実録・サラリーマン時代

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September 21, 2006
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カテゴリ: カテゴリ未分類
Vol.42「最終決戦」

 前回、11月から「最終決戦」が開始する、と言った。
何故11月か?冬期講習のコマ数を決める定例保護者会というものが、11月に始まるからである。
 10月末あたりに、講師たちに「11月からは面談席に缶詰になり、なかなか教室全体に目が届かないことも多くなると思う。でもなるべく多くの授業数を確保することも相当重要なことなので、このことに関しては俺に任せてほしい。そのかわり、当分の間、教室内のことを全面的に任せるので、よろしく。
保護者会が進むにつれ、生徒の口からも「コマ数多いよ。金高いよ。」っていう言葉が出るかもしれない。
俺も講師時代にそうだよね高いよね、っていう言葉で何度も同意しそうになったものだけど、それはやはり保護者との間で了承がとれているならば、こっち側が言うことではないと思う。
同意してもいいけど、「そうだよ、高いんだからしっかり無駄にしないように頑張ろうね」っていうようにして、更に講師のみんなには同じような考えのもと、一回の授業を無駄にしないように頑張ってほしい。
協力よろしく!」というような、非公式ミーティングのようなものを行い、講師たちの協力を仰いだ。

 そして保護者会を迎えるにあたっての「定例保護者会のお知らせ」というものを配るのだが、

どうしても保護者会に出席したくなるような案内にするべく、自分が親の立場で心底これは出席しなければ、と思うような案内・・・考えた挙句、以下のようなガイドラインを案内に同封することにした。
――――――――――――――――――――――――――
 ~受験相談会(三者面談)のガイドライン~

来る11月より高校受験生を対象にした「受験相談会」を行います。
つきましてはその内容のガイドラインを一部ご紹介しておきます。
学校での三者面談とは一味違う、より具体的に受験への戦略的なことも踏まえて、
深い部分をお話します。必ず(生徒本人も)参加されるよう宜しくお願いします。

・ 県立高校入試過去5年間の傾向とポイント(科目別)
・ 倍率は最終的にどうなる?
・ 調査書の中身はどうなってる?
・ 学校の先生に志望校のレベルを下げるように言われた生徒はどうすればいいの?

・ 教達検、通知表、入学試験の重要性比率はどうなっているの?
・ 結局のところこれから何をどうするのが最もいい方法なの?

この他にも「学区について」「専門教育学科及びコースについて」「推薦について」「再募集について」など、
必要に応じていろいろとおこたえしていきたいと思います。
――――――――――――――――――――――――――――――――


 そして始まった受験生の保護者会。今回は生徒も同席するので、「家に帰って本人と相談します」などの講習コマの保留といったことがなく、全てその場で決着をつけていった。
この講習申込書にサインをしてもらう時に、授業を無駄にしそうな生徒に対しては、「いい?今こうやってお母さんが申込書にサインしてるこの場面をよく見ておくんだよ。
学校と違って塾はお金がかかってるわけだし、そんな中お母さんが申し込んでくれたこの瞬間をいつまでも忘れないようにね。そう、本当にいつまでも。高校に合格したあとも、自分が大人になって稼ぎが生まれたあとこそ忘れずに思い出してほしい。」
 明らかに今までの保護者会とは違う、生々しい話などを交え、本音でエモーショナルに行うことで、生徒自身の顔も引き締まっていくのを感じた。

 一年前の冬期講習も我が教室は目標達成が出来て、山梨の中では一番の成績をあげることが出来たが、
東京の教室に比べればやはりまだまだ、全然であった。
東京の達成教室っていうのは受験生の保護者会だけで、既に目標達成を完了してしまって、受験生以外の生徒は逆にあんまり講習を受けていない、というところも多かった。
 今回の富士吉田も受験生だけではまだ目標に届かなかったので、鍵を握っているのは受験準備性と呼ばれる中二、高ニ生への対応だということは感じていた。
 授業を無駄にしそうな生徒には受験生と同じように保護者会に同席させて三者面談の形にした。
そして、やはり受験生じゃないところの保護者となると、危機感がない家が多く、コマ数提示も合計金額からの逆算が必要だと思った。
本部的にはこういうやり方はよくないことで、生徒のことをまず考えて、納得いくコマ数をまず提示しなきゃ!っていう教えであるわけだが、それで何十万もの金額になり、とても払えませんとなって、だんだん回数を落として、両者が落としどころを探る、みたいなやり方のほうがよっぽど感じが悪い気がしてた。
 だんだん落としていけるなら、最初からそんな提示するなよ!って俺が親ならやっぱり思うし。
 俺は中二、高ニ生の講習時の授業料引き落としを何とかして10万円未満にすることを出発点にした。
講習費の他に通常の授業料(富士吉田の場合、週に3回の生徒が一番多かった)や維持費やテキスト代もあるわけで、それを考えると講習コマ数は24回(6万円)にすることで、総計9万8千円となった。
 使用するテキストの目次の中から本当に必要だと思われる項目を24回の授業でまかなえるようなカリキュラムを予め作成して提示した。
金額的に渋る家で、例えば「20回でなんとかお願いします」という家も少なくなかったが、
そこでそれを受け入れてしまったら、何が何やらわからない、24回とった家は何だったのかっていうことになるわけで、俺は「こことここの単元を切ってその代わり絶対に自分でやることを信じたならば16回になりますので、それでいきましょう。そのかわり、このカットした8項目は本当に重要なことに違いはないので、自分でやるように、っていう言葉で終わらせたくはありません。
つきましては半強制的自習として、塾に8コマ分の自習に来てもらいます。」
というような削るなら削るでその根拠を明示し、値下げ合戦みたいなことにはしたくなかった。

 一方、俺の中で受験情報の収集には、なりふりかまっていられなかった。
この教室からは今まで受けた人がいない珍しい私立を受けようとする生徒がいて、
俺はそこの高校に電話をかけて、「今度受験することになる娘を持つ親なんですがね・・・」という感じで、
かなり年輩風の声色を装い(笑)、
自分の生徒のためになることならウソだっていくらでもつくぜ!っていう気持ちで、微に入り細に入り、情報収集した。

 保護者会が終わり、冬期講習が始まった。
史上最大の合計コマ数になったので、生徒の時間割予定表の作成や毎日の座席表作成に大苦戦し、講師の絶対数の不足にも悩まされ、シフト調整には本当に苦しんだ。
授業中は全体を見るためにも俺自身は原則として授業をしないように心がけていたが、そうも言ってられない事態も頻発し、結構授業もするようになってたが、それはそれで昔の講師時代を思い出す感じで懐かしかった。

 そんなこんなで、毎日が必ず午前様となり、かつての大月で感じた、仕事が忙しくて死ぬかと思った、みたいなレベルに追い込まれることとなった。
 大月のときは要領も悪く、わざわざ苦行の方に向かっていた感じだが、今回は全体の流れも熟知して、要領も得て、抜きどころも知ってる中で、敢えてマックスに仕事に専念したらいったいどんなことになるのか、という、仕事人としての自分の限界を見てみたいっていうのがあったとも思う。


 最終決戦の結果として・・・

~2005年9月~2006年2月末までの半年間で~
・一ヶ月あたりの平均売上¥4048000
・一ヶ月の生徒一人当たりの単価¥42543
・ 平均生徒数95・2人(前年比141.4%)
・ 冬期講習目標達成率112.2%

冬期講習結果に関しては、山梨の他に群馬、栃木、茨城の計4県の北関東での総合売上第一位。
東京も含む我が会社のグループ(50教室)全体で第五位。

ということになった。
本気の本気になった人間がイマイチな結果になったら悲しかったけど、
自分でも納得の結果とそれに対する評価が与えられた。
 それにしてもこれだけやっても我が会社内では5位っていうのは、東京の教室ってのははいったい・・・。
まぁ我が会社で5位っていうのは全国でも5位とも言えて、いや百歩譲っても10位には入るだろうから、
1550教室の中のベスト10入りは良しとしよう。

 かくして、俺のサラリーマン人生最終決戦は幕を閉じた。
そして、仕事をしてきた中で、とんでもない大発見をした。
このことに気付いただけでも、サラリーマン時代に意味があったと言えるし、
それは俺の中で、今後の人生にも大きく影響を与える大発見だった。

(つづく)





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Last updated  September 21, 2006 10:14:33 AM
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