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作家の瀬戸内寂聴さんが亡くなった
テレビでいろいろな回顧特集が組まれている
私も一度だけ ご本人にお会いしたことがある
仕事ではなく、たまたま
寂聴さんが瀬戸大橋の博覧会場にいらしていたのだ
私が、デンスケ(旧式の重い録音機)をかついで
会場を歩いていて おみかけした
寂聴さんの御顔はテレビや雑誌でよく拝見していたし
小説やエッセイも読んでいて
裏表のない 率直な方だと好感を持っていたので
思わず
「あっ、寂聴先生いらしてたんですか?」
となれなれしく声をかけてしまった
声かけた瞬間
こちらが一方的に見知っているだけで
寂聴さんから見れば、見ず知らずの他人
失礼だった・・・と思いいたり 謝ろうと思った
しかし、寂聴さんは、にっこりと笑って
「そうなの、暑いわね~。お仕事大変ね?」と
デンスケを担いで汗だくの私を見て
温かい反応をしてくださった
「そうなんです。でも大好きな仕事なので」
と言うと
「そう、がんばってね」
「先生も暑いのでお気をつけて」
「ありがとう、じゃあね」
すごく嬉しかった あの日のことを思い出す
見ず知らずの人にもひらかれた心
いつもおっしゃっている
顔施 を実践なさっている方なのだと感動した
顔施 和顔施 愛語施
寂聴先生の御顔や文章を拝見するたびに
あの日のことを思い出し
嬉しかった気持ちが蘇る
私もそうありたいと思う
人を愛すること
自分以外の人を幸せにすること
これが 生きていく意味だ と語っていた寂聴先生
貴女ほど自分に正直に生きられないかもしれないけれど
自分に閉じこもらず、開かれた心で行きたいと思う
傷をかくさず、正直に生きていく その強さと
深い痛みを知るからこその優しさ おおらかさ
すごい方だったのだ
顔施 和顔施 愛語施
お金がなくても時間がなくてもできる
身近なところから 愛のぐるぐるを広げていく
これも一つの 布施の一つ
私もこんな片隅で
小さいながら ぐるぐるを廻していく
瀬戸内寂聴先生 ありがとうございました
心から ご冥福をお祈りします
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