有明の詩(ありあけのうた)

有明の詩(ありあけのうた)

2012/08/09
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テーマ: 詩(924)
カテゴリ: 花詩綴り

 「 水遣り 」

息苦しい熱い風と照りつける日差しに

放り出しておくなら君は

きっと待つまでもなくまもなく

高温のままミイラになってしまうのか

瑞々しい生を失った枯れ草になるのか

その痛々しいくたびれた体が悲鳴をあげ

助けを求めているようだ

軒下の水道の蛇口をキュキューっと

手首で思い切り開き

ザザーっと大きな音を立たせて

ジョウロに勢いよく水を注ぎ込む

その溢れんばかりのジョウロの水に

少量のビタミン剤を加えると

さあ水遣りだ

君が待ちに待った命の水だ

ここまでに君を苦しめてゴメンな

これからは毎朝忘れずにあげるよ

もう二度と君を熱中草にはさせないよ

だからこれでもう恐がることはないよ

青い空に長く枝を伸ばし

大きく緑色の葉を広げ

輝かしいこの夏の季節を

存分に受け取るがいいさ

私の庭のいとしの花よ

あなたが幸せでありますように






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Last updated  2012/08/09 11:31:02 PMコメント(0) | コメントを書く
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