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2013.03.16
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  • C:\fakepath\農民のヨーロッパ.jpg


(Werner Rosener, Die Bauern in der europaischen Geschichte , C. H. Beck, Munchen, 1993)
~平凡社、1995年~


 ドイツ、フランスなど、5カ国の出版社の発意から生まれた「叢書ヨーロッパ」の中の1冊です。同シリーズのうち6冊が邦訳になっています。
 本書の構成は次のとおりです。

ーーー
緒言 ジャック・ルゴフ(二宮宏之訳)
日本語版によせて ジャック・ルゴフ(二宮宏之)

第一章 農民の生活形態についての論争
第二章 ヨーロッパの農民とは
第三章 中世初期のヨーロッパ農民層の基礎
第四章 中世盛期の始まり(十一-十三世紀)

第六章 農民反乱と農民の抵抗
第七章 近世ヨーロッパの農業の二元性
    ―西欧のグルントヘルシャフトと東欧のグーツヘルシャフト―
第八章 近世の人口発展、入植とヨーロッパの農業地帯
第九章 農業景気変動、食糧問題と農民の社会構造
第十章 隣人関係と村落共同体
第十一章 十九世紀の農民解放と農業改革
第十二章 近代工業社会におけるヨーロッパの農民

用語解説
訳者あとがき
文献一覧

索引
ーーー

 文献一覧に、邦訳が刊行されている文献については邦訳の情報も記載されていること、用語解説もついていることなど、丁寧なつくりだと思います。

 内容の方ですが、まず議論の構成がとてもきれいで、レジュメを作りやすいと思います。

 本書で印象的だったのは、ヨーロッパ内部での地域差の多様性に特に目配りがされていることでした。たとえば、第二章で、いろんな地域とその気候、それによる農業の特色が指摘されています。同じように、ほぼ全ての章で、いろんな国の状況について指摘されています。



 私が勉強している中世について基本的なことが復習できるのはもちろん、詳しくないその後の時代についても概要がつかめて、良い経験になりました(といって、職場の昼休みにものすごく遅いペースで少しずつ読み進めたので、あまり身についてはいないのですが…)。

 些細な点ですが、ちょっとだけ残念だったのは、訳者解説で「レーゼナーの農民史の最大の特徴は[中略]農民村落の日常生活、つまり衣食住をはじめ家族、農作業、交際、祝祭などに重点を置いて中世の農民世界を再構成しようとする視点にあるだろう」(301頁)と指摘されているわりに、本書の中世を扱った諸章では、あまり日常生活に比重が置かれていなかったことです。もちろん、都市との関係性や、作業にあたっての農民の協力など、興味深い指摘も多いのですが、中世農民の日常生活については物足りない感じもありました。けれどそれは、先にふれたような、いろんな国・地域の状況を指摘していくこととのバランスもあり、仕方のない部分かとも思います。それに、近世以降を扱う諸章では、日常生活にも割と重点が置かれていますので、先の指摘は単なるないものねだりという自覚はあります。

 ともあれ。学生時代に第八章までは目を通していましたが、それ以降はずっと読めていなかったので、今回通読できて良かったです。





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Last updated  2013.03.16 14:48:16
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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