健康コラム

健康コラム

PR

プロフィール

ニンタマ博士

ニンタマ博士

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2013年01月11日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 子供の頃、近所の駄菓子屋に行くと小さなビンに入った液体と、ストローの先が広くなるようにプラスティック製の器具が取り付けられた「シャボン玉セット」が売られていて、たまに買ってみては飽きもせずに風に流れていくシャボン玉を見ていました。

 ビンの中の液体が少なくなると石鹸水で代用できると聞かされていた事から、手洗い場に置かれた石鹸を使って石鹸水を作って補給するのですが、元の液体ほどには綺麗なシャボン玉ができないような気がして、いつもシャボン玉遊びはそこで終了していました。

 手洗い場に置かれていた少し硬くなったレモン石鹸が良くなかったのかと、今となっては懐かしい小学校の旧校舎の中庭を思い出しながら、シャボン玉を上手に作る決め手の一つとなる界面活性剤をいろいろと選べる今ならもっと立派なシャボン玉が作れるのにと思ってしまいます。

 天保8年(1837年)から約30年に渡って江戸時代の風物を記載した「守貞謾稿」の28巻には、大阪では特土神祭祀の日にシャボン玉売りがたくさん現れ、子供たちが石鹸の粉を水に浸した物を細い管で吹いて5色に輝く丸い球を飛ばして遊んでいる様子や、京都では「吹き玉」や「サボン玉」と呼ばれていた事が記載され、一説にはシャボン玉を生業とする商売は延宝5年(1677年)には登場していたとされる事からも、シャボン玉は日本において古い歴史を持つものである事が判ります。

 古い歴史を持つシャボン玉ですが、近年になって身の回りにある物の変化に伴い、昔とは様相が異なる物ともなってきています。かつては石鹸を水で溶いた石鹸水が使われていましたが、液体の台所用中性洗剤の登場で溶け切っていない石鹸の粉という不純物を含まず、合成の界面活性剤の働きもあってより良い状態でシャボン玉を作る事ができるようになっています。

 液体の中性洗剤を薄めて使う際、砂糖やガムシロップなどを入れるとシャボン玉がより長持ちするようになり、薬局で売られているグリセリンや洗濯のりやシート状の洗濯機用洗剤などに含まれるポリビニルアルコールを少量加える事でも頑丈なシャボン玉を作る事ができます。

 最近、強力な保水力を持つとして化粧品をはじめ関節や皮膚を守る健康食品などの素材としても話題となる事が多いヒアルロン酸ですが、1gで6リットルもの水分を保持できるという強力な保水力はシャボン玉作りにも利用する事ができ、ヒアルロン酸入りの化粧水を少量シャボン玉用の液に加える事で大きな割れにくいシャボン玉を作る事ができます。

 ヒアルロン酸入りのシャボン玉は、接触面積を小さくする事のできる毛糸の手袋などをした手で触れる事もできので、かつての触れる事のできない儚い物というシャボン玉のイメージからは大きく違ったものが感じられるかもしれません。江戸の子供たちに見せてあげたい気がしてきます。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2013年01月11日 07時54分30秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

カレンダー

コメント新着

舟橋美江@ Re:外国ライス(3)(06/07) ここで書かれていた「クスノキ屋」は、私…

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: