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2008.05.23
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ジョルジュ・デュビー「歴史認識における座標軸の転換」
(Georges Duby, "Les orientations recentes des recherches historiques en France")
ジャック・ルゴフほか(二宮宏之編訳)『歴史・文化・表象―アナール派と歴史人類学―』岩波書店、1999年、1-13頁

 ジョルジュ・デュビー(Georges Duby, 1919-1996)は、アナール学派と密接な関係にあった中世史家です。彼の監修による『女の歴史』をはじめ、『中世の結婚―騎士・女性・司祭―』、『ブーヴィーヌの戦い』(こちらは未見)などが邦訳されています。惜しいのは、『三身分論』の邦訳がまだなされていないことでしょうか。難解なフランス語らしいです(私は英訳をぱらぱらと読んでいますが、通読できていません)。
 さて、こちらの論考は、1982年に彼が来日した際に行われた歴史家との懇話会における報告だそうです(編訳者あとがき、256頁)。当時の歴史家たちの関心がはどのような方向に向かっていたのか、そのあたりの事情が簡潔に整理されています。
 では、レジュメ風にまとめてみます。

ーーー
歴史家の関心―4つの方向

1.経済的ファクター(総じて、物的ファクター)の相対化

 ・3つの問題
 (1)アナクロニスム(今日の価値観をそのまま過去にあてはめるような時代錯誤)の危険
 (2)社会的事象や社会集団を分類する際の基準の問題:年齢による区分、親族構造に基づく区分などの重要性
 (3)伝統社会において象徴的儀礼が果たす役割の問題
 ・背景
 近代史家、多くの史料(資料)による数量的方法にも魅力
 →一方、中世史家は資料上の制約等により統計的分析になじみにくく、このような問題関心に進みやすい

2.因果関連よりも相互関連(まとまり)を重視
 →「心性史」(histoire de mentalites)への指向
 =「大切なのは、人びとに広く認められ意識されている認識のしくみ、イマージュや心的表象の体系、さまざまなシンボルの総体―それらは、人びとの行動のしかたや、世界のなかでの自己認識のあり方を統御しているものなのですが―をはっきりさせていくこと」
 ・その重要性


3.民衆文化への関心
 (cf.物質文明の考古学点民衆の日常生活の痕跡を細部にわたってとらえようとする)
 →民衆文化は痕跡を残すことが稀(∵抑圧された文化、潜伏していた文化)
  ∴テクストの沈黙を読み解く必要

4.出来事の復権

 研究の例:デュビー『ブーヴィーヌの戦い』;ル・ロワ・ラデュリ『南仏ロマンの謝肉祭』
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Last updated  2008.07.12 17:40:16
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
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