1回1分過ぎからの連打で最初のダウンを奪うと、カウント9で立ち上がった高井を攻め続け、最後は強烈な左フックで沈めた。 武居は10歳からキックボクシングを始め、2014年11月にKrushでデビュー。16年6月に初代Krushバンタム級王座、17年4月にはK-1 WORLD GPスーパーバンタム級王座を獲得。昨年12月の両国大会で王座返上とボクシングへの転向を表明した。WBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(27)らが所属する大橋ジムでは、元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナー(38)の指導を受け、今年1月にプロテストに合格。この日のデビュー戦を迎えた。 岩手県北上市出身の八重樫トレーナーは東日本大震災が発生した2011年の10月に世界3階級制覇の最初のタイトルとなるWBA世界ミニマム級王座を獲得した。10年後の3・11、プロボクサーとしての第一歩を力強く踏み出した武居は「僕がきょうデビューできたことには何かあると思う。まだ、たいしたことない選手ですけど、これから日本を背負える選手になれたら」と話した。