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July 19, 2006
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※この文章は、かつて富士吉田教室に通う生徒と保護者宛に配布してたコラム調のものです。
特に思い入れの深かった号を抜粋して、どさくさに紛れてたまに挿入しますが、
別にネタに詰まった、というわけではありません(笑)。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「読解力不足」
 定例保護者会が終了しました。
 今回の保護者会で、受験生以外のご家庭に関して、おそらく私が最も多く申しあげたことは「冬休みは特に国語や英語の(教科書に載ってない文章)読解を強化すべきです。」ということだったかと思います。

 この教室の生徒は中学・高校問わず、中間テストや期末テストといった学校の定期テスト前はとても良く頑張り、点数も高得点を取る生徒が多いのですが、
月例テストや学校での到達度テストや模擬テストなどの実力テストになると、

中でも文章読解問題を制限時間内で的確に読み取るということが苦手な生徒が多いです。

おそらく教育評論家の方々は「メールやネットなどの影響」や、
「受け身の授業」あるいは「読書不足」などにその根拠を求めようとすることでしょう。
 しかし別にこれは何も今に始まったことではないと思うのです。
ひと昔前はメールやパソコンはないまでも、みんな読書をしていたかというと疑問です。とりわけ、国語のテストに出るような「評論文・論説文」などの堅苦しい文章をみんな好き好んで自発的に読んでましたでしょうか。
私に関しましても中学・高校時代にこういったジャンルの本を
自ら買って読んだことは一度もありませんでした。
やはり物語や小説ばかり読んでいた気がします。
おそらく今の大人の方々の多くも同じなのではないでしょうか。

 では何故、近年になって読解力不足の人が増えてきたのでしょうか。

 少子化になる前の、受験戦争の時代には仮にそれが自主的なことではなく、
むしろ苦痛なことであったにせよ、国語の受験勉強として「評論文」や「論説文」といった堅苦しい文章を読まざるを得なかったという機会が、
ゆとり教育が叫ばれてる現在よりも多かったのは事実だと思うのです。

これは「受験戦争」や「ゆとり教育」の是非の問題ではなく、
たとえそれが義務的、強制的であれ、昔は「論理的な文章」を今よりも多く目にしてきたということです。


 個人的な話をしてしまいますと私自身、高校生の時、
現代文の受験勉強をしている中で、「しかたなく」読んだいくつかの論説文の中で、
少し大袈裟な表現かもしれませんが、その後の自分の考えや価値観、生き方までも変えるほどの内容の文章に出会ったり、
自らの意識の深淵に潜む、なかなか言葉には表せない感情や感覚が的確に客体化されているのを読んで、なんともいえない爽快な気分を味わったりしたことも一度や二度ではありませんでした。

 子供達に自由やゆとりを与え、伸び伸びと学ばせることも大切ですが、
時に人は、義務や戒律、強制によって初めて得られる新たな価値観というものもあり、
それがその子の人生の行動指針となってくれることもあると思います。

 学校の授業がストップしている冬休みはぜひ、「堅苦しい文章」を多く読んでおきましょう。文章読解力は国語のためだけではありません。全ての勉強の基盤となるものです。その実力は受験だけではなく、「一生モノ」です。ぜひ頑張って取り組んでいただきたいと思います。

(つづく)





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Last updated  July 20, 2006 03:05:59 AM
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