Laub🍃

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2014.07.17
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テーマ: 少女漫画(17)
カテゴリ: ●少女漫画
様々な「香りのお薬」のオムニバス形式のお話です。

1-ムスク:腋臭に悩む子が、好感を持っている青年の為に、祈るように「体臭を個性に変える薬」(高い)(腋臭への中傷に泣きながら買った)を塗りたくるところがとても綺麗だった。

2-アンバーグリス:子供の出来ない女性が、子供なんて諦めている人と出会いたいと思う話。鯨の体内のように、自分の体内も、何かを創るものになれたらいいのに。

3-シベット:エチオピア風パブで働く強気な主人公が、怪しげな媚薬を使えと言われて最初は拒否するも、最後にはそれなしでは駄目になってしまうというお話。でも「踊れて幸せよ…」はきっと、体がかぶれても手に入れたいものなんだろうなあ。

4-ダマスクローズ:多分この話が一番少女漫画してた。豆腐屋で働く主人公が、ホストよろしく薔薇の香りをムンムンさせている男性と知り合い、最初はドン引きしていたものの実は彼はホストではなく・・・?というお話です。標語かわいいなあ。

5-カストリウム:恋人同士の関係を全面に押し出していたお話。仕事と私、どっちも大事にして!って健気可愛いなあ。仕事って男性的なのかなあ・・・

6-サンダルウッド:この本で一番性格悪くて、ある意味一番救われにくそうな捻くれ者が主人公。しかし見た目は穏やかわいい。悪魔に接する悪魔のギョッとした顔がとてもかわいい。

7-組香:香を教える人が主人公。彼女はこれまでの主人公達のその後を仕事場や街中で見掛けながら、恋愛とは、仕事とは、と考えだします。
 言われてみれば、どの話も主人公が社会人で、仕事と恋愛が繋がっているんだよなあ…

 香ることで尽くす相手:高校生
2→OL。相手は謎めいた明るい灰髪丸眼鏡上司。仕事に集中することが彼女のできることだったけれど・・・?こんな恋の形もあるんだな、って思う。
3→ダンサー兼もてなし係。相手はチーフ。ダンサーとして紹介してあげると言われホイホイついてったら騙されてチーフが尻拭いしてくれたけど「もう甘やかすのはやめだ」と言われ、シベットラーになり、最終的に形勢逆転してダンサーが本職めいてきてチーフが焦る。
 香ることで尽くす相手:観客
4→豆腐屋。親から受け継いできた職業を、嫌ってないで健気に頑張ってるのがかわいい。薔薇豆腐…多分実現するんだろうなあ。二人とも結婚後も働きそう。
5→モデル。相手もモデルだけど、相手よりもバンバン来るようになった売れる自分を追求していった結果…?なりたい自分がいつのまにか変わっているのって、ちょっとこわいね。
 香ることで尽くす相手:人気
6→画家。 兼たかり屋 …痛い目見ても挫けない、そして母の為の復讐として男を食い物にしているって辺りが悲しいなーと思わせる。絵を見てみたい。そしてその血筋が報いてくる、という。

 彼女たちのその後が見える中、主人公の迷いはいよいよ最高潮に達します。
 切られるか、その前に切るか。


 相手にとって心地よくなるよう尽くしてしまう。フェロモンを創ることはきっと、運命を創ることなんだと思う。無自覚なのも、勝手に引き寄せられてきた相手を食べるのも、それはそれで非常に面白いけれど自分で道を切り開いているのはやっぱりどきどきする・・・。

 尽くしたい相手の為に香る人しかり、自分の道の香りを見つけて貰った人しかり、そこにはきっと運命がある。





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最終更新日  2016.11.16 01:28:23
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