~創元推理文庫、 1997 年~
亜愛一郎さんが活躍するシリーズ短編集第二弾です。
それでは、簡単に内容紹介と感想を。
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「藁の猫」
圧倒的な描写力とその壮絶な死により有名になった画家の展覧会で、亜愛一郎は絵画に奇妙な点があることに気づく。非常に写実的な絵の中に、指が6本ある人物、ありえない時間を示す時計などが描かれている、その理由とは。
「砂蛾家の消失」 土砂崩れで電車がとまり、歩いて別の駅を目指すことになった愛一郎たちは、山道に迷い、ようやく一軒の民家にたどりつく。一方、主が打ち付けていた窓をあけて見たときには存在した別の建物が、目を覚ましたときには消えているという事態が起こる。
「珠洲子の装い」
飛行機の遭難事件後、一気に有名になったりんこの追悼イベントで、新たなりんこを探すという企画が持ち上がる。りんこそっくりに着飾る候補者たちの中で、なぜか似せようとしていない人物がファンの目を引くが…。
「意外な遺骸」
温泉場で発見された遺体は、一度煮て、さらに焼かれているという、奇妙な状態だった。なぜ遺体にはこうした扱いがなされたのか。
「ねじれた帽子」
似合わない帽子をかぶる男の帽子が飛ばされた。必死に愛一郎がとるも、男はそれを待たずに姿を消す。愛一郎と行動をともにしていたお節介男が帽子の男を追うと、彼は人形を買ったり似合わない帽子を急いで買ったりと、不思議な行動をしていた。その理由とは。
「争う四巨頭」
著名な祖父のことで、女性が引退した刑事のもとに相談にきた。旧友と4人で集まり、仇敵の死について話をしたり、孫子の兵法を読んだり、何か不穏なことが起こるのではと心配してのことだった。その場に居合わせた愛一郎が出した答えとは。
「三郎町路上」
愛一郎たちが乗り、少し悪ふざけをしたタクシーで、愛一郎たちがおりた直後に死体が乗っていたと運転手が訴える。はたして死体はどこから現れたのか。
「病人に刃物」
入院している編集者が、見舞いにきた愛一郎たちと病院の屋上に出ると、同室だった男が別の患者につまづき倒れてしまう。急いで男に近づくと、男は腹部を何かで刺されているようだった。その後、編集者が病室で使っていたナイフが、被害者に刺さっていたと知らされて、編集者は容疑者扱いを受けることになる。
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「猫の藁」は、愛一郎さんが絵の奇妙な点を指摘するあたりからぞわぞわしてきて、印象的な作品です。また、家屋消失ものの「砂蛾家の消失」、日常の謎を扱う「歪んだ帽子」も好みです。「病院に刃物」のアクロバティックな解決も見事。
どの話も楽しく読みました。
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