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2008.08.01
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カテゴリ: 多国合作映画

1950年、冬のロンドン。自動車修理工場で働く夫と、かけがえのない2人の子どもたちと、貧しいながらも充実した毎日を送る主婦ヴェラ・ドレイク(スタウントン)。家政婦として働くかたわら、近所で困っている人がいれば進んで手を差し伸べる彼女は、ほがらかで心優しく、いつも周囲を明るく和ませていた。
しかし、そんな彼女には家族にも打ち明けていない秘密があった―――。



 『人生は、時々晴れ』につづくマイク・リー監督作品。ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞と主演女優賞を受賞しています。
こちらはヴェラの 秘密 を知らないで観ることをおすすめします。世間では 家族愛 の物語であるというのが定評だけれど、違う受け止め方もできる作品だと思う。私にはちょっと違っていました。

善良そのものなヴェラが、家族に知らせずに何十年にも渡ってしていたことは、物語の中盤で観客に明らかにされます。
それを知った上で彼女を 偽善者 と呼ぶのは簡単だけど、どんな気持ちで今まで生きてきたのか、すぐに想像しきれない複雑さもある。とても稀な作品だと思う。
黒でも白でもない。たしかに罪は犯しているヴェラだけど、あまりに善良な彼女の日常が観客を煙に捲く。


veradrake.jpgvera-drake06.jpg

『人生は、時々晴れ』同様に、こちらも脇役たちの描き方が細やか。ヴェラの家族、娘の婚約者、父親の弟・・・それがなさ過ぎてうすっぺらな映画も多いけれど、リー作品では若干描きすぎではないでしょうか。動き出すいろいろがどれも伏線とおもえるほど。
2作ともに感じた微かな拍子抜けのワケは、そこかもしれません。
雰囲気があって、ヴェラ役のイメルダ・スタウントンがかなり素晴らしい演技をしていて、善良そのものな映画なんだけど、その背後にはやはり監督の 冷徹さ を感じてしまう・・・。この監督はそういう人なのかもしれない。

何事にも可笑しなほど TEA を欠かさないシーンの数々はさすが英国。国柄がよく出てます。賑やかなお茶の時間を、一変して後半に無くしたのもいい。

―この映画を医師だった父親と助産婦だった母親に捧げる―

エンドロール後の字幕。どんな思いがあるのかわからないけど、家族というものへのこだわりをすごく感じます。





製作  サイモン・チャニング=ウィリアムズ
音楽  アンドリュー・ディクソン
出演  イメルダ・スタウントン  フィル・デイヴィス  ピーター・ワイト
エイドリアン・スカーボロー  ヘザー・クラニー  ダニエル・メイズ

(カラー/125分/イギリス=フランス=ニュージーランド合作)








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Last updated  2008.08.02 03:21:24
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