「 水遣り 」
息苦しい熱い風と照りつける日差しに
放り出しておくなら君は
きっと待つまでもなくまもなく
高温のままミイラになってしまうのか
瑞々しい生を失った枯れ草になるのか
その痛々しいくたびれた体が悲鳴をあげ
助けを求めているようだ
軒下の水道の蛇口をキュキューっと
手首で思い切り開き
ザザーっと大きな音を立たせて
ジョウロに勢いよく水を注ぎ込む
その溢れんばかりのジョウロの水に
少量のビタミン剤を加えると
さあ水遣りだ
君が待ちに待った命の水だ
ここまでに君を苦しめてゴメンな
これからは毎朝忘れずにあげるよ
もう二度と君を熱中草にはさせないよ
だからこれでもう恐がることはないよ
青い空に長く枝を伸ばし
大きく緑色の葉を広げ
輝かしいこの夏の季節を
存分に受け取るがいいさ
私の庭のいとしの花よ
あなたが幸せでありますように
夢は夜ひらく 2009/06/28
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