nipparatの日記 囲碁 不思議体験 

nipparatの日記 囲碁 不思議体験 

Feb 13, 2005
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テーマ: 囲碁全般(752)
カテゴリ: 囲碁
前回の問題局面 変化図1 です。2で1の右に押さえるのは、上を一本出てから真中のぞきくらいで味良く死にです。変化図1の3の手をうっかりしました。次にポン抜くと、上の切りとあたりが見合いになるので、白は脱出できません。白2で外に出ようとすると、 変化図2 で上辺の石が取られます。この形は以前にもうっかりした事があり、盲点に入りやすいようです。黒1で、単純に外を止めても白かなり危ないですが、白1に対して伸びて受ける余裕はないので、やや味悪です。

ポカ
 今日のNHK杯の張名人の打ちまわしは見事でしたね。自分だけ地を取って、相手の地になりそうな所も全部荒してしまうという、全盛期の趙治勲を彷彿とさせる打ち回しでした。
 それで思い出したのですが、学生時代に対戦したH君は、それの更に上をいく棋風でした。何しろ、自分はほとんど地模様を構えず、相手が構えると片っ端から打ち込んで、そこに自分の地を作ってしまうのです。私の極めつけのポカは、そのH君との対戦で生まれました。
ポカの図
 この局面で、私は1に駄目をつめてしまったのです。右下や右辺に白から劫材があり、もう黒は勝てません。右辺の白に目がないので、ここはセキになればセキ崩れで全部取れるのです。だから、Aと普通に劫を争えば寄劫ですから負けようがないのです。それに気づかなかったとは信じられない錯覚です。人に地を一目も作らせないH君の打ちまわしにあって、相当疲弊していたようです。
 これと似た錯覚に、尻抜けというのがありますね。純粋な尻抜けを大会の碁ではやった事はないですが、ネットではあります。その時は、細かい勝負だと思っていたら、相手が私の取られている石にわざわざ駄目を詰めてきたのです。何をやっているのかと考えているうちに、はっと気づきました。相手は、私が尻抜けに気づいてないのが分かって、駄目をつめて教えてくれたのでした。
 これは、碁仲間のSさんに聞いた話です。ある時の全国大会での菊池康郎×村上文祥戦で、大石の生死を巡る際どい攻防があり、そこで決着がついたので、その攻防について延々と検討していたそうです。ところが、何と大石は尻抜けだったのです。大勢の観戦者も気づいていたのかどうか、大物二人に対して誰も指摘しないので、Sさんが勇気を出して指摘したところ、二人とも「あっ」と言って検討が終了したそうです。尻抜けに気づいた時の、天地がひっくり返るような独特のショックというのは、碁を打つ人だけしか分からないでしょうね。


 先ほどの実戦の続きです。私は、上辺の下辺の石を絡むことばかり考えていて、失敗してしまいました。何とか、上の白石を取りにいっている局面ですが、ここで白から決め手があります。白はどうするでしょうか?
局面図





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Last updated  Feb 13, 2005 03:46:49 PM コメントを書く


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Comments

nipparat @ Re[1]:追悼 畑正憲氏(04/08) GO!さんへ  ぜひお楽しみください。今回…
GO!@ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) 11/11にしずおか囲碁まつりでまた伺う予定…
GO!@ Re[2]:追悼 畑正憲氏(04/08) nipparatさんへ 久能山東照宮は行ってみ…
nipparat @ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) あまり確認しておらず、返事が遅くなりす…
GO!@ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) しばらくご投稿がなかったので、案じてい…

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