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ゴム草履素足に履きて息子らはゲートの検問通過してゆく3週間ほど前になるけれども、アメリカに住んでいる次男夫婦が、休暇をとって、会いにきてくれた。まだ、イギリスで、テロ計画が発見される以前の話である。到着の際、バンクーバーの飛行場で出迎えたときは、二人ともちゃんと靴を履いて、キチンと歩いてゲートから出てきたのだけれども、1週間後に出発のときは、素足にゴム草履をひっかけてペタンペタンと歩いていこうとする。ビーチサンダルつつかけて機内の人となる海水浴に行くかのやうに「ちょっとだらしないんじゃないの?」と見かねて小声で息子に言ったら、「今は、これが一番いいんだよ。」と言われた。いわく「飛行場のゲートに入る検問で、運が悪いと靴を脱がされて、もう一度丁寧に検査されたりすることがある。そういう時は自分も気分が悪いし、調べる方も手間がかかるし、また、同じ列の後方についた人も、よけいに待たせなくてはならなくて申し訳けない。だったら、素足にゴム草履の方がエチケットに適っているではないか・・おまけに、楽だし。」来るときも、ゴム草履ばきで検問を入って飛行機に乗ったのだが、オヨメサンが姑である私に「だらしがない」と思われるのではないかと気にしたので、こちらの空港につく直前に、靴に履き替えたのだそうだ。女性用のサンダルでも、かかとの部分に何か仕込まれていないか、丁寧に調べられることがあるという。一見、気楽そうに見える服装も、聞いてみれば、あちこちに気を使った結果だということだ。かわいそうに。さらにその後、例の事件があってアメリカへの出入りばかりでなく、他の目的地への乗客検問ももっときびしくなり、機内持ち込みのできるものが少なくなった。そのために、カナダの飛行場の免税店は、臨時休業。働いている人たちも、無期のレイオフになっていると、最近の新聞に出ていた。酒類、化粧品類など、液体またはペイスト状の商品が大部分である免税店としては、販売できるものはタバコくらいになってしまっているのだろう。目的地で品物を受け取ることが出来るようにしても、目的地によっては、外国からの液体またはペイスト状の商品の持ち込みを拒否するところもあると新聞に出ていたから、解決策にはならないらしい。(私は、長時間飛行に乗ると、機中で首だの肩だの腰だのが痛くなることが多く、バンテリンの液体をいつもバッグに入れて乗るのだが・・・ 次回、日本に行くときまでには、何かよい対処法を考えておかなくてはならない。)
August 22, 2006
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母許といふ涼しさのありにけり 坂本祥子今朝のNHK俳句(選者:正木ゆう子、ゲスト:いるか)で放送された作品のひとつ。「母許」と書いて、「ははがり」と読むのも初めて知ったが、選者から、「ははがり」という古風な言い方が生きていて、母のもとにいる安堵感、季節感が感じられる。よい母子関係が短い言葉に表現されていると褒められていたし、ゲストもこの句を一番好きな句として選んでいた。ある程度若い方の句だろうと思いながら、私の母も(亡くなってから多少美化された部分を割り引くと少々心もとないものの)、いざとなればこんな風だったような気がする。私のどこかに精神的な甘えがあったのは確かだ。さて翻って、子供たちが私を思うとき、私は「母許」が「涼しさ」になるような母になれているだろうか・・・・と考えると、これはもう、自信をもって「自信がない」。でも、ダラスにいる息子よ、東京にいる娘よ、気象学的温度だけからいえば、今、「母許」はそこより涼しいよ。今日の最高気温は23度、最低気温は12度だと、さきほどの天気予報で言っていた。
July 22, 2008
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