◆長屋村       あらっ!ご近所さん♪

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November 15, 2010
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カテゴリ: ◆NovelでTea☆Time
指切り


+ 動く歩道 + [29]


電車は多摩川を渡って横浜へと入った。
間もなく
『次は・・・桜木町、桜木町・・・』
「高志君、次で降りるよ」
「わかった」

電車を降りた二人は、改札口を抜けて大観覧車を目指して歩き始めた。
駅を出て少し歩いた所で、動く歩道が目に入ってきた。
「あ、お姉ちゃん。あれ、動く歩道だ」

足早に高志が動く歩道へ近寄っていった。
振り返って
「お姉ちゃん、早く早く」
「急がなくても逃げないから」
高志は亜紀が近づくのを待ってから、一歩先に乗った。

「面白いね、お姉ちゃん。楽チン楽チンチンっと」
横の歩道を歩く人をゆっくり追い越していく。
亜紀も心の中で、高志の言葉をつぶやいていた。
(楽チン楽チンチンっと)
数分後
「あ~、終わっちゃう」

「もっと乗りたかったなぁ~。あっちにもあるよ?」
「あっちはランドマークタワーへ行くの。いつまでも乗っていたら、遊園地で遊べないでしょ?」
「そうだね。よし、次・行ってみよう」
「はははは」
「お姉ちゃん、喉が乾いちゃった」


販売機を見つけて、ジュースを二本買った。
「ここへ座って飲もうか?」
「階段だよ?」
「いいじゃない。お船も見えるし、桜も見えるし」
「そうだね」
亜紀はハンカチを取り出して尻に敷いた。
「高志君もこれを敷いて」
「いいよ、僕は。ダーティーだから」
「何、それ?」
「いいのいいの」
高志はそのままコンクリートの階段へ直接腰を下ろした。

「あの船は何?海賊船みたいだね」
「あれが日本丸よ。帆船。帆を揚げて風で走るのよ」
「へぇ~、写真でしか見たことないよ。あれがそうなの。白くて綺麗だね。まるでお姉ちゃんみたい」
「そうそう、海の貴婦人って呼ばれてるの。私みたいね」
「貴婦人って、なぁ~に?」
「そうね、身分の高い人って意味かな?」
「それじゃ、ちょっと違うんじゃないの?」
「気にしない、気にしない」
「誤魔化しちゃって」
「あはははは」
「お姉ちゃん、観覧車、大きいね~」
「大きいでしょう。あれに乗るのよ」
「うわぁ~、楽しみだなぁ~」
「行こうっか!?」
「うん」






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Last updated  November 15, 2010 03:45:52 PM
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