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5年生の間に偏差値を72にしたいと長男が言い出した。大きいことを言え…と内心煽っていた母だったが、ここまで景気のいい話が聞けると頼もしい反面恐ろしい。カリテ・センターでも感じる『地頭の壁』。長男が解けなかった問題に目を通す時いつも感じることなのだが、出来なかった問題には3種類ある。 ・ケアレスミスなどの『出来たはず』問題 ・時間不足などの『もう一歩、あとちょっと』問題 ・異次元の世界長男の目論む72という数値には、第三項目をいずれかの教科で解けるようにならないといけない。無理だ。私の子だ。そして夫の子だ。(笑)ミスが未だ多いのに、異次元にまでトライも出来まい。というか、異次元過ぎて何だかよくわからない。長男が72をクチにした後、数秒でグルグルっと考えは悪いほうへループしてしまった母。長男も時には馬鹿ではない。逆にこんな時は空気を読めたりするらしく「やっぱ無理やんな~、アカンな~」と言い出した。しかしその長男の言葉尻、何ともいえないそこはかとない空気。 『母さん、ここはフォローして下さい…』長男の心の声が聞こえたような気がした。母は腹をくくって、空気を読んでやることにした。5年の今、そんなの無理なんて(いくら母が鬼でも)言えないし。「72の根拠は何?何で70じゃなくて72なん?」(←努めて笑顔)「この前のヤツに10足した。」「あ、そんだけなの?あれ、まぁ~。」「来年は普通に文化祭に行けるようにしたいねん。だから70ないとアカンし。」「あ~、そうなん?」「その時に70ないとアカンのやったら、その前に72ぐらいあればいいと思わん?」 「やっぱ無理やと思ってるん?お母さん。」母は考えた。最大限プラスに考えて、母も本気でそう思ってそれを伝えてやろう。出来る、出来るよ長男。何故そういえるか、自信をもって本気で言ってやろう。黒い思考には蓋をして…「無理とは思わんよ。っていうか、出来るんじゃない? 4年の最初の公開の偏差値が43やったの忘れたん? 1年3ヶ月で19上がって…あと8ヶ月あったらどうなると思う? 君が今72に相応しい頑張りをすれば、8ヶ月でどうなると思う? ママはねぇ。割り算して足し算したら笑いが止まらんよ~♪」長男、目線を天井に向け何やら計算し言う。「ほんまや!笑いが止まらん・・・」長男は、5年の終わりに72になっておくには夏休みまでに65をマークしたいだの、72になっておくにはセンターの度に2上げたいだの、上げるためにカリテの成績もアップさせておかないといけないだの、これまた景気のいいスケジュールを考えた。これを受けて母、今日の学校の宿題の自主学習を『ことば調べ』にし、以下の言葉を調べるよう指示をだした。 取らぬ狸の皮算用 絵空事 机上の空論「あはは~、なんか今日のボクのことやん。」親の心、子知らず・・・気付いたならそうならないように頑張ってくれ、長男!
2007年05月18日
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新5年の当初立てた目標『センターで偏差値60超え』をとりあえず達成したこともあり(安定したとは言いがたいが)、長男と新たな目標について話をする。「どうする長男?何か、具体的にない?」大きく出ろ、長男!!ほらいつもみたいに…ど~んと言えっ!!また壮大な賭けをやってくれ…(母、完全にギャラリー化)母は平静を装いつつ、内心では白目をむいてひっくり返る準備をして長男が何を言い出すかワクワクして待った。「う~ん、どうしよう…ちょっと待ってて!」スタタタ~っと長男は自室に駆け込む。『すわ逃亡か!勝負の前に負け犬とは何事ぞ!!』と切れたほうがよいのか母が迷っていると、再びスタタタ~っと長男登場。「とりあえず約束は約束やから・・・」そういってまだ組み立てていないガンプラをひとつ、母に差し出す。「ガンキャノンは勘弁して欲しいねん。これで勘弁して欲しいねん…」彼は手持ちのアイテムの中、最もサイズが小さくそしてグレードの低いタイプのガンプラで、さらに最も地味な『ビグザム』を選んで持ってきた。「アホやなぁ…ママ、処刑は次回に延期したのに…」「でも約束やったし。諦めた!」潔いような顔をして殊勝なことを言う長男の顔を見る。・・・間違いない。この子は次回の勝負を投げている。母の怒りのない今一旦精算し、先の大きな損失を避けようとしている。母は箱の中身を確認する。真っさらの状態でないではないか。しかし決してゴミではない。大昔(恐らく2年生の頃)組み立ての前段階に父親と装甲に塗装を施したものだった。塗装して温存していたことを忘れて値踏みしたのだろうが、これは大誤算。大事なはず。「ふ~ん。これにしりもち、ねぇ。本当にいいの?」箱の中身を見せると、「これもアカンかった!!ちょ、ちょっと待っとって!!」長男は私から箱を奪い返すと、大慌てでまた自室に戻った。数分後、ヘラヘラ笑いながら手ぶらでリビングに入ってくる長男。「やっぱり次のカリテ頑張るからさぁ。ねっ、延期して!」ようやく観念したらしい。迫った短期のものでなく、新6年になるまでに達成したい目標を今日は考える予定だったが、次回カリテの目標確認もする運びとなった。まずはカリテ。再来週である。長男曰く『やっぱり20位はムリ』。正直母も無理だと思う。しかし学校行事もない今こそ、積極的に頑張らねばならない。もう少し現実的に・・・と考え3科で関西順位2桁と、教室内ポールポジションを目標とする。長男は、今回手ごたえのあった算数は満点を目指すと言ったが、どうも国語の手を抜きそうなので『まぁ、お好きなように』と流した。そして肝心の5年生の間の目標。これについてはなかなか口が開かない長男。「どうせ無理やって笑うもん、お母さん…」「言うてみなわからんでしょ。笑わんように頑張るから。」母は両手で口と鼻を隠すように押さえ込み、長男の言葉を待った。リビングに静寂が流れ… 長男「センターの偏差値72にする。」…再びリビングに静寂が流れる。押さえた口から声が漏れぬよう必死の母だったが、うっかり目のほうをひん剥いてしまい、「ほら、やっぱり笑ったやんか~!!」と指摘されてしまったのだった。
2007年05月15日
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母の月曜日の動向はマイニチに左右される。家事の合間にクリック。違う、違う。クリックの合間に家事…。週末のテスト結果がわかるまでは気が気でない。暇さえあればクリックの、パソコンに体か心かの半分縛られたような状態で過ごす。そうこうして無事にチェックを終えれば終えたで、今度はその結果で左右されるのだが。昨日のマイニチはアップが遅く、長男の帰宅後は彼が母に代わって勉強の合間に、いや違う、クリックの合間に勉強していた。「出えへんなぁ~。って、そのほうが良かったりして♪」何とも不安な独り言を漏らす長男。しかしやはり気になるのだろう。早めに塾に行って現物でチェックしたいと、母に弁当の準備を急かした。実は今回のカリテ、自己採点をやっていない。厳密に言えば、カリテの日、迎えの時間に遅れた両親を待っている間に、長男がひとりで自己採点をしたのである。4科全部・・・危ない、危ない。母はまだ彼の自己採点を信用出来ない。本来なら意地でも全てチェックしたいのだが、初っ端に長男が解けなかったという図形の問題を凝視したところ、あっという間に車酔いしてしまった。「き、君…自己採点サバ読んでない?もし1点でも違ったら、ママはグーでパンチするよ…ウエッ。」「大丈夫やって!…でも10点ぐらい減らしとこうかなぁ。」「どういうこと?…ウエッ。」「嘘です。大丈夫です…」週末は全てスケジュールが埋まっていた為、この移動の車中で採点できないとなると点数を知る術は無くなってしまう。運を天に任せ、長男に4科の点数を訊ねた。「えっと、算数が●●点で国語が●●点。理科がアカンくて●●点…」「本当に間違いないのん?その点数やったら新記録的な数値なんだけど…ウェッ。」「何か、そんなわけないって気がしてきた…20点ぐらい減らしとこうかなぁ。」「やっぱり~!…ウエッ。」…こんな状況でカリテのことは棚上げになったまま月曜になってしまっていた。電車を数本早めて長男が家を出発しようとした頃、やっと成績がマイニチにアップされた。結果は、『駄目だったけど、良かった』。今回のカリテ前に『関西順位20位』という壮大すぎる目標を立てた長男。それに対しては惨敗といってよい結果だ。まず桁数が違う(笑)。そこの壁はやはり厚くて高かった。しかし2科3科で評価が8。2科だけでみれば恐らく関西順位は2桁だろう。どうせ届かない目標と諦めながら伸ばした手の、中指の先がほんの少しだけど触れたような感覚が母は嬉しかった。それでも目標は達成できなかった。塾までの時間は反省会(おやつタイムとも言う)をした。喜びたい気持ちを抑えて、なるべく厳しい表情でいようと頑張る母に「大丈夫やで。ぼく頑張ってくるからね。」浮かれているのとはまた違う明るさで、母を元気付けようと言葉をくれた。「わかった。君に任せた!ガンダムの処刑は次回まで見送りにするわね。」「あっ!忘れとったっ!」ちなみに。社会だけで自己採点より13点下がった。評価は4。腹いせに暫く、うどんとみかんばかり食べさせようかと思っている。(笑)
2007年05月14日
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5月3日の、その日。家ではあんなに自信満々意気揚々だった長男が、学校近くで車を降りた瞬間から無口になった。カチンコチン。妹が話しかけるのにも返事はそこそこ。それから学校へと向かう間も、また校内でも、彼は殆ど口を開かなかった。「どうしたのよ~、長男!折角来たんだし、テンション上げてさっ!」乗り気でなかったはずの母の方が気遣って声をかけるが、気の無い返事しか返ってこない。その上お目当てのN中高グッズも軒並み売り切れで買えず、気持ちが高揚する機会を失った。「ゴメンゴメン、父さんがグズグズして出掛けるの遅うなったもんな。可哀想やったな。」夫まで気遣って大袈裟に謝るなどの声かけをするが効果ゼロ。とにかく、淡々と校内を見て回った。校内は想像以上の賑わいだった。お手伝いの保護者の方には親切にして頂けアットホームさ・暖かさを十分感じることができたし、在校生の姿も目にしたもの全て素晴らしかった。夫も私も『素晴らしいね』『いい学校だね』『長男を本当に来させてやりたいね』と繰り返すばかり。ところが肝心の長男が硬い表情のまま。新校舎からプールを見下ろした時に感嘆の声を上げ、『よし、図々しい(元気な)長男再登場か!』と一瞬母を安心させるが数研の灘中模試にて撃沈。表情は一層暗くなった。そして、とぼとぼと階段を下り、靴を履き替え顔を上げた長男の目に飛び込んだのはH学園の旗とたくさんの子供たち…これは極めつけだった。明らかに圧倒された顔になった長男は「お母さん、もう帰ろうよ・・・」そう言うとさっさと外へ外へと歩き出した。妹が「お兄ちゃ~ん、ムスメちゃん金魚すくいたいよぉ~!」と言うのも聞こえない振りをして。折角だし、とまだ売られていたグッズを慌てて買い学校を後にする。来年はもっと早い時間に来よう。いや、来年来るには相当成績を上げないといけないねぇ。歩きながら、努めて明るく長男に話しかける。相変わらずうつむいて「ウン、ウン、」と頷くだけの長男の顔を覗き込むと、長男は目線を逸らした。「どうしたん?学校、どうやった?」「………」「気に入らん感じ?どう?」「そうじゃないねん。そうじゃないねん…」車に乗り込んだ長男は家族しかいない空間に安心したのか、目に涙をいっぱい溜めて話し始めた。「子供いっぱいおったやんか?そのみんなが天才に見えて居心地悪かってん。 みんな賢そうやねん…こいつも、こいつも偏差値70以上フツーにある子なんやって… ボク、来たらアカンかった。来んかったら良かった…灘中模試も全然解けんかったもん。 それに…何か灘の人、格好良かってん。顔とかも…。何かズルいって思ってん。 頭いいのに男前なんて、ボクには出来ひん…」頭いいのか、男前かのどちらか一方なら出来るのか?と聞きたいのを我慢し母は笑った。「みんなも、君を見てそう思ってるわ。偏差値顔に書いて歩いたわけじゃないでしょ?」この日何故か全てにおいて大袈裟だった夫も「お前が一番賢そうやったぞ。顔も大丈夫や!」とテンション高くフォロー。そしてムスメに「同じ顔やん、パパ」と突っ込まれ、「だからアカンねん」と長男に再び泣かれる。「灘と名のつくもの、食ってしまえ!気合だっ!」と、帰りに『ナダシ○の餅』にて桜餅を買い込んだ。気持ちで負けちゃイカン、長男。 この勝負、君にとってはまだ始まってもいないのだ。
2007年05月07日
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5月3日は灘中高の文化祭であった。心密かにN中(恥ずかしいので頭文字)を第一志望とする長男は、この文化祭をGW最大のイベントとして楽しみにしていた。心の第一志望・N中。母とて連れて行くのにやぶさかでない。(車の運転は夫なので、厳密には夫が家族を連れて行くのだが)ただ、あちらで塾の先生に会ってしまったら・・・『何故、君が?』とか『お呼びでない成績で何ウロウロしてんねん』とか失笑気味に思われたら・・・母は、そんなことを考えて本当は躊躇してしまっていた。「長男よ。君は『もし誰かに会ったら恥ずかしい!』とか、ないのん?」「え?別に~♪だって今から頑張るんやし、大丈夫やで。」「ママが恥ずかしいねん、って言うたらどうする?」「ええっ!!・・・そっか、そんなもんか~。う~ん・・・」GW前にこんなやりとりのあった際、 『直前のセンター模試で、頑張る気持ちを数字で証明する。 証明できなければ、文化祭には行かない。』こんな約束を長男は母とし、父親にもスケジュール調整を依頼した。さて長男。頑張ったのか、運が良かったのか・・・「眠くなるからいらん!」と薬を拒絶、きっちりマスクだけして受けに行ったセンターは、前々回を僅かに上回ることが出来ていた。偏差値は3科・総合ともに62。こっそり、過去最高である。「これで文化祭、行ってもいいでしょ?よっしゃ~!」約束なのでフンフンと返事はしたものの、どう見積もっても10以上偏差値は足りていないという事実に、母の緊張感は高まった。やだな、本当は行きたくないよ。堂々と『俺を待ってろ』みたいな成績になってから行きたかったよ。でもそんなこと言ってたら一生行けないかも、だし・・・母の頭の中は、長男の浮かれっぷりとは対照的なマイナス方向。遠回しに「でも、国語は偏差値52やったよ。それってアリなの?」と、取りやめを言い出してはくれないだろうかと促すように聞くが、長男に一言「アリなの♪」と返され終了。そして家族4人で文化祭へ、という運びになった。
2007年05月07日
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