◆長屋村       あらっ!ご近所さん♪

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October 31, 2010
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カテゴリ: ◆NovelでTea☆Time
指切り


+ 遊園地の指切り + [24]

高志は父と母の亡くなった時の事を思い出しながら、亜紀に抱かれて十分以上泣き続けた。
亜紀のガウンは、胸から腹部にかけて、高志の涙と鼻水で濡れていた。
高志が落ち着いた頃を見計らって、両手で顔を上げさせ、頭から頬をなでて手を止めた。

「高志君、お父さんの分とお母さんの分、生きなくちゃ」
「ひっく、ひっく、ひっく、うん」
こみ上げてくる感情と涙のために、なかなか声にならなかった。
亜紀はポケットからハンカチを出して、高志の涙と鼻水を拭いて上げた。
やがて高志の呼吸が落ち着いた。


高志は握った手を軽く開いて見つめながら
「お母さん」
と答えた。
「お母さん?」
「うん。お母さんの髪の毛」
「形見なのね」
「うん。いい匂いがするんだ~」
「お母さんって、いい匂いがするもんね」
「うん」
「いつまでも大事にしなくちゃね」
「うん」

「本当?ほんとうに本当?」
「うん、行こう」

高志はおまもりを胸の中へしまい込んで
「それじゃ、指切り、指切りして」
と右手を差し出してきた。







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Last updated  October 31, 2010 09:53:30 AM
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