たくさんの子供を指導し、教え子からプロ棋士も複数輩出しているK先生の話。
中学生のころに7子で教えてもらった。その後は大人になってから1~2局打ったことがあるが、置き碁で教えてもらったのはその一局だけだと思う。
この時の手直しの一場面をいまだに鮮明に覚えている。2線にできた劫の所だった。2線だから大したことないと思って劫を謝ったのだが、「この劫は絶対頑張らなければいけない。」という言われた。「えっ、こんな劫を?」と思って意外だったのと、大石の生死の絡む劫でなくても簡単に譲ってはいけないんだと知って衝撃的だった。
子供のころの碁でこういう鮮明に思い出せる場面がいくつかあるけれど、たった一局のK先生の指導碁にそれがあるのは偶然だろうか。優れた指導者ゆえの必然だったのだろうか? 子供と打つ時は、いつもこの時の事が頭をかすめ、何か衝撃を与えたいと思っているのだが、果たしてそういう事があったのかどうか自信がない。
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