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2008.09.18
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カテゴリ: アメリカ映画

父親たちの星条旗 』に続く第2弾。
1944年6月、日本軍の最重要拠点である硫黄島に新たな指揮官、栗林忠道中将(渡辺)が降り立つ。アメリカ留学の経験を持つ栗林は、合理的な体制を整えつつ、島中に地下要塞の構築を進めた。そんな中、ついに圧倒的な数のアメリカ軍が、島に押し寄せるのだった―――。


 本土決戦になるのを阻止する、最後の砦となった硫黄島でなにがあったのか、『父親たちの星条旗』を観るまでは知らなかった。こんな小さな島で、アメリカ兵も日本兵も大勢が亡くなった。『父親たちの星条旗』で同じことを書いたけれど、これは戦争のほんの一部分でしかなくても、当時の過ちを広い意味で理解できる、うまく現代に絡めたストーリーになってます。

主演はジャニーズの二宮和也。戦友を演じた松崎悠希の自然な演技に助けられている感じ。なぜここにジャニーズなのか、ほかにいい役者さんはいなかったの?そう思うのは私がアンチだからでしょうか。それもあり、素直に感情移入できない冒頭だったけれど、二宮くんの演技はあとへいくほど良くなっていった。疲労し衰弱ながらも生き残った主人公の絶望と苦しみは、渡辺謙演じる栗林中将との共演シーンでも引けをとらないものだった。

合理的な考えを持った中将の下で、反感を抱く者が現れる件があった。逆らえば部下でも平気で殺すような体質は、実際にあったんだろう。憲兵だった清水(加瀬亮)がこの戦場へ送られてきた理由もそこにある。見回り中、吠えやまない民家の犬を任務妨害だから殺せと、命じられる清水。しかしどうしても引き金が引けず・・・結局硫黄島へと送り込まれたのだ。
言いたい事も言えず、 非国民 とされれば、どんな酷い目にあうかわからない・・・ファシズムと変わらないなぁと、アメリカ人が作った日本側の戦争映画でつくづく思わされた。

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描かれる日本に、さほど大きな違和感は感じなかった。ひとつだけ言わせてもらえば、カッコ良すぎる。
渡辺謙、伊原剛志、中村獅童・・・男前な上官たちばかりで昭和を感じないのだ。写真にも載せてみたけれど、西中佐(伊原)の衣装もすごい。西竹一中佐は実際に硫黄島で戦った人物で、乗馬のオリンピック選手だというのは事実なのだけど。
みんな当時の日本兵らしからぬ風に見えてしまうのは・・・仕方がないのだろうか。
世間での評価は『父親たちの星条旗』より『硫黄島からの手紙』の方がいいらしい。私的には前者のほうがいい。

タイトルとなっている 手紙 が、もちろん大事な意味を持ってはいるけれども、弱かったのが残念だった。至る場面で、みなが届かぬ手紙を認めるシーンはあるのだけど、心情を描くために朗読するのだけれど弱い。手紙の重さが、最後まであまり深くは感じられなかった。
エンドロールにでもいい、実物を見せてくれたらよかったのに。





原作  栗林忠道 『「玉砕総指揮官」の絵手紙』
脚本  アイリス・ヤマシタ
音楽  カイル・イーストウッド  マイケル・スティーヴンス
出演  渡辺謙  二宮和也  伊原剛志  加瀬亮  松崎悠希
 中村獅童  裕木奈江

(カラー/141分)






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Last updated  2008.09.19 00:23:52
コメント(4) | コメントを書く


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Re:【硫黄島からの手紙(LETTERS FROM IWO JIMA)】 2006年 もうひとつの硫黄島(09/18)  
ベティ333  さん
なんだかはるさんの感想を読んで安心したかもです。
私もこれ観たけど、そういえば手紙のシーンってあったけ?なくらい印象にないです。
西中佐はハイカラすぎるよね!
あの頃の日本って本当にこんな(ファシズム)状態だったのかな?
昔の日本の様子って本当に北朝鮮と変わらないな~と思ってしまいます。
トラックバックさせてくださいね!
(2008.09.18 22:33:38)

自分はまだどちらも見ていませんが、  
racquo  さん
こういう映画をアメリカ人が作るようになったことは歓迎です。

戦後60年強ですか。

ドイツではユダヤ人監督が人間ヒットラーを描いた作品作ってますね。
いつも書くように歴史物、伝記物は苦手な自分ですが、
ウルリッヒ・ミューエの遺作でもあり、この『わが教え子、ヒトラー』は、
たぶんそのうち劇場でやってくれそうなので楽しみにしています。

(2008.09.19 00:39:24)

ベティさん  
はる*37  さん
手紙の存在は薄かったですよね。
西中佐はハイカラ過ぎるし。とても戦争中の日本兵には見えない役者も多かったですね。中村獅童の髪型とか(笑)
悪い映画じゃあないけれど、無意識で嘘っぽく感じていました。
昔の日本の酷さは出ていましたね! (2008.09.19 22:11:59)

racquoさん  
はる*37  さん
>こういう映画をアメリカ人が作るようになったことは歓迎です。

同感です。
ヒットラーを描いた作品も多いですが、メガフォンを取る側が変われば、別のなにかが見えてくるのでしょう。
そういう意味ではソクーロフの『太陽』なんか、私的には好きだったのですよね。 (2008.09.19 22:14:52)

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