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はっきり言ってしまいますが,板橋っていう土地は都内ではもっとも場末臭が漂っていて,たまらなく魅力的です。かつては中山道の最初の宿場である板橋宿があり,江戸四宿のうちのひとつであったとされていますが,かすかに名残りを留めるのは旧中山道に伸びる仲宿商店街のごく限られた地域のみです。といっても石神井川に架かる板橋にいくらか情緒がある程度で,それも昭和47年に再建されたものでさほどありがたみもありません。歴史的に価値があるわけでもなく,かといって絢爛豪華に建て替えることも叶わず,昭和の頃に建てられたまま朽ちていくしかないような中途半端な遺物に満ちた風景が板橋の景観の基調となっているように感じられます。 仲宿商店街の裏手に都営三田線の板橋区役所前駅はあります。なんとも都営の駅らしい無粋な駅名です。地下からの階段を上り,区役所とは反対側の出口に出ると,そのすぐ脇に「いっとく」なる立飲み屋さんがあります。地下鉄というとどうしても大都会のそのまた中心地にあるもんじゃないかという先入観がありますが,まさに板橋区民の足としてのみ機能しているんじゃないかと思われるほどにローカル色の強い地下鉄ですが,そのそばにある立飲み屋もまさに板橋的な寂れ具合でなんとも頼もしい。客にもサラリーマンなどおらず,奥にはひとり座り呑みの常連ばあちゃん。おじさん2名も背広など着ていません。一応は区役所前というからにはこの辺りは官庁街ということで間違いはなさそうですが、そんなお堅い町という印象はみじんも感じられず、ゆる~い空気感が漂っています。特別手の込んだ旨そうな肴なんてありませんが、立飲み屋はそれで十分。安くて濃い酒が飲めて、ネクタイを緩めて(ここには当然いない)帰宅までのひとときをまったり過ごせさえすればそれで多くの客は満足なのです。品書:ウーロンハイ:300,酒:250,ホッピー:400(中:150),ソーセージ玉子/ハムエッグ:250,鳥トマト煮:300 さて、今度は区役所の足元に移動します。ここら辺には純喫茶も2軒ほど残っていて、恐らく平日の早い時間までしかやっていない1軒にはいまだ入店がかなっていないのですが、何度か通りすがりで見掛けていたぶっきら棒な立飲み屋さんにお邪魔することにします。「立ち飲みコーナー」というのがその店の名前。なんども単刀直入でこれ以上シンプルにしようがないほどにあっけらかんとして潔いのでした。ここから5分ほどの大山にもストレートそのものの屋号の店があって板橋区民のこれは典型的な心性なのでしょうか、店を印象付けようとするような奇抜であるとか、シャレが利いているとかの工夫は微塵とも感じられません。こちらはボロさ加減は似たようなものですが、さらにゴチャゴチャ感がブレンドされていて、ちらかっていることに耐性がない人であれば、飲み物さえうまく喉を通らないなんて事態にもなりかねません。なんとなく置き場所がないからそのまま据え置かれたような水槽を眺めながら飲む酒も乙であるなあと思われる方にとってはここもまた食後のひと時を送るには悪くない場所なのかもしれません。品書:ビール大:480,ホッピー:350(中:240),ウーロンハイ:260,レモンサワー:210,酒:250,肴:200
2013/06/10
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予想を上回るようなうらびれた酒場が続いたので、一息ついて散策してみることにします。歩き回っていると見覚えのある喫茶店に行き着きました。「珈琲屋 珈夢居」という喫茶店でとてもいい雰囲気だったことを思い出しました。ときわ台にはここ以外にも数軒お気に入りの喫茶店があって昼の顔と夜の顔の差にギャップを感じるのでした。しかも東上線の駅は大山みたいに大きな商店街がある駅よりは古びた店舗の並ぶこじんまりした商店街のある駅前風景が普通なのでどの駅にどんな店があったのかあまり印象に残っていません。 駅の池袋寄りの線路沿いにも10数店が軒を連ねる昔風の飲み屋街がありました。次はこの通りのどこかで呑むことにしましょう。で、選んだのは「大衆酒場 星忠」です。どうも大衆酒場という響きには弱いようで、何を呑ませるか、食わせるかよりも単純に大衆酒場の文字に反応してしまうようです。店はゆったりした造りになっていてカウンター以外にもテーブル席が2卓ほどあったでしょうか、とてもくつろげるレイアウトになっています。初老のご夫婦でやっているお店で、ご主人は家庭菜園が趣味のようで、ひとりだけいた常連さんと以前あげた鉢植えの調子はどうだいといった会話で盛り上がっています。店の奥の窓は開け放たれており、そこからはときわ台駅のホームを見下ろすことができて鉄道ファンならずとも(実は鉄道ファンだったのですが)、ついつい電車の行き交う様子に見入ってしまいます。壁には日本臓器食品(株)と記された立派な鏡が掛けられています。ここはとても好みの店ですねえ。あまりお客さんが入っていないのが不思議なほどです。煮込みも定番ではありますが、濃厚でとてもおいしかったです。 最後にやたらとにぎやかな「居酒屋 金ちゃん」にお邪魔しました。同じ飲み屋街のはじっこにありながらもっとも盛り上がっているのが外からもはっきりと感じられます。ここも「ハシゴマン」で紹介されていたお店だったのですね。気付かずにお店に入るとすぐさまカラオケが鳴り響きます。カウンター8席ほど、テーブル2卓と「星忠」とさほど変わらぬ収容定員でありながらこちらはかなり窮屈な印象です。元(?)演歌歌手のご夫婦が切り盛りしており、陽気で元気いっぱいの応対なのはうれしいのですが、店にいる間常にどなたかの歌声が鳴り響くのはいささかゲンナリさせられます。まるっきりスナックみたいです。スナックはスナックでいいかもしれませんが、できることなら午後9時までは居酒屋タイムにするなりしてもらえるといいのに。奥さんの手作りの肴がとてもおいしかったので残念に感じられます。まあ常連さんはこのにぎやかで、活気のあるのが大好きで通われてるのでしょうし、一見客があれこれ言える筋のことではないのはわかっていますけど。品書:サワー:400~,山イモ鉄板焼/チョリソー:500,牛スジ煮:550
2013/04/11
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東武東上線の沿線の駅は大抵飲み歩いていると思い込んでいたのですが、よくよく考えてみるとときわ台で呑んだ記憶があまりありません。そこことを思い出させてくれたのは、先日放映が終了した「ハシゴマン」(といっても第2弾がぼんやり予告されています)に登場したからなのですが、この放送を見ている限りはさほどこれといった酒場が登場したわけではありませんが、他の町とは異なる昔ながらの飲み屋街と出会えるのではないかという密かな期待があります。 南口を線路沿いに歩きます。街灯もまばらな薄暗い通りに点々と酒場の明かりが見えます。歩きながらかつて東上線を頻繁に使っていた頃に電車内からうらびれた風景が過ぎ去っていったことを思い出しました。あの位飲み屋の明かりはときわ台だったんでしょうか。廃墟っぽくも見える3階建てだかのビルの1階に「ふじこ」はありました。外観を見ただけではとてもテレビで紹介されるような店には思えないほどの寂れ方です。看板にある大衆酒場の文字と赤提灯に惹かれてお邪魔することにします。あら、店内もしっかりとくたびれていてなかなかよさそうです。女将さんと常連のばあさんがお喋りに興じています。頃合を見計らってチューハイを所望します。場末感のある町の外れの女将さんがいる飲み屋にはご近所の高齢者特にばあさんの姿をしばしば見かけます。こうした長年続けているお店には高齢者を見守るという機能もあるようです。お喋りの端々からも年配の知り合いの動向を気にかけていることが窺われます。ちなみにここは「ハシゴマン」に登場したお店でしたね。品書:ビール中:500,緑茶割:400,もつ煮こみ/野菜玉子巻/いか入り里芋煮:500 すぐそばに同じ番組に登場した「沖縄村」というのがありますが、知識にあるお店に入ってるばかりではつまらないので、そのそばの「大衆料理 海山」というお店に入ってみることにしました。外観と店名から推測されるのは初老のオヤジさんとその奥さんがひっそりとこじんまりした店で地元の常連を相手に堅実に商売しているお店というところでしょうか。ところが店に入ると思った以上に店は広く、奥には座敷もあります。女将さんがひとりで商売されているようで、客もおらず異様なさびしさを感じずにはおられません。お通しの煮物の準備がまだできておらず、カキピーとあられがその代わりです。別にお通しなんてなんでもいいのですが、わびしい気分は高まるばかりです。と愚痴を言ってるみたいですが、実は案外こういう気分を楽しんでいるのでした。ちなみにぼそぼそと交わしたお話によるとこちらのお店は昭和50年創業と見かけほどの歴史はないものの長くときわ台で店を続けてこられたからには一見ではわからない魅力があるのでしょうか。
2013/04/10
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先日は、魔界に足を踏み入れただけですごすご退散してしまったのでこの晩こそはきっちり潜入してみせると覚悟を決めてひとまず、健全、安全、ぜんぜん危なげのない店で軽く飲んでおくことにしました。 やってきたのは「やきとん ひなた 大山店」です。このお店のうんちくについては、「古典酒場」をはじめ多くの紹介がされているのでわざわざここで記すことはしませんが、上板橋に3年前に最初に出店してから早くも支店を展開するということからもその実力は推し量れようというもの。目標とするという野方の有名店とも十分太刀打ちできるんじゃないでしょうか。オリジナルなメニューはどれも魅力的です。実際食べるものいずれもおいしかったのでした。しかし、あえて難を上げるといささかもどきどきすることがないことです。わくわくはあってもどきどきがないのは、とにかく旨いものを食べながら酒を呑みたいという人であれば十分満足できるのだと思いますが、残念ながらぼくの場合は、旨いものを求める比重が低いこともあって物足りなさを感じてしまいました。混み合ったカウンターにひとり着いても、少しも緊張がないのでした。まあこうした趣向がかなり偏ったものであることは、ほぼ満席になっている客席を見れば一目瞭然ですけど。 では緊張を求めて店を移動することにします。建物群に取り囲まれた飲み屋空間にある「立ちのみ屋」を再訪します。この晩はなんとか入れそうです。店名とは違って椅子が用意されています。常連たちがもっぱら老人ばかりなのでこれは致し方ないことでしょう。さて店に入ってもこちらでは,一見にはお決まりとなっているあの品定めするような不躾な視線は皆無といってよく,ちょっとドスの利いた迫力さえ感じる女将さんだけがこちらを見やります。ところで,店の人や他のお客さんとのやり取りの中で、ある瞬間打ち解けるもしくは打ち解けないことがわかったような気分になるのが面白かったりします。例えば店の人とは、短い言葉の応酬で相手の腹の内を探り合うことになります。「お仕事のお帰り?」とか「お近く?」なんていうのは,単純で典型的な切り出し方で,この手の質問には,欲気を出して職場の近くとか家の近所といった回答をしてしまうと,答えられないような追い打ちを受けることになりかねません。ぼくの場合は通勤経路上であるという答え方を多用しています。このお店では,のっけから「前のママの時から通ってらしたのかしら」という意表を突いた質問から入ってきたので、こちらは「相変わらず混んでますねえ、チューハイください」ととぼける作戦に出ました。そうこうするうちに老人たちはカラオケ大会に突入しました。熱唱中のばあさんはキーを2つ,いや3つ上げてなどとなかなかおうるさい。これをきっかけに店を後にします。この一帯のお店はいずれもカラオケが常備されていそうですが,後日もう1,2軒は回ってみたいと思います。
2013/04/03
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その1で入った2軒にはほとほとうんざりしたわけですが,それでもまだまだ大山のはしごは続きます。これまたすぐの場所,道を挟んで反対側にあるこちらはちょっとぼろい小料理屋風のお店です。 そこは「神谷」という屋号のお店でした。なかなか味わいのあるお店ですが、店頭にはうなぎやふぐという普段なら見向きもしないような記載があります。なのにどうしてだかふらふらと引き寄せられて、格別の迷いもなくカウンター席に収まっていたのでした。先客は二人だけでカウンターと小上がりを挟んで常連らしき会話を交わされています。カラオケの喧騒からようやく解放されただけでもほっとしますが、この店の穏やかな時間の流れには先の二軒にはまるで感じ取れなかった安らぎを覚えます。店の父子らしきお二人も常連さんの会話に時折控えめに応対しており、これ位の距離感がいいのですね。こんな気分の時にはお燗した日本酒が一番。早速つけてもらって品書きに目をやります。魚の種類にはとんと無知なのですが、なにやらお勧めらしき魚を焼いてもらうことにしました。値段も500円程度なので心配無用。ししゃもなんかも300円程度とごくごく庶民価格だったと思います。ようやくくつろいだ気分になって、常連さんたちの交わす他愛無い会話を漏れ聞きつつ日本酒をちびりちびりするのでした。 ようやくツキが回ってきたのでもう一軒ほど立ち寄ることにします。軽く酔い覚ましに踏切を越えて駅の反対側に行ってみることにしました。ハッピーロードを引き返しているとなにやら胸騒ぎがします。これまで散々歩いているはずなのにこれまで感じたことのないものです。東上線の踏切のすぐ手前に手招きするように建物と建物の狭間に細い通路があります。食虫植物にくらくらと呑みこまれる虫たちもこんな無我の境地なんでしょうか、ぼくも何も思うところなく入り込んでしまいました。驚くべきことにそこには胎内と表現したくなるようなぽっかりと広がる空間があって、ぐるりと飲み屋が取り巻いていて、赤提灯やらのまさに呑ん兵衛だけが憩うことのできるようなある意味グロテスクな場となっています。3軒分の酔いが回ってしまい、己の願望が現実化してしまったかのような感覚に襲われます。しばし呆然と彷徨いながらもどこか醒めた意識で一軒一軒店を物色します。どの酒場もなかなかに敷居が高く感じられ、うち一軒に屋号もなく立ちのみ屋とだけ看板に記された小さく狭い店の扉を開きます。なんということか、わずか3畳ほどの狭い店内には夥しいといっていい程のじいさん、ばあさんがびっしりと詰め込まれていて、当然ながら足の踏み場もありません。しかも誰一人としてこちらを振り返る者がありません。まるでぼくがこの場所にあっては、完璧に別世界の住人であるかのように感じられました。すごすごと扉を閉めて立ち去るしかありませんでした。 まだ朦朧とした意識のまま踏切を渡り、これまた東京の現在とは隔絶されたような三筋ほど伸びる飲み屋通りを歩き、比較的敷居の低そうな「居酒屋 五郎八」に転がり込みます。ところが大山の不気味さはまだまだぼくを解放してくれそうにありません。100人は入れそうなオオバコであるにも関わらず客はゼロ。初老の夫婦お二人だけでやっているようなのでいつもこの程度の入りなのかもしれません。ここまで空いているとむしろカウンターは避けたくなるものです。あまり店の奥に入り込むと大変なことになりそうな予感がしたものの知らず知らずのうちに奥に落ち着いてしまいます。割引中という角ハイボールに一番お得そうな焼鳥をオーダー。厨房からはチーンと音がしていやな予感。随分離れて正面に置かれているテレビと漫然と眺めながら焼鳥の到着を待ちます。冷凍物にありがちないや~な臭みは幸いにもありません。割引のハイボールよりもサワー類が安いのでウーロンハイを飲み干して店を後にします。女将さんは寂しくってごめんねとおっしゃってくれてちょっと救われた気分です。品書:ビール(中:550,大:650),サワー:300~,角ハイボール:380,枝豆/冷奴:250,アジ南蛮漬/さつま揚/ポテトフライ/肉じゃが:380,焼鳥3本:300
2013/04/02
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大山にはもう何度も来ています。商店街散歩や飲み歩き,仕事でも行くことがあります。なので,正直なところ大山にはもう飽き飽きしているはずだったのに,ふらふらと池袋から東武東上線に揺られて大山駅で下車してしまいました。ボリュームある焼鳥で知られる「鳥多希」や渋い民芸調のお店「炉ばた」(長い歴史で自然に渋みが醸されたという風情が,新興店の民芸調とは一線を画します),大山のもっとも知られた酒場「鏑屋」などいずれも悪くないのですが,いずれも繁盛していて落ち着ける感じではありません。本当なら「大衆酒場 多奈べ」が好みだったのですが,先般店をたたまれたようです。といったわけで新旧いろいろ織り交ぜて飲み歩こうと思っています。【以下はご指摘により削除いたしました。】
2013/04/01
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今回は酒も出てきますが,本来の目的は喫茶店巡りがメインとなります。お天気もよかったので都営バスに揺られてのんびりと板橋方面に向かいます。都営三田線の板橋本町駅そばの停留所で下車します。ほど近い路地にあるイナリ通商店街を歩いてみることにします。イナリ神社を中心(位置的には商店街のどん詰まりにあります)に狭いながらも個性的なお店の立ち並ぶ商店街になっていて,毎月1,2日に開催される商店街大売出し,第2日曜日の朝市,毎年7月には朝顔ほおずき市も開かれて活気が感じられます。イナリ神社前には懐かしいコインゲーム機が数多く取り揃えられているコン太村があり,テレビなどでも度々紹介されているのを見たことがあります。 イナリ神社に挨拶を済ませ,コン太村をちらりと覗いて,早速喫茶店を巡ってみることにします。喫茶スナックと思われる「ロビー」や「ルンビニー」なんていう店がありますがこの日はやっていません。「COFFEE フォルティシモ(ff)」に入ってみることにします。時間はちょうど正午頃だったので,すでにブランチという時間ではありませんが,テーブル席のほとんどに客がいて,カウンターにも女主人と親しげにお話されるおばあさんがおられました。午後1時までモーニングがいただけるということで,ホットケーキのモーニングをもらいます。ごくごくありふれた町場の喫茶店ですが,ご近所の方に愛されているのがよくわかって気分のよくのんびりと日曜日の昼を味わえました。 「食事・喫茶 銀月」というのがあります。店頭の品ケースを見るととにかく洋食から中華,珈琲から酒までありとあらゆるものが揃っています。店内を覗くと地面に近いほうを見渡すと食卓に置かれるようなありきたりのテーブルを椅子ですが,壁面は大都会の夜景を描いた絵画が飾られており,天井付近は赤い個性的なものとはじめとしたさまざまな照明に黄金色のレリーフなど喫茶趣味が横溢しています。もとは喫茶で食堂は後付かと思いきやはなっからこのスタイルで商売をしていたとのことでした。昼日中からご機嫌になったオヤジたちもいて,こういう曖昧なお店ってのも悪くないものです。同行者は喫茶店として利用,ぼくは居酒屋として利用させてもらいました。 店を出るとお隣に「コーヒースタンド ZERO(喫茶 ZERO)」なる今ではすっかり珍しくなったスタンド喫茶があります。カウンターに10席程度のちっちゃなお店です。おばちゃんの入れてくれるコーヒーも思いがけず大変おいしく,近所のおねえさんたちが思い思いに休日の昼を楽しんでおりました。 その後,板橋本町駅そばのご近所さんで繁盛するオオバコ喫茶「ペテスコ 白樺」,仲宿商店街にあるこじんまりとして居心地のよい,そして食事メニューが充実した「喫茶 アルファ」,クラシックそのものの洋菓子店「ジャポネ洋菓子店 菓子部」,細長いお店の形状はマーケット跡から来ているという「珈琲 紙風船」などにお邪魔してのんびりとした休日を終えたのでした。
2012/12/23
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なんてもったいぶりながら、JRの板橋駅界隈では目新しい店に出逢えず、いつの間にやら東武東上線の下板橋駅そばまでやってきました。ここら辺はかつて近所だったこともあり、また喫茶店巡りでも最近訪れているので勝手はわかりますが、さほど飲み屋がないことも知っています。そんな風にぶらり歩いていると一応目を付けていた店があります。日中に見た限りではまあよほどのことがない限りは入らないかもと思っていたのですが、夜になって辺りがすっかり暗くなると昼間とはまったく違った表情を見せてくれるところが酒場の愉快なところです。早速入ってみることにします。 「ことぶき」です。この日はちょうどガス会社だかの点検が入っていたらしく、女将さん、というかおかあちゃんといった雰囲気のおねえさんがバタバタしています。店はカウンター5席程度にテーブル、奥は段違いのフロアーがあってそこはちょっと広めのスペースですが、どうもあまり使われることのなさそう。お通しは揚げ餃子。この夜中に捌ききれるか心配になるくらいにたくさん大皿に盛り上がっています。なんとなく頼んだお好焼:500円は具こそ貧弱なもののボリュームはなかなかのもの。町外れのありきたりの店でありながらやはりそうは出会えないという意味でちょっとだけ気に入りました。 池袋駅方面に向かって歩いているとなんだか盛り上がっているお茶漬屋があったりしますが、スルーしてしまいます。あれれ、ここは何度か買い求めたことのあるお気に入りのパン屋「ベッカー フジワラ」のすぐそばです。だったらもう少し歩くと焼鳥屋らしいのがあったななんて思っているうちに当の店が見えてきました。ここら辺はもう北池袋駅が最寄りになるでしょうか。 ありきたりのどこにでもあるような焼鳥屋らしき店に入ると、そこは池袋界隈では希少なまったくありきたりではない真っ当な酒場らしい酒場でした。「鳥柱」です。カウンターだけの店内は地元の方らしき常連客でかなりの入りです。池袋にもこんな店があったんだと感慨ひとしお、これだから居酒屋巡りはやめられないなんてアホ臭いことを思ってるなあなんて反省しながらもやっぱり喜びに満たされます。別に特別安いわけでもないし、とびきりうまいわけでもない、でもこんないかにもどこにでもありそうでありながら、実際はなかなか出逢えない店に偶然出会えるのは何十軒、何百軒、何銭軒行ってもうれしいものです。外観はけっこうちゃんとした焼鳥屋の風情ですが、店内はしっかりと安普請さに年季を感じさせてくれる典型的な好みのスタイル。突き当りのトイレのぼろささえうれしくなります。品書:サワー:350,酒大:550,もつ焼:120~,煮込:450,ガツポンズ:350
2012/10/23
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この夜はちょっとご無沙汰したということもあって知人のO氏と待合せてはなっから板橋駅を飲み歩くということになりました。待合せまでまだ時間があったので板橋駅の東口から北側にある飲み屋横丁というよりスナック街の線路沿いの路地を進みます。ぼくはスナックという業種にはさほど抵抗はありませんが、O氏はスナックに対して非常に嫌悪感をもっているようで、狭い狭い串揚げのお店「河内屋」など一部のお店を覗くと見向きもしないことは予想されます。そういうわけでこの通りのお店はひとりで覗いてみることにしました。 最初に入ったのは以前から気になりつつも立飲みでありながらなかなか強気な価格設定のお店「立ち呑み 隗」です。品書きが店外でも確認できるので支払いは察しが付くのですがいつもどおり軽い財布ではなかなかに入りづらいお店でした。まあ実際店内に入ると椅子もびっしり並んだカウンター系のスナックの居抜きといった風情で、好みのようなそうでもないような微妙な内装。ちょうどハッピーアワーなのでドリンクは50円引きのようです。ならまあ問題なし。常連のお姉さんとむっつりとしたオヤジが思い出したように会話を交わすといった感じでわいがやと盛り上がれる雰囲気ではありませんが、線路沿いの飲み屋のひとつの典型としてなかなか楽しめました。品書:HH:50引[-19],生中450,ホッピー:380,焼酎:220,酎ハイ:320,サワー:300,焼とん:90 こちらの以前から気にはなっていたもののごくまれに背広姿のおっさんが腰掛けているのが透けて見えるくらいで、まあ通常はいつもがらんとした店内がガラス戸越しに窺えたので、この夜まで入る機会を逸していました。本来はがらがらなお店はけっこう気になってふらりお邪魔してしまうことも多いのですがここはなぜだかやや敷居の高い感じ。よくよく見ると(といっても店内からは丸見えなので立ち止まってじっくり眺めるわけにもいかない)、扉に元女優「××××」とあって、帰宅後にどんな映画もしくはテレビドラマに出ているのか調べてみようと思っていたのですが、帰宅後にはすっかりそんなことは忘れてしまって、今では往時の芸名さえすっかり忘れています。おっと店の名前は「よし野」です。板橋駅から一番近い飲み屋さんです。ほろ酔セット:900円というのをもらいます。肴3品と飲み物ということですが、その肴は枝豆ちょぴっとにあと2品も貧相でこれはちょっといただけない。まあ肴なんてこだわるつもりはありませんが、やはり商売的にはスナック感覚です。カウンターだけ10席程度のお店ですが、他に客もおらず気詰まりな時間を過ごしてしまいました。 ここでようやくO氏と合流します。これからが本番。さてどこに向かいましょうか。
2012/10/22
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気を取り直して続いては駅の北側を歩いてみることにします。こちら側にはあまり店舗らしきものも見当たらず果たして酒を飲ませてもらえるところがあるのかやや不安を感じそうになりますが,この日はちゃんと下調べをしていたので大丈夫。目的地の「やきとり さつま」で紹介されていたお店を目指すことにしていました。 住宅街の十字路の角地に立つお肉屋さんに併設した「キッチン 肉の宝屋」です。カウンター5席程に座敷に3卓ほどの狭いお店です。御夫婦が二人でわっせわっせと頑張って仕事されているのが印象的です。やはり食事中心のお客さんが多いようで,ちょっと浮いてしまったかも。手羽先焼:400?円を頼んでいる間,ウーロンハイをもらってちびりちびりやっていると案外早く手羽先が出されます。これがまた大変なボリュームでやっとこさで食べ切ることができました。ここは数名で何品か頼んで楽しむのが酒飲みとしての正しい使い方のようです。品書:ホッピー:300,牛タタキ:450,鶏から揚:400,合鴨ステーキ:680,冷やっこ:150,豚生姜焼:480 日も暮れかかってきてぼちぼち「やきとり さつま」も開店するかと思い,またまた歩きます。例のHPでのヒントを頼りにひたすら捜索を続けますがどうしても見つかりません。赤提灯さえ吊るしたら写真にそっくりな場所に辿り着けはしたものの確信が持てません。さすがに暑さにへばったので捜索を切り上げることにしたのですが,この店はまだ営業しているんでしょうか? 残念でした。 そうこうして駅方面に向かっているつもりがいつの間にやら下赤塚駅に近づいていたようで,以前から気になっていた「やきとり 良太」が見えたので入ってみることにしました。ここがほぼ満席の大繁盛。食べて飲んで納得,さすがに人気があるわけです。せっかくの下赤塚なのでもう一軒位と思いはするもののかなりグロッキーでしかも明日から旅行なのでほどほどにして引き揚げることにしたのでした。
2012/08/26
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成増は,10年ほど前に仕事の関係でちょくちょく寄り道した町なのですが,どうしてだかここであまり呑んだ記憶がありません。そんなわけで懐かしくなったので今回思い立って成増まで足を伸ばしてみることにしました。 というのは嘘で,つい先日,老舗喫茶店の「不二越」とやはり昼酒客で賑わう大衆食堂の「やまだや」にお邪魔したばかりだったのでした。実はとあるHPでものすごく気に掛かる酒場が紹介されていたので今度は夜に来てみたかったのです。その店は以下のページで紹介されています。「やきとり さつま」http://ys-foods.seesaa.net/article/131652186.htmlどうでしょう,なかなかよさそうですね。こちらによると開店が7時過ぎということなので大分時間があります。時間潰しにこれもかねてから気になっていたもつ焼屋さんに寄ってみることにしました。 成増駅を出て川越街道を抜けさらにずんずんと進みます。おっと,川越街道を越えるとさびれつつはあるものの飲み屋街があるんですね。成増はあまりくまなく歩いてはいないので,まだ見落としている穴場もありそうです。この飲み屋の立ち並ぶ一画もやり過ごし,まだまだひたすら南下します。相当な早足で10分以上は歩いたでしょうか。 辿り着いたのは妙安寺なる立派な寺の門前に店を構える「丸徳」です。午後3時から店を開いているというのがまずは素晴らしいではないですか。店構えもこれぞもつ焼屋という貫禄さえ感じさせてくれます。店はオヤジさん一人で切り盛りされているようです。持ち帰りも対応していて成増の地元に根付いた店のようです。もつ焼も70円からとお安いし,もつ煮込も小さいサイズがあるのがうれしいし,しかも抜群のうまさ。こんな素敵な店がある成増住民がうらやましく感じられます。それにしてももう少し駅から近いとありがたいんだけどなあ。昭和54年頃創業,品書:ビール大:500,チューハイ:290,ハイボール:300,煮込:210,もつ焼:60~,豚足:300,とまと:250 一軒目が思っていた以上にいい酒場だったので勢いに乗って早速二軒目を捜し求めることにします。川越街道そばの飲み屋街に「いこい」があったので迷わず入店。ホッピー:350円とあったので喜んで注文します。小奇麗な店で強面の若い店主がやっていて,メニューを見てもなかなか意欲的な品を用意しています。手頃な価格の肴もあってなかなかよいではないかと思って会計をしてがっかり。ホッピーは外(瓶)が350円ということだったのですね。焼酎(中)は250円のようです。そのためか支払がやけに高く感じられちょっとがっかりして店を後にしたのでした。
2012/08/25
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仕事を早い時間に切り上げられたので、久しぶりに東武東上線の上板橋駅に行ってみることにしました。まだまだ日が高い時間帯だったので営業している居酒屋があるか若干心配な地域ではありますが、まあそのときは喫茶店でも行ってみることにしましょう。 北口から出るとガード下に早速居酒屋を見つけました。「焼鳥居酒屋 大(ビッグ) 上板橋店」です。ガード下とは言え、きれいな店であまり魅力はないのですが、贅沢は言っていられません。しかも生ビールがなんと15~16時までは200円ということなので,文句のつけようがありません。安さと開店時間の早さは魅力的と言えるお店でした。 野方の「秋元屋」系列のお店で,最近大山にも新店舗を構えたようです。「やきとん ひなた」です。予備知識で酒は高めだと思っていたのですがが,金宮の水割りは300円でジョッキになみなみと注がれていました。これならばっちりですね。もちろん売りはやきとんですが,他の客の注文した肴を盗み見するとどれもうまそうですね。初めてなのでもちろんやきとんをいただくことにします。ナンコツ,アブラなどなどを焼いてもらいました。味付けは特に指定しませんでしたが,ちゃんとお勧めがあるようで,塩・タレを使い分けてくれるのも立派。席料100円と書かれていて,事前に知らせてくれるのは結構なことだと思ったいたら,会計には含まれていなかったようでますます株が上がりました。さすが人気の良店ですね。品書:ビール大:550,チューハイ:380,ホッピー:380(中:250),金宮:300,焼きとん:100,煮込:350,おしんこ:200,レバ刺:350,生野菜のバーニャカウダソース:380,なす焼:180 北口のロータリー脇にある薄暗い立飲み屋「立呑家 上板橋 キンパチ」に向かいます。うっかりすると見過ごすほど存在感が希薄でそこがまた魅力。狭いわけでも,汚いわけでもないのだけど,どことなく場末感が漂うのはぼくの好みの酒場の条件のひとつなのです。値段はいずれも立飲みにしてはやや高く思われますが,まあ許容範囲内。で,店の人はどんな人かと言うと実はなかなか上品なおねえさんなのでした。品書:ウーロンハイ/緑茶ハイ:300,冷奴:200,めざし/ししゃも/いわし刺:300,馬刺:300~,たこ刺:350 以前から気になっていた「第七力酒蔵」。気になる理由はお察しのとおりで,今回訪れたのも「第?力酒蔵」のルーツを辿ることと,その系列店は一体どうなっているのかを探ることが目的です。で,御主人にお聞きしました。井筒酒店として荒井薬師前に創業第一:荒井薬師前(閉店)第二:中野第三:中野(閉店)?第四:無し(縁起を担いで)第五:高円寺(閉店)第六:三鷹第七:上板橋第八はなく,八軒目の店は中野駅前にある「割烹 ふく田」ということ。ということでした。いやあ懸案だった疑問のひとつが解き明かされてうれしいなあ。ちなみにこちらもいいお店でした。特にいろいろ昔話を語ってくれるオヤジさんが愉快で,その奥さんも温和な感じで気に入った。また今度ゆっくりお邪魔します。 諸般の事情から中板橋に移動します。駅北側からすぐにある「すずき」という居酒屋に入ります。入ってすぐに失敗したことに気付きます。まるで客がいません。チューハイも380円とちょっと高め。活気も店の人のやる気も感じられず残念なお店でした。まあそういうこともありますね(しょっちゅう)。
2012/08/15
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東武東上線に乗り,上板橋に向かいます。江戸幕府が慶長5(1600)年から交通路整備を行ったのですが,その一つ中仙道の脇にある街道が川越街道で川越道中と呼ばれていたそうです。上板橋宿は,川越道中の宿場町のひとつであったとのこと。上板橋駅は,大正3年に開通した池袋―成増間を結ぶ東上鉄道(現在の東武東上線)の駅として開業しました。開業当時は人家も少なく,上板橋駅の利用者もわずか1日10人程だったそうです。 上板橋駅は北口,南口に二分できます。北口には上板橋北口商店会,上板北口銀座商店会,双葉商店会,上中商栄会の4つの商店街がありましたが,現在では,マイスターかみいた(上板橋北口商店街振興組合)として合併,新たな歴史を刻み始めています。南口にも上板南口銀座商店街があり,多くの飲食店街がありにぎわいを見せています。 どちらの商店街にも飲食店が多くあり,北口側には「第七力酒蔵」(中野の「第二」,三鷹の「第六」との関連を聞いてみたい)や「やきとん ひなた」(野方の「秋元屋」系のお店ですね。最近大山に支店を出したということで目下休業中)など多くの新旧気鋭店が混在していますが,いずれも分散して立地しているため,飲み屋街と言えるほどの規模ではありません。逆に南口側はぐっと渋くて古い飲み屋街が形成され,レトロ気分を味わうなら南口がお勧めです。 早速向かったのが,「お酒処 もつ九」です。このお店,平成21年火災にあい,平成22年営業再開したということをネット情報で取得していました。そのため店は大変綺麗でフツーな感じ。カウンター8席にテーブル席3卓ほど。テーブル2卓ではすでに出来上がったオヤジたちが大騒ぎ。酒場だからしょうがないけどあまりにもやかまし過ぎ。ビール大:550円をオーダー,お通し:120円はごまさば。最近このごまさばってのよく見掛けますね,すっぱくておいしい。やきとん3本(カシラ,タン,ナンコツ):各90円をオーダー。味もサイズもそこそこ。御主人や女将さん,他の従業員の方も感じがいい。客がうるさ過ぎるし,酒はやや高目だけどなかなか良いお店でした。 駅から富士見街道という道路までが主に上板橋北口商店街の範囲であるが,その外れの辺りを彷徨っていると「食堂 ニコー」が目に留まります。まあフツーと言えばそれまでだが,なんとなく哀愁が漂う食堂だったので立ち寄ります。やはりテーブル席が主体のお店。酒大:500円とキンピラ:250円をもらってゆったりと呑みます。どうってことはありませんが,なかなか幸せなひとときです。 さらに進むとごちゃごちゃっと書き込みのあるスタンド看板があります。「大衆酒飯 かつ」というお店です。富士見街道を越えて細い路地を進んだ場所にあります。大衆酒飯というのは意味はわかるような気がするがあまり見掛けませんね。欄間看板や張り紙などに記された「かつ」のロゴが動物文字みたいに丸っこくて可愛い。入店。想像以上に狭くてカウンター8席のみ。店内も品書きや写真が所狭しと張りまくられています。若い娘さんがすでに顔を真っ赤にして気分よく御主人とお喋りしています。その母親も一緒で,眺めているとおふたりとも実によく飲む。焼酎:280円をロックでもらうと,ウイスキーグラスになみなみと注いでくれます。お通しは豚肉,豆腐,チンゲン菜を煮たもの,おいしい。メニューを見るとものすごい品数が列記されています。迷いに迷ってじゃがバター。これまた抜群にうまい。ここで女将さんが登場。御主人ともども物腰柔らかく実に感じがいい。入口上部には開店当時の写真が飾られていて,それが白黒写真なので戦後間もなくみたいな様子ですが,32年前の写真とのこと。毎日新聞社と書かれているので当時取材でも受けたのでしょうか。写真の女将さんの腕の中には赤ん坊がいます。お客さんの母娘は我が家と家族構成が似ていると語っており,こちらもやはり飲食業を営んでいるようです。娘さんが焼鳥をしきりと勧めてくれるので,正肉2本をもらいます。これも大振りで味もいい。焼酎3杯呑んだところでお勘定。思いがけずいい酒場に出会えました。ちなみに2階に座敷があり12~15人程入れるようです。帰り際に『かつ金券』という20円割引券を2枚もらいました。これはまた行かなくては。 南口に移動。栗饅頭で知られる「石田屋」(ここのチーズブッセが好物なのです)を通過,なんとなく「とんちゃん酒場 一力(やきとん酒場 一力)」に入店。箸袋に書かれたメモになぜか「マルチョウ」と書かれていますが,ネットで調べたら「一力」が正しいようです。店は最近よく見掛けるオープンな感じのもつ焼店でありきたり。店の前の看板にとりすハイボール:268円と手作つくね:180円が書かれていたのでオーダー。値段も味もまずまず。使い勝手はよさそうです。 南口駅前も飲み屋がわんさとあって迷いに迷います。「菊富士食堂」も渋いなあ。うろうろした挙句「お多幸 支店」に入店。駅からすぐの飲み屋街の一軒です。日本橋の「お多幸」の支店だったのでしょう。なかなか時代を感じさせるいいお店です。店内はカウンター12席にテーブル席3卓,奥にもテーブル席があります。おでん屋さんの造りって大体似ていますね。目の前におでん鍋のある特等席に着きます。50代と思われる女性とその娘さん?らしきお二人で切り盛りしていました。酒(菊正宗):280円とおでん(大根とすじ):各140円をオーダー。ちょっと辛めの味付けが酒によくあいます。お客さんは3名のみだったが,後から奥さま2名が入店。ちょっと華やいだ感じになりました。味のあるなかなかいいおでん屋さんです。トーフだんご:400円,いわしマリネ:450円などおでん以外の肴もけっこう揃っていたなあ。 といったわけで上板橋は一回ではとても回り切れない位に酒場が充実しています。昨夜歩きまわって気になっただけでも5店舗程入りたくなる店がありました。近いうちにまた行くことになりそうです。
2012/03/31
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板橋区は23区北西部に位置しています。北側には荒川,南側には石神井川が流れており,主に住宅地が占めています。板橋宿は江戸四宿のひとつで、中山道の最初の宿場町として栄えていたようです。鉄道路線はJR埼京線も通過しますが,板橋駅(酒場がたくさんある滝野川口方面は北区、ホームは豊島区)と浮間舟渡駅のみで,主要路線は都営地下鉄三田線と東武東上線,東上線に並走する東京メトロの有楽町線になります。高島平・常盤台団地といった巨大団地もありベットタウンとしての用途が中心の区となっています。 三田線,東上線沿線などの各駅には古ぼけた酒場もちらほらとあるにはありますが,飲み屋街といえるほどの繁華街はありません。板橋駅前にもやはり戦後のムードが漂う酒場が残されてはいますが,衰退の感は否めません。この沿線では随分呑んだ記憶がありますが,その割にはここぞという店が思い当たらないのでした。要町 揚揚園 川越街道沿いにある豊島区との境界にある平成8年創業の中華屋さん。考えてみるとこの店に頻繁に通い始めた頃にちょうど店を始めたということになりますが,現在と同様に,当時すでに薄汚い印象の店でした。先般10年ぶり位でお邪魔したところ,奥さんはまるっきり変わりなく明るく出迎えていただき,名前まで覚えてくれていて感動しました。おっかない顔ですが実は人のよい旦那さんは驚くほど髪に白いものが混じっていました。ここの〆は坦坦麺がお勧め。この界隈を少し池袋方面に入るとかつての三業地だった場所であるため,24時間営業の酒場など怪しげな酒場がまだ多少残っています。近いうちに何軒かはしごして「揚揚園」で締めくくってみたいと思っています。大山 【閉店】大衆酒場 多奈べ 大山駅には「広太屋」「三河屋酒店」といった角打(タクシーの運転手が常連),酒場放浪記でも紹介されて「炉ばた」,もつ焼の繁盛店「鏑屋」,大振りの焼鳥や手羽先焼がおいしい「鳥多希」などなど多くの居酒屋がありますが,どこも少し物足りない。大山駅からハッピーロードを抜けて川越街道を越えたところに「大衆酒場 多奈べ」はあります。昭和21年の創業の老舗酒場になります。肴の種類も豊富でおいしく,わざわざ出向く価値のある酒場です。 と,確認のため検索してみるとなんと閉店されてしまったようです。これで大山に出向く楽しみがまた減ってしまいました。残念です。
2011/12/18
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