♪=ありふれた一日を、記憶に残る素敵な時間に..♪

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2019年05月17日
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人生のある局面を、鋭く鮮かに切りとっていきます。
短い・・・
故に・・・
起承転結がイメージできなければ途中で読むのを止めたくなる・・・・
最後に何が起こるのか?わくわくさせてくれるのが妙に気持ちいい・・

【短編小説】  天皇死す時  ●第九章 ◆警察官僚の失態

2001(平成13)年の暑い夏の日にその事件がおきた。
関東銀行横須賀支店の銀行強盗立てこもり事件である。

「ズド~ン」
散弾銃と拳銃をもった四人組みで、首班格の強盗犯はピエロのマスク、他三人はサングラスに白マスクの強盗犯が午後1時頃銀行に押し入り、散弾銃で威嚇発射したのが始まりである。

「金をありったけ出せ!抵抗したら撃ち殺すぞ!」
四人共初めての犯行で手惑い2700万円余りを手に入れたが、サイレントアラームを押されていた為、警官に包囲されてしまった。

行員15名とお客5人が人質になり、警官の説得にも応じず10時間程経過し、犯人達が最後の警告を出した。
「これ以上逃走車両を用意しないと人質を殺すぞ!!」

強盗事件の解決に右往佐往している神奈川県警本部長”合田”に二人の男が食い下がっていた。
ニュースで家族が人質になっているのを知った、当時陸将補の栄次郎と息子の栄一であった。

「本部長!何度も狙撃の機会があるのに、なぜ撃たないのですか?」
「いや・・人命尊重の観点から説得していますので・・」
日本人ならかなりの割合でなかなか発砲命令をださない日本警察に、イライラ感がある人が多いと思う。
出世が一番と思っている官僚が多い中、警察官僚は人命尊重を盾に、犯人ともいえど怪我や人命を奪う行為になかなか発砲命令をしないのである。

時々ニュースの一面に「警察官の発砲は、警察官職務執行法で定める武器の使用範囲を超えた状況で行われた。」や、「発砲の許可を出した責任者を、殺人と特別公務員暴行陵虐容疑で告発した。」などの後始末を嫌う幹部が多い中、その結果、本筋である被害者(人質)の命が危険にされていても・・・。

銀行内部では四人の犯人がやりたいの放題の、”無法地帯”そのものだった。
男子行員の局部を同僚男子行員に切らせたりの暴行 

を繰り返し

、10人近くの女子行員と女子のお客2人を全裸にさせてSEXの奴隷、「ソドムの市」を気取った犯人。

昭和54年1月(1979年)の三菱銀行人質事件をも彷彿させる事態になっていた。
すでに真っ先に駆けつけた巡査二人を射殺し、行員四人も犠牲に・・。
どのテレビチャンネルもその猟奇的な犯罪を放映し全国を震撼させた。

「パ~ン!パ~ン!」
そんな中、軽くではあるが鋭い発射音が銀行内部で響いた。

拳銃の発射音のようだ。
合を煮やした犯人が銀行の玄関に人質二人立たせ、またしても発砲したのである。
それを機にようやく重い腰を上げた本部長が突入と発砲命令を出し、一気に警官隊が銀行内になだれこんだ。
事件が沈静化したのは突入命令からわずか3分足らずで終結し、犯人三人を射殺し、一人は肩に重症を負ったが確保された。

犯人が射殺、撲殺した犠牲者は計八人で、突入直前の玄関で犠牲になったお客の一人に栄次郎の妻”洋子”がいた。
又、一緒に来ていた一人娘の”奈美”もSEXの奴隷として何度も暴行を受け、重度のPTSD(心的外傷後ストレス障害)の為、今でも精神病院に入院中である。

今の警察や自衛隊幹部はなまぬるく、自分の出世の事しか考えていないのを予ねてから思っていたのを、この事件を機に栄次郎と息子の栄一は、日本全体の警察官僚に異様な憎しみを抱くようになっていた。
神奈川県警本部長”合田”を筆頭に・・・


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Pixabay:フリー画像/動画






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Last updated  2019年11月11日 15時57分43秒
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