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2006.12.06
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カテゴリ: イタリア映画





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  「 死ぬまでに見たい映画1001本 」のなかの一作。
渇いた都会で交わされる男女の愛と別れ。
淡々として静かで、時が止まったように感ぜられるほど長い沈黙は、冷めた感情がそのままに似合う。
いい意味で澄ましたこの作品、佳作と分かっていてもピンとこないのは、静かでも熱い恋愛ものが好きだからかもしれません。


文句なしの美男美女が、その時々と空間に人恋しさをうずめるように寄り添う姿が印象に残ります。
戯れているんだけれど離れている、笑っているのだけれど陽気にはなれない。微妙なずれが無表情の街でただ進行して終わりを告げてしまう。

太陽はひとりぼっち



長年付き合ってきた婚約者と別れたばかりの彼女には、何もかもが新しく見え、自由を満喫中。
しかし満たされません。

幾度も登場する証券取引所の喧騒は、この映画の中では際立って動きのある賑やかなシーンです。それが一層、熱くならない不完全燃焼の愛を際立たせているよう。

太陽はひとりぼっち


株価が暴落して、破産する個人投資家が相次ぐなか、ヴィットリアの母も例外ではなく莫大な借金を負います。
世間の世知辛さ、都会の冷たさも合わせて描かれる殺伐とした人間関係は、この映画の暗い印象をさらに濃くしていきます。

長まわしに、重い沈黙。
微妙に動いている女心。
別れを物語る最後の描写が、わかりにくくはあるけれど見事でした。




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監督  ミケランジェロ・アントニオーニ
脚本  ミケランジェロ・アントニオーニ
     トニーノ・グエッラ 、エリオ・バルトリーニ

音楽  ジョヴァンニ・フスコ
出演  アラン・ドロン 、モニカ・ヴィッティ
     フランシスコ・ラバル  

モノクロ(124分)







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Last updated  2007.08.29 17:39:06
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