実録・サラリーマン時代

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October 26, 2006
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カテゴリ: カテゴリ未分類
Vol.47 「クレド」

 俺が会社にいる末期に、クレドミーティングというものを各教室でやっていこう、ということになった。
クレドとは、訳すと「信条」ということになるのだろうか、
古くはジョンソン&ジョンソン(バンドエイドの会社)が掲げ、
ただこの言葉が大ブレイクしたのはなんと言ってもリッツカールトンホテルによるところが大きい。

 現在のサービス業は単なるサービスの域では他社との差別化は出来なくなっていて、
ホスピタリティーの精神というところまで昇華させる必要がある。
そしてこのホスピタリティー精神がスタッフ全員に浸透しているのが、リッツカールトンホテルであり、ディズニーランドである。リッツカールトンホテルのホスピタリティー精神というのは、突き詰めていくとその根底にはこの「クレド」というものがある。

 とまぁこんなことは昨今のサービス業の指南書やらビジネス本で全国大席巻中であるため、そっちに譲るとして、我が社でもこれを取り入れ、毎日ホスピタリティー精神を高めていこう、という動きになった。

 ただし、この「クレド」という概念を本当の意味で根本的に理解できて初めて生きてくることだと思う。
教室長たちの中ではある程度浸透した感はあった。
しかし、教室にいる講師達に本当の意味でこれが伝わっているかというのは実に疑問であった。
リッツカールトン本家のクレドとうちの会社のクレドが酷似している、という点はまぁいいとして、
そっくりこれを落とし込むとなると、ちょっと違うんじゃないかなぁというのが俺の考えだった。
 根本の部分で理解してもらえなければ、それは単に形だけのもので、話し合ったり深め合ったりしてるフリで終わってしまっていることになる。
 しかし繰り返しになるが、俺自身この「クレド」という考えに大いに賛同している。
だから、なんとかして根本的に講師のみんなには理解してほしかったし、どうすれば伝わるのか、
真剣に悩んだ。本日からクレドミーティングを各教室で実施してください、という本部からの通達があって、
俺はここだけの話、今だから言うが、それから一週間位はまだ自分の教室では実施してなかった。
自分の中でシックリきてないものをやるわけにはいかない、いや自分の中ではシックリきてるんだが、講師達にシックリこさせるための意思伝達方法にまだ自信がなかったということで、

 先に述べたリッツカールトンホテルが何故うまく機能しているのか、他のいろんな企業でも多く取り入れられているにも関わらず、末端のスタッフに至るまでホスピタリティー精神が行き届いてるのは何故なのか、
更に自分なりにリッツカールトンホテルのことをいろいろ調べてみた。

 マイアミのリッツカールトンホテルで起きた有名なエピソードがある。

夕方になり、ビーチにあるイスを片付けていたスタッフのところに、一人の男性が近づいてきて言った。
「今夜私はここのビーチで愛する人にプロポーズをしようと思うので、もしもよろしかったらイスを1脚だけ残しておいてくれないだろうか」

 そしてプロポーズの時間がやってきた。
男性は愛する人をビーチまで連れてくると、そこにはなんともまぁ驚きビックリのアイテムが勢揃いしていた。
 さっきのスタッフは作業着からタキシードに変わっていて、チェア1脚どころか、クロスがかけられたテーブルの上にはシャンパンが冷えていて、男性がひざまずいてプロポーズする際に膝が濡れないように布が敷かれていて・・・。

とまぁ、そこまでやるかの徹底的なサービス。でも勿論その男性は大感動することになる。
 ここで忘れずに踏まえなきゃいけないことは、当然タキシード代、シャンパン代など、費用がかかっていることである。
リッツカールトンホテル内ではこのような事態(!?)に備えて、上の承諾も受けずに自己采配によって、費用の決裁権まである、という信じられない権利まで与えられている。ということも当然踏まえなくてはいけないことだとは思う。

 「だからリッツカールトンは出来るんだよ、うちの会社ではそんな権限ないからね、」
と言ってしまうことは簡単である。
しかし、俺が着目すべきはなんてったってこの時のこのスタッフの心理状態である。
こんなことは本人に訊いてみないとわかんないことだが、絶対にウキウキ、ワクワク楽しみながらやっていたんだろうと思う。
「ここは領収書さえ切っておけば費用も出るし、お客様のためにいいなって思ったことを実践するわけだから、
文句は言われないばかりか、俺の評価も上がるだろうから、時間外でめんどくさいけど、いっちょやったるか」なんてことは絶対に思っていなかったはずである。
何よりも自分自身が「こんな仕掛けをしたら、あのお客さん、ビックリするぜぇ!」と一人ほくそ笑み、ウキウキ、ワクワク状態で仕込み(?)に入っていたはずなのだ。
この「相手が喜ぶことを自分自身がワクワクしながら、楽しみながらやる」という精神、これがホスピタリティーを実践する際に重要なことだと思う。

 それから他のほとんどの会社がそうであるように、うちの会社も一社員に費用の決裁権なんかあるわけはないんだが、少なくともお客様が喜ぶために何かのアクションを、喜びワクワクしながら起こせるようにする空気を作り上げることが重要なんだと思う。

 これらいろいろ踏まえて整理すると、こんな感じになる・・・

舞台はとあるデパートとしよう。
そのデパートのクレドの中に「お客様主義に徹する」とあったとする。
そのデパートのウィンドウディスプレーの飾り付けのスタッフがいるとする。
そのスタッフに、ある人が「子供服売り場は何処ですか?」と尋ねられたとする。
その子供服売り場っていうのは上のフロアにあるんだけど、なんとも説明が難しい場所にあるとする。

 さて、この場合どういう行動をとるのが正解なのか、

(またも一万字超えそうなので、ここでカットしてすぐに続きます)





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Last updated  October 27, 2006 12:06:39 AM
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