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2007.09.03
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~講談社ノベルス、1997年~

 「臨床犯罪学者」火村先生が活躍する、国名シリーズ第4弾。本書は、6編の短編を収録した短編集です。では、それぞれの内容紹介と感想を。

「雨天決行」 エッセイストの女性が、公園で死亡した。死ぬ間際に、彼女を発見した警察官に、被害者は「許してあげて」と言ったという。『雨天決行』という本を出している彼女が、事件前夜に何者かと電話をしていた際にも、「雨天決行」というようなことを言っていたという証言もあった。

「竜胆紅一の疑惑」 スランプに陥り、何年も新刊を発表していない作家・竜胆紅一が、家族が自分を殺そうとしているのではないかと疑いをもち、編集者とアリスを通じて、火村に話をもちかけた。階段にがらがらが置かれていたこと、駅から突き落とされそうになったこと、そして、小火ですんだものの竜胆家をおそった放火事件。家族が自分を殺そうとしているというのは、妄想にすぎないのか…。

「三つの日付」 3年前に起こった事件について、証言をすることになったアリス。ある被疑者が殺人を犯した日、その人物は、アリスたちとともに写真に写っているというのだ。たしかに、写真の日付も、その日にアリスが色紙に書いた日付も、殺人が起こった日の日付と一緒だった。

「完璧な遺書」 仕事上のつきあいもあった女性を殺してしまった―。俺は、彼女が自殺したように偽装する。その際、遺書を捏造したが、本人が書いたと思われるものにできたはずだった。ところが、火村という学者は、俺のことを疑っているらしい。どこにぬかりがあったのか…。

「ジャバウォッキー」 なぞなぞめいた言葉を話すことから、アリスがジャバウォッキーと名付けた男が、なにかを企んでいるらしい。一方、彼は火村やアリスが自分の行動をとめることも望んでいるらしい。ジャバウォッキーのなぞめいた言葉を解読し、なんとか企みを断念させようと、アリスたちはつとめる。

「英国庭園の謎」 高級食料品スーパー「エム・グロリア」の創業者の一人、緑川隼人が殺された。彼は、邸宅に立派な英国風庭園を造っており、彼が殺害されたのは、庭での「宝探し」を、彼が招いた客たちが懸命に行っている最中のことだった。宝探しを解く鍵は、まるで詩のような暗号だった。



 本書を読むのも、もう三度目くらいになるかと思います。『ロシア紅茶の謎』に収録された「屋根裏の散歩者」や、「ルーンの導き」のように、一つのアイデアをもとに(なかば強引に思えるように)作られている「雨天決行」は、その重要な部分の真相が印象的だったので、忘れていませんでした。 …が、その他の作品についてはそんなこともなく、楽しく読めました。
「竜胆紅一の疑惑」で、竜胆をりんどうと読ませる姓があるのを知った覚えがあるのですが、それはともかく、面白い真相でした。
「完璧な遺書」は、犯人の一人称で進む、いわゆる倒叙スタイルですね。犯人をおいつめる手法が面白いです。
「ジャバウォッキー」と「英国庭園の謎」は、暗号ものですね。「英国庭園の謎」の暗号は、初読のときは印象的だったことを思い出したのですが、つまり、今回はすっかり忘れていたので、なるほどと楽しく読みました。





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Last updated  2007.09.03 06:56:24
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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