた場面の抜粋であり、会話も要約致しておりますし、無意識の編集がされていることも確実です。ただ、前置きされていた部分が意見として繰り返されたこと、『最も有効な方法』が『一番いい方法』へ置き換えられていたのは間違いないと存じます。

 どちらが悪いとか、理解力がないとか、読解力がないとかだけじゃないんですよね。勿論、これらが不足していることによっても起こるのですけれどね。

結局、人は自分が聞きたいように聞いて、見たいように見る生物ですから。

 取り敢えず、薬効や予後の性差の裏付けをとれたので、それだけでも良かったです。
 以前、「保険証から性別欄をなくすべきだ。医療での男女差なんて検査結果を診断するときに用いる数値程度」という御意見を目にして、薬効や投薬も異なると異を唱えたことがあるのですが、今回、更なる裏付けが取れて満足です。

 蛇足ですが、私は性別欄がなくなろうが、戸籍変更なさろうが、遺伝子上の性別は医療行為を受ける場面では申し上げるべきという考えをもっておりますので、あしからず。





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最終更新日  2006年07月09日 17時44分23秒
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