七転び八起き母ちゃんの子育て失敗学のススメ

七転び八起き母ちゃんの子育て失敗学のススメ

一度全部やめちまいな!作戦



親としては、学校や担任やお友達になんとかしてもらうように働きかけるよりも、三吉自身に乗り越える力を今一度つけてやりたいと考えました。

そのためには、なんといっても子供ではなく、親の気持ちの切り替えと行動が必要です。

これまで,長男太吉や次男仁吉のトラブル経験からいっても、悪い状況から抜け出してほしいがために、怒ったり、説教したり、なだめすかしたり、それでもだめなら、お楽しみを盛り込んだその場限りの気分転換(遊園地へ連れて行く、旅行に出かけるなど)、と色々やってきましたが、どれも根本的な解決には、あまり効果はありませんでした。

一番効くのは、親が本気で心配していることを、きちんと伝え、そのためにいいと思ったことを有言実行で行うことです。

親が今までと違う行動を起こし、本気でやるところを見せれば、子供も一緒にやっていく気持ちになってくれるものです。

だって親子ですもの。気持ちはちゃんと話せば、伝わります。

長男、次男の話はまたの機会にすることにして、三吉の場合は次の二つのことをすることに決めて、実行にうつしました。

一つ目は、今やっている習い事を全て一旦やめさせること。

 三吉は、習い事の好きな次男 仁吉を目指し、同じ事をしたがったことと、それに対して親が兄弟にできるだけ公平にという思いから、ほとんど同じ習い事をやっていました。

サッカー、習字、うちの教室、算数国語の寺子屋風塾、月1回のアトリエ。

でも、全て次男とかぶっていますから、どんなに頑張っても兄より成果がすぐでるものはありません。

自信がなくなる一因とも考えられます。

それに、今の集中力のなさでは、特に勉強ものに関しては、行ってもボ~ッとしてる状態で、結果はヒサンなものでした。(担当の先生曰く)

はっきり言ってせっかく通っていても、頭が働かないので、行ってる意味がありませんでした。(やはり、担当の先生曰く)

今はせめてわずかな集中力でも、学校で少しでも頑張れるエネルギーとして残しておかないといけません。

まだ1年生ですから、精神状態が安定すれば、お勉強も以前のようにできるようになると考えました。

そして、サッカーやアトリエ、習字などは本人が好きでやり続けたいともいったものですが、ここで好きな物だけ残して、やらせてあげるわけにはいきません。

次男とかぶっているということもありましたが、何より心がしんどくなったら、嫌いな物や好きでない物はやめてもいいと思わせてはならないからです。

今回は緊急事態なのです。

「三吉、今はな、学校に行って元のように、ちゃんと先生の話が聞ける三吉に戻るために、1回全部リセットしよう。全部やめて、力をそのぶん学校で集中できるようにするんやで」
と話しました。

最初は、まさかこれまで小さな頃からずっと続けてきたものまで、全部母がやめると言うとは思っていなかったので、びっくりしていましたが、自分が学校でキツイ状態であることから決めたことだからと話すと、ちゃんと理解して納得しました。

おそらく本音は、ちょっとホッとしていたと思います。

やっぱり今の精神状態では、何をやっても集中できない自分はよくわかっており、習い事に行っていても、うまくできないで、心の中ではへこんでいたと思うのです。

次はもう一つの作戦についてお話ししましょう。

<つづく>

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