しろうと自然科学者の自然観察日記

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2017.08.11
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カテゴリ: 樹木
☆数回にわたって、雄蕊が花弁化して八重咲きになる植物を紹介しています。2年程前、ウォーキングの途中の民家の庭に、変わった形のツバキの花が咲いているのを見つけました。(2015年4月28日撮影)。
  • ツバキ01.jpg

☆よく見ると、周りに7枚の赤い花びら、真ん中に1本の雌蕊、その雌蕊を取り囲むように多数の小さな黄色い花びら、その周りに赤く小さなたくさんの花びらが見えます。なお、ツバキは八重化しやすく、雄蕊も花弁に変化しやすい形質があるそうです。これは、雄蕊が形の整った小花弁になったもので、唐子咲き(カラコ咲き)というそうです。
  • ツバキ02.jpg

☆一般的に見かけるツバキの花です。真ん中に雌蕊が1本見え、周りをたくさんの雄蕊が取り囲んでおり、外側に八重咲きの花びらが見えます。
  • ツバキ03.JPG

☆同じくツバキ科のチャノキの花です。真ん中に雌蕊が1本見え、周りをたくさんの雄蕊が取り囲んでおり、外側に5枚の花びらがあります。
  • ツバキ04・チャノキ.JPG

☆雌蕊の周りの小さい花弁は、雄蕊が花弁化したもので、八重咲きの一種と考えられます。調べてみると、「一般的に八重咲きとは、……雄蕊、雌蕊などの花器官が変化して花弁となる現象(弁化)によって、本来の花弁数が増加した花とされています。」(東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構 河鰭研究室)という記述がありました。
  • ツバキ05.jpg

☆このツバキの花は、たくさんある雄蕊が花びら状に変化したもののようです。それにしても、ツバキのたくさんの雄蕊が弁化現象で花びらに変化したことを示すかのような、たくさんの小さい花びらです。「園芸品種としては、より豪華にみえる八重咲きと呼ばれる花弁数の多い品種が好まれます。花器官数が定数の植物では基本的な構造は一重咲きであり、八重咲きは人為的な選抜がなされない限り珍しく奇形花の一つとされ、2000年以上前から数々の記述が残っています。」(同上)
  • ツバキ06.jpg

☆ツバキの花言葉は、「控えめな優しさ」「誇り」だそうです。「控えめな優しさ」という花言葉は、花は派手なのに対し、香りがなく控えめという見解からきているそうです。「誇り」という花言葉は、椿は「日本のバラ」とも呼ばれるほど美しく、それを誇りに思うところからきているそうです。
  • ツバキ07.jpg





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Last updated  2017.08.11 06:00:05
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