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Jun 18, 2009
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カテゴリ: 映画・DVD
映画ブームが終わったのと忙しいのとで、まったくノーチェックだった作品。

『扉をたたく人』

ウォルター(リチャード・ジェンキンス)  (作品資料より)

孤独というより投げやりで、生きる気力を失くした初老の男が、偶然の出会いからジャンベ(アフリカの太鼓)に目覚め、 生きがい-「何かに一生懸命になること」 を思い出していく。

最初は、本当に陰鬱な表情で、人と交わったり、人を愛することを諦めてしまったかのようなウォルターが、少しずつ少しずつ、笑顔と人間らしい感情(プラスの方向の)を取り戻していく過程を、名脇役 リチャード・ジェンキンス が、静かな演技で見事に表現している。

不法滞在らしいタレクとその彼女も、息子が拘束されたことを知って一人でマンハッタンに出てくる 母親(ヒアム・アッバス) も、怒ったり笑ったりと感情の吐露はあっても、やはりどこか静けさの漂う演技で、煩くない存在として脇を固める。

9.11以降、誰でもウエルカムな多民族国家であり、自由の象徴であるはずのアメリカという国が、アラブ系の滞在者に対してしたことが、淡々とした物語の中で浮き彫りになる。


ただ、一つの出会いがあり、それが展開していった先に「こういうことも、あるのだ」と告げているだけだ。

米国生まれのアッパークラスに属する白人のウォルターが、なぜ「大切な友人」タレクが強制退去させられるのか納得できず、苛立つシーンがある。
アフリカ人である彼女が、自分が退去させられることを恐れ、タレクに会いに行けないと告げるシーンもある。
なにげないストーリー展開の中に、アメリカの抱える様々な問題が見え隠れする。

派手さはないし、表面だけ追えば何ということもなくインパクトのない作品だが、非常によく考えられ、丁寧に作られていると思う。

ケン・ローチ監督 ほど声高に「社会問題に目を向けましょうっ!」と主張していない、静か目の社会派映画ヒューマン味って感じかな。

わかりやすい映画、大作感動モノが好きな方には向きませんが、んーと 『再会の街で』 あたりがお好きな方は是非

6月27日(土)、恵比寿ガーデンシネマ他、全国順次ロードショー





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Last updated  Jul 31, 2009 01:48:26 PM


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