中国で突如出現した新型ウィルスが、東京の人々に感染し始め、政府は都心部の完全封鎖を決断する――10年前に書かれた「予言の書」として今、爆発的に読まれている『首都感染』の著者・高嶋哲夫氏が、「新型コロナと日本人」について書きおろすドキュメント連載第1回!
母の死とハリウッドプロジェクト
2020年は僕にとって、いや、日本はもちろん世界にとって、決して忘れられない年になる。
まず、個人的には1月17日に母が亡くなった。午前中、阪神・淡路大震災の式典が三宮であり、午後、岡山の母が入っている施設から呼び出しがあった。岡山に向かう途中に心停止の電話。まったくの突然だったので、3ヵ月たった今も、まだ心の整理が出来ていない。だから、これで終わり。
次に、3年前から多くの人に助けられて進んできた、一つのプロジェクトの結果が出る年だった。
「ハリウッドプロジェクト」――ボクの夢は、自分の書いた小説がハリウッドで映画化されること。そのために、多くの時間を費やし、多くの人に助けられ、少なからずの資金をつぎ込んできた。それがやっと実ろうとしている年だった。
2年前から書き始めていた小説、『紅い砂』が4月に出版された。10月にはその英語版、『ザ・ウォール』がニューヨークの出版社から出ることが決まっている。共同出版という形を取ってはいるが、実質、自費出版だ。
現在進行中で、6月には翻訳が終わり、アメリカの書評家、書店に送る。同時に、様々な人を介して、ハリウッド関係者、ニューヨークの著名人にも送ることになっている。
さらに、英語版の出版告知と費用の回収を目的にした、「クラウドファンディング」を行う用意をしていた。そして何より、4月初めにはショートフィルムが完成する。本の内容を紹介する、映画の予告編のようなものだ。
ところが、そうした色んな思惑を吹き飛ばすことが起こった。「新型コロナウイルス」の発生である。
『首都感染』を思い出して
僕が「新型コロナウイルス」について知ったのは、1月の初めだ。
岡山の施設に入っている母親と大晦日、正月をすごし、神戸に帰ってきてからだ。明確な記憶がないということは、大したこととは考えていなかったのだろう。
1月12日、WHOが、「新型コロナウイルスに武漢の市民二人が感染して、一人が亡くなった」と発表している。その時は驚きはしなかった。2002年のSARSと同じ、対岸の火事程度にしか考えていなかったのだ。すぐに収まるだろうと。
1月16日、武漢市から日本に帰ってきた30代の中国人男性から新型コロナウイルスが検出された。国内初の感染者だ。
1月23日、武漢市の封鎖というニュースが入って来た。新型コロナウイルスの市外への感染防止のため、交通機関が停止される。武漢市の人口は東京都より300万人ほど少ない1108万人。しかし、面積は約4倍ある。
白い防護服を着た人たちが、町を消毒している。警察官が道路に車止めを置いて、町を出ようとする車や市民を町中に帰している。
そう言えば、昔、こういう場面を書いたことがあると思いながらテレビを見ていた。10年前に書いた『首都感染』だが、封鎖されるのは東京だ。
「都市の封鎖」には驚いたが、致死率は4パーセント程度と聞いていた。正直、緊迫感はなかった。ちなみに一般的なインフルエンザの致死率は、0.1パーセント程度だ。
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『首都感染』は、ないか?
1月28日、日本人初の感染者が出た。武漢市から来たツアー客のバス運転手だった。奈良県の60代の男性だ。
あとで知ったことだが、2019年、12月31日。大みそかに、世界保健機関WHOは、「中国武漢市で原因不明の肺炎が広がっている」と中国政府から報告を受けている。このとき、迅速な対応を取っていれば、感染はかなり抑えられただろう。
このころ、マスク不足が騒がれていた。中国からの旅行者が大量に買って持って帰るらしい。同時に、ネットでの高額販売が話題になった。サージカルマスクはひと箱4万円以上の値段がついているという。
2月に入ってから、友人の電話やメールで、『首都感染』の問い合わせが入るようになった。探しているが見つからない。持ち合わせはないか? と言うものだ。
確かに、『首都感染』は中国発の伝染病という設定だ。ウイルスの感染を止めるために「都市封鎖」を行うということも同じだ。しかし、小説のウイルスの致死率は60パーセントで、新型コロナウイルスよりはるかに高い。
小説とは違う。僕には脅威はなかった。普通通りの生活を送っていた。
「予言の書」と出回って
2月5日、日本中の意識が大きく変わった。豪華クルーズ船、「ダイヤモンドプリンセス」で集団感染が発生したのだ。
連日、新聞、テレビで大きく扱われ始めた。豪華で美しい船体、世界を旅するセレブな乗客たちと、新型コロナウイルスの対比は大きい。
このころにも、大半の日本人は、大きな脅威は持ってなかったように思う。僕も普通に東京、大阪に行っていていた。いくつかのイベントにも出ている。
ちょうど、『紅い砂』のゲラの最終チェックをしていた。アメリカの出版社とのやり取りもあり、僕の頭は、「ハリウッドプロジェクト」でいっぱいだった。
ただ、友人との会話やメールで、頻繁に『首都感染』が上がるようになった。
「本が手に入らない。持っていないか」と、再三聞かれた。そのころには、「予言の書」という言葉が、ネットにかなり出回っていたらしい。
ハードカバーの初版本、文庫は何冊かはあったが、取っておきたかった。
2月の半ばに、30冊を出版社に注文した。
「2000冊の増刷が決まりました」というメールを受け取ったのは、その後だ。
出版は2010年、3年後に文庫化され、9刷で累計3万4600部となっていた。少しずつは、世の中に出ていたことになる。
10年も前の本は大体のストーリーは覚えてはいるが、細部や、主人公を含めて登場人物の名前は忘れていた。
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恐ろしいが、響きのいい言葉
20年以上前、『ペトロバグ』という小説を書いた。
石油+病原菌。ペトロリアム+バクテリア。それでペトロバグ。これは造語だ。石炭などの炭素系の物質を石油に変えるバクテリアの話だ。このバクテリアは人間も石油に変えてしまい、感染力を持っている。
執筆過程で、バクテリアとウイルスに関する多くの資料を読んだ。
アフリカや中国の奥地には、文明から遠く離れてひっそりと生息しているコウモリやネズミがいる。人間はジャングルや森を伐採し、開発を進めていった。追い詰められた森の動物は、人間の前に現れるようになる。
その中には、人類を絶滅させるほどのウイルスやバクテリアを体内に持っている動物もいる 。
「パンデミック」という言葉を知ったのもこの時で、意味は「集団感染」。恐ろしいが、響きのいい言葉だと思った。
この言葉はずっと頭の奥にあった。いつか、小説として書いてみたいと思っていたのだ。
疫病は昔からあった。天然痘は紀元前のエジプトのミイラにも痕跡がみられる。15世紀にはコロンブス上陸以降アメリカ大陸に侵入し、50年で8000万人の人口が1000万人まで減少している。日本にでも周期的に流行し、多くの死者を出した。
中世ヨーロッパでは、「黒死病」と呼ばれるペストが蔓延し、当時のヨーロッパの人口の約3分の1が亡くなっている。
20世紀、アメリカで発生した「スペイン風邪」は、第一次世界大戦の影響でヨーロッパに広がり、多数の死者を出した 。人類の歴史には、「パンデミック」が度々起こっている。今ほど交通手段も多くなく、大陸を行き来する人も少なかった。時間もかかっていた時代だ。
その他、アジア風邪、香港風邪も多くの死者を出している。
今世紀になっても、2002年は「SARS」、2009年に「新型インフルエンザ」などのウイルスによる感染症が世界で騒がれた。
また、エイズ、結核、マラリアなども感染症で、人類は常にウイルスと戦っている。人類と感染症はいつも隣り合わせに生存しているのだ。
未来のノンフィクション
「講談社100周年100冊書きおろし」という企画(2009年)があって、執筆する機会をいただいた。
編集者と地図を見ながら、封鎖領域を決めたのを覚えている。
現在、地球上のどこでも時間単位、長くても数日で行くことができ、数十万、数百万の人が日々、行き来している。ウイルスが現れれば、人と共に世界中に移動して、感染はまたたく間に世界に広がる。
『首都感染』はそういう状況で書き上げた。
「パンデミック」というタイトルを付けたかったが、一般の人には知られていない言葉だということで、『首都感染』になった。
文庫版の解説は、書評サイトHONZ代表の成毛眞さんが書いてくれた。元日本マイクロソフト社長としても有名な方だ。
「わたくしは高嶋哲夫作品をこれから起こる未来の記録、いわば未来のノンフィクションとして読んでいるのです。(中略)まさに高嶋さんの作品は未来の歴史であり、そこから多くのことを学ぶことができると思うのです。」
誉めすぎのような言葉だ。
さて、『首都感染』は、世界人口71億人のうち、80パーセントの56億8000万人が感染して、その22パーセントにあたる12億5000万人が死亡するという、恐ろしい結果で終わっている。
そうならないためには、我々は何をすればいいのだろうか。
緊張感など全くなかった
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COVID-19は現在、生死がかかった病気と思われていますが、早期発見してアビガンを飲めば、肺炎がそれ以上進行しない病気だという安心感をみなさんに持ってほしいですね
画像はアビガンを富士フイルム富山化学と共同開発した、
富山大学医学部名誉教授で千里金蘭大学副学長の白木公康氏
何が大事なのか気づけ!――。新型コロナウイルスの感染拡大で使い捨てマスクが不足し、手作り布マスクの需要が高まる中、一部の学校や職場で「白いマスクを」と色を指定されることがあり、保護者や従業員から困惑や憤りの声が上がっている
新型コロナウィルスによる医療現場での深刻なマスク不足が続く中、原田義昭前環境大臣(75)が、福岡県内の医療団体に高額マスクの販売をあっせんしていたことが「週刊文春」の取材で分かった。
不思議なことに「基本再生産数が2.5として、医療機関や性風俗のことを考えると、80%減でないと2週間で減らない」というシミュレーションの資料を作っていたのですが、 私の知らないところで諮問委員会の資料の数値が書き換えられていたのです 。
モーニングショーのコメンテーターが、 休業要請を2週間程度見送るように7都府県知事に打診した西村康稔経済再生担当相から聞いた話として、 まるで私が、休業補償を遅らせていいように専門家として助言したかのようなコメントをしたこともあります。
放置していたら私のせいにされたと思うと、危険を感じます
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新型コロナウイルスによって全国の葬儀場が混乱している。志村けんさんが新型コロナによる肺炎のため死去。入院中、遺族の面会は許されず、荼毘(だび)に付された。最期の対面すらかなわないのか。
厚生労働省は、新型コロナで亡くなった人の遺体を扱う従事者に対し、遺族らが遺体に触れることを希望する場合には、手袋などの着用をお願いするよう通達しており、面会は“禁止”していない。
和光葬儀社(神奈川県)の渡辺智史社長はこう話す。「ご遺体と面会される状況は葬儀場としては避けたいんです。ご遺体は納体袋に収容されますが、チャック部分はウイルスが付着しやすい。それにもかかわらず面会させて万が一、感染されたら困る。ご遺族の中には、感染してもいいからという方もいらっしゃいますが、感染が広がる危険性も考えれば、そこまでのリスクは背負えません」
一方で、遺族の思いをくむあまり、感染してもかまわないという姿勢で面会を認める業者もいるという・・
前略
このような状況を踏まえると、
学校再開後は、学校でのトイレの衛生管理がとても重要になってきます。
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議からは、
保健管理や環境衛生を良好に保つような取組を進めていくとともに、
咳エチケットや手洗いなどの基本的な感染症対策を徹底することが
重要であるとの考え方が示されました。
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感染が拡大している新型コロナウイルスへの対応を巡り、葬儀業界で困惑が広がっているという。。これに関連して、ツイッター上では「感染していたかどうか分からない肺炎死亡者がいるのなら、実際の死者数は公表値より多いのではないか」との疑念も巻き起こった。これは事実なのだろうか。【大村健一/統合デジタル取材センター】 全文を読む
厚生労働省は31日までに、
新型コロナウイルス感染症で死亡した人の遺体を 医療機関が葬儀業者に引き渡す際には、感染していたことについて伝達を徹底するよう求める事務連絡を全国の自治体に通知した。 感染拡大防止が狙いで、30日付。
厚労省によると、
医療機関側が個人情報保護を理由に、感染や感染の疑いを伝えないまま遺体を引き渡した事例があったための措置。 これまでに葬儀業者が感染したとの報告はないとしている 。
今年、インフルや肺炎での死亡者の数
どのくらいなんだろう?
死亡した後、遺族の許可や希望が無ければ
コロナの検査とかしないんじゃないのか?
疑いがあれば
医者の一存でできるのだろうか?
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