2010年05月31日
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iPadのすばらしいところは、キーボードを捨てたことだろう。
ソフトに組み込んで、画面に表示させるようにした。
従来のノートパソコンはキーボードがあるために、
二つ折りにして持ち運ぶ必要があった。
形が複雑になり、重量も増して持ち運びが不便だった。
携帯性という観点から見れば、iPadは当然の流れである。
よりシンプルに進化した。
20世紀の世界経済の流れは、アメリカと日本というふたつの大国を作った。
なぜアメリカと日本なのだろうか。


華麗さや洗練さ、歴史的な重厚さを重視するカトリックの国々を捨てて、
未開の土地で、新たに文明を切り開こうとした人々の国である。
聖書に帰れと言って信仰の原点を見出そうとする宗教改革は、
余計なものを捨てて必要なものだけを残そうとする動きでもある。
アメリカのシンプリシティは現代にも生きており、
アップル社が究極のシンプリシティに辿り着いたのも、
当然そうなるべくしてそうなった。
iPadを見ると、たとえばキーボードという機能ひとつ見ても、
英文や和文のタイプライターからワードプロセッサーへと進化し、
オアシスの親指シフトだとか、DOSで動く一太郎だとか、
さまざまな試みがされたあと、画面上のキーボードへと収束する。

キーボードを画面に表示するというアイデアがあっても、
ワードプロセッサーを巡る様々な試み、進化がなければ、
使いやすいものにはなっていなかっただろう。
そういう意味でシンプリシティは、歴史の最後に位置するものかもしれない。
日本は島国だから、ユーラシア大陸で生まれた文化が最後に辿り着く場所である。


アメリカのシンプリシティと同じものが日本にはある。
教義を最小限にし、清めるという最小の行為に宗教儀式を限定し、
建物さえも簡素なものにした神道のシンプリシティ。
座禅を組むというその一点に集中した禅のシンプリシティ。
五七五のたった十七文字に詩を限定した俳句のシンプリシティ。
砂と十五の石だけで自然を表現しようとした龍安寺禅庭のシンプリシティ。
弁当というものに食事のすべてを詰め込んだ江戸のシンプリシティ。
戦闘の様々な道具を斬るという一点に集約した日本刀のシンプリシティ。
日本は島国である。
ユーラシア大陸で生まれた文化が様々な国を経て、最後に辿り着く場所である。
この国から先へは行かない。
文化は熟成され、洗練されて、最後に至るのが日本のシンプリシティである。

神や仏、目上の人にお辞儀をするという行為も、
韓国ではクンジョル、チュンジョルといった具合に階層化されて、
両手を合わせるときの指の組み合わせ方から手や肩の位置、
背中を曲げる角度、目線の動きまで、作法が厳格に決められている。
ところが玄海灘を渡って日本にくると、頭を下げるだけの行為になる。
朝鮮半島の貧しい人々が使っていた飯茶碗を、
国宝まで高める国は日本以外にありえない。
シンプリシティの美学がこの国にあるから、粗末なものにも美を見出す。
韓国にはないから、捨てられたり、破壊されたりしてしまった。
韓国はいまになって文化財を返せと主張するが、
文化は土地には結びつかずに人に結びつく。
人とともに文化も移動し、新天地を見つけて栄える。
天目や井戸茶碗は日本という土地を見つけたからこそ、
そのすばらしさを現代人に伝えることができたのである。
禅という宗教もそうだろう。
中国で生まれた禅は中国では根づかず、
日本に渡ってきて始めて腰を落ち着かせることができた。
伝統文化と様々な形で結びつき、広範な領域に影響を与えながら栄えた。

日本人はもっと自信を持つべきである。
そしてなによりも、この国の伝統文化を見直すべきだ。
古きを尋ねて新しきを求む。
伝統という根っこから出発しないと、新しい文化は創造できない。
アップルのiPadはアメリカのシンプリシティという伝統が、
エンジニアやデザイナーの頭の中を通過して形になった文化である。
日本には日本流のやり方がある。
日教組の教師たちが伝統文化を蔑ろにするような歴史観を持ち、
多感な子供たちを教え、誤った方向に導いた。
そのせいで日本人は方向性を見失い、この国の良さにさえ気づかず、目を向けない。
まずは教育から改めないと、アップルやサムスンに勝てなくなるだろう。





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最終更新日  2010年05月31日 11時51分32秒
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