◆長屋村       あらっ!ご近所さん♪

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December 9, 2010
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カテゴリ: ◆NovelでTea☆Time
指切り


+ 気がかり + [36]

夕方になって母の芳子がやってきた。
「昨日のデートは楽しかった?」
「とっても楽しかったわ。高志君と姉弟の指切りしちゃったの」
「そう、姉弟になったの?亜紀は一人っ子だったから弟ができて良かったわね」
「良いものだね、姉弟って」
「お母さんも、もう少し丈夫なら三人くらい欲しかったんだけどね~」
「しょうがないでしょう?もう」
「そうね。お着替えした?」

「洗濯物、持って帰るわね」
「ええ。あ、ワンピースはまだ置いててくれる?」
「まぁ、あなた、また、何処かへ行くの?」
「そうじゃないけど・・・。何か着る物が無いと帰れなくなりそうな気になるから。着る物があれば元気に帰れると思うでしょ?」
「そうね、分かったわ。でも昨日着たから洗濯したいわね」
「じゃ、別な服を持ってきて頂戴ね」
「分かったわ」

芳子はワンピースと着替えた洗濯物を持って帰っていった。

ハルは芳子が病室を出たのと同時に声を掛けた。
「亜紀さん」
「はい」

「聞こえました?」
「はいはい。ちゃんと聞こえましたよ」
「実はそうなんです」
「それじゃ、弟が出来たみたいじゃなくて、弟が出来たと報告してくれなくちゃ」
「そうですね。でも恥ずかしいじゃないですか」

「そうですか?」
「そうよ。その気持ち大事にしてね。いいものよ本当の姉弟って」
「はい」

亜紀はハルの兄達が元気でいるものとばかり思っていたから、何も考えはしなかった。
そこへ
「三田さん、検査へ行く時間ですよ」
看護師が二人入ってきて、ハルをストレッチャーに寝かせて出ていった。
亜紀はハルが定期検査へ行ったものだとばかり思った。
しかし一時間経っても戻らないハルが気がかりになってきた。
(遅いわ。いつもこんなに遅くならないのに)
やがて二時間が経ち、やっとハルは戻ってきた。
疲れ切った身体に、三本の点滴がぶら下がっていた。
「三田さん・・・」
亜紀は心配になって声を掛けた。
「大丈夫よ。今日の検査、少しキツかっただけよ」
「本当に大丈夫ですか?」
「ええ、少し寝るわ」
亜紀は自分のベットへ戻った。
(おハルさん、この頃検査が多くなったわ。今日はどんな検査をしたんだろう?天寿が来るまで静かに待っていたいって言っていたのに・・・)

思い悩む亜紀だった。






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Last updated  December 9, 2010 10:03:49 AM
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