ジャングル・ナイト・クルーズ
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居酒屋で、「お局様」の難を「神様」から助けてもらった私は、すぐにその「神様」の姿を探しましたが、なぜか見つけることが出来なかった。きっと先に帰ってると思い、急いでアパートに向かう。「ただいま…」いつものように声を掛けたが、もちろん返事がない。でも今日は直ぐにリビングに向かい、明かりを点けると「神様」がいつもいるベッドの隅に目をやった。「神様、何で消えちゃったの?」直ぐに返事が返ってきた。「姿を消しただけでしょ。…でも、さっきも言ったけど、アタシはいつもアナタと一緒。だから慌てて帰って来ることはないのに。」「いや、助かったよ。…あの酔っ払いに絡まれたら、すぐに帰れなかったからね。」「怪我でもさせてやれば良かったのに…」恐ろしいことを言う。「そんなことより、神様って、けっこう可愛いんだね。」「神様」の姿をハッキリ見たのは、さっきが初めてだった。しかし、「神様」は冷たく言い放つ。「そりゃ、アナタと半年も暮らしてるんだからね。…アナタの好みの女性ぐらい判るもの。」つまり先ほどの「神様」の姿・顔立ちは、私の好みだという。「ねえ…俺の好みの顔立ちかどうかはともかく、ここでも姿を現してくれないかな?」「だってアナタ…今朝は友達や恋人が来たときに、アタシがここにいるってバレないようにしてほしい…って言ってたでしょ。」「そう言ったけど、誰もいないときは姿を見せて欲しいんだ。」ずいぶん身勝手な話だと思うが、なんとなく「神様」が身近に思えて、壁に話しかけるくらいなら、姿を見ながら話がしたいと思ったんだ。「さっきの姿で?」私は黙って頷いた。つづく
2013.05.03
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