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2007.07.20
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~KAPPA NOVELS、2006年~

 『龍臥亭事件』以降(作中の時系列の意味で)の御手洗シリーズでおなじみ、犬坊里美さんが主人公となる、新シリーズ第一弾。本書を買う前は、『~の冒険』というタイトルから、短編集かと想像していたものですが(『エラリー・クイーンの冒険』などからの連想ですね)、長編でした。
 それでは、内容紹介と感想を。

 2004年、夏。犬坊里美は、研修のために岡山にやってきた。司法修習の開始式に集まった同期は、里美も含め6人。里美は、日本史の教員をつとめていたという一番年長の芹沢とともに、倉敷の山田法律事務所に配属になった。
 ほとんど民事しか扱わないという山田だが、彼のもとにかかってきた一本の電話で、事態は急変。厄介な事件の国選弁護士になることになった。
 被告人は、性犯罪などの前科もある藤井。彼は、総社市の神社にある離れの軒下にひそんでいたのだが、軒下から、死体が発見されたというのだった。祭りの日、離れは女性たちがすきやきと踊りの会をもてなしていた。そんな中、異臭に気付いた一人の女性が軒下を確認すると、そこに死体があったという。慌てた女性たちが警察を呼び、さらに野次馬が集まってくるまで、およそ5分程度。その間に、死体はなくなっていたというのだ。
 山田、芹沢とともに、津山へと藤井に会いに行った里美だが、藤井は彼らを小馬鹿にしたような表情をみせ、言葉を発さなくなる。もともと事件に乗り気でなかった山田は、激怒して帰って行く。その前に、里美は、津山に残り、被告人と話をするというのだった。
 芹沢とともに津山に残り、藤井と話そうとするが、相変わらず彼は重要なことは何も語らない。その頃、同期の修習生・尾登が事件に興味を抱き、里美たちを手伝うようになる。

 開廷までにいくらも時間がない里美たちは、検察側に苦戦を強いられることになる。

 これは面白かったです。
 里美さんも、2004年の時点でもう27歳。『龍臥亭事件』の頃はまだ高校生でしたから、月日の流れを感じますね…。
 今回は、電話で石岡さんが登場します。『龍臥亭幻想』の石岡さんもかっこよかったですが、今回の石岡さんも素敵でした。なんというか、若者ががんばるようになり、石岡さんも見守る立場に移ってきたような感じがあります。
 上の内容紹介には書きませんでしたが、里美さんの同期生でものすごく感じの悪い人間が登場します。ああいうのが痛い目をみればいいのにと変な期待をしたのですが、別段何もなく…。
 検察側がめちゃくちゃなストーリーをたてて藤井さんを犯人にしようとしているのも不快でした。そういえば、今日の新聞にも冤罪事件についての記事がありましたが、やはり往々にしてあるのでしょうか…。人間は万能ではありませんが、こういう話は残念でなりません。冤罪で思い出すのは、『涙流れるままに』に出てくるある刑事ですが、あの人もひどく不快でした。
 …と、面子が大事な自分勝手人間どもの中、決して自分のためにではなく勇敢な行動を起こす里美さんはとてもかっこよかったです。

*私は岡山が地元ですので、岡山県が舞台というのも嬉しかったです。津山は遠いのでほとんど遊んだことはないのですが、岡山市、倉敷市、総社市に出てくる主要なポイントはだいたい行ったことがあったり近くを通ったりしているので。時間があれば津山にも遊びに行きたいものですが、なかなか…。





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Last updated  2007.07.20 06:52:36
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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