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2007.08.27
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毒を売る女

~光文社文庫、1991年初版1刷(1995年7刷)~

 8編の短編が収録されています。中には、御手洗シリーズの短編も吉敷シリーズの短編も(1編ずつ)収録されているので、案外嬉しい一冊ですね。
 それでは、内容紹介と感想を。

「毒を売る女」 主婦友達が私以外におらず、いつも私にかまってくる大道寺靖子が、梅毒を持っているかもしれないことが分かった。彼女の家族との交流を避けようとする私だが、私の夫が医者であるために、ますます靖子が接近してくるどころか、それまで既製品をおみやげにもってきた彼女が、手作りの食べ物ばかり持ってくるようになってきた。梅毒がうつされるかもしれないと、私は次第にノイローゼ気味になっていく。

「渇いた都市」 詐欺師の女にだまされながらも彼女にほれた男が、転落していく。

「糸ノコとジグザグJigsaw And ZigZag」 クリスマス特集として、リスナーが自由に3分間話すという企画をたてたラジオDJのもとに、リスナーから、自殺をほのめかす、暗号めいた言葉が届いた。番組中に行うとほのめかされている自殺を、DJはリスナーたちの協力をえて食い止めようとする。

「ガラスケース」 会社からもらったガラスケースの中でおたまじゃくしを飼い始めた私。ガラスケースの中では、生命の進化が再現され始める。

「バイクの舞姫」 15年前に亡くなった恋人が、バイクに乗って現れた―。私は、恋人が遺していた言葉をたよりに、入江長八について調べ始める。

「ダイエット・コーラ」

「土の殺意」 かつて国土庁につとめていた男が殺された。死亡推定時刻の前に、居酒屋で彼といさかいを起こしていた男が疑われたが…。

「数字のある風景」 ある日、目に入ってくる文字が、全て数字になってしまった。しかし、数字の規則により、私はいろんなことが予測できるようになる。

ーーー

 いわゆるミステリーに該当するのは、「糸ノコとジグザグ」と、「土の殺意」ですね。前者は、明記はされていませんが、御手洗さんが登場、後者は吉敷さんが登場します。もっとも、特に「土の殺意」というのは、事件の犯人を暴くというよりも、社会的な問題を描くことに重点があるように思います。
 表題作は、サスペンスホラーとでもいうのでしょうか。久しく見ていませんが、火サスの雰囲気ですね。このようにドラマに例えるなら、「渇いた都市」は、世にも奇妙な物語といったところでしょうか。
「ガラスケース」は、綾辻行人さんのある短編を連想しましたが(もっとも、島田さんの作品の方が先に書かれています)、こういう話は好きです。
「数字のある風景」は、『眩暈』の1シーンを連想させますが、この短編だけだと、ちょっと私にはよく分かりませんでした。

 島田荘司さんの幅広い作風を感じさせてくれる一冊です。





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Last updated  2007.12.13 10:41:04
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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