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2002.10.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日、宅地建物取引主任者資格試験の日だった。

毎年の行事のように受けては落ちる友達から、試験前に電話がかかってきたり、試験後、誰が受かってそうだとか、誰々は今年もダメだったとか、自然と耳に入って来るのだ。

そして毎年の行事のように受験している中に、私の父もいる。
父は私たち夫婦が5年前、平成9年に受験する時、「わしも受けてみる」と言いだした。父は建築関係の仕事をしていて、そっちの関係の国家試験は数々受けてきた。普段はチャランポランだが、その時だけは驚くべき集中力を見せ、大抵イッパツ合格してきた。あんな父でも唯一尊敬できる点だ。そんな父のことだから必ず合格するんじゃないかと思った。むしろ不動産取引に関して真っ白な父のような人の方が、合格しやすいと言われている。試験内容は実務とは少しずれており、生半可いろいろとかじってる不動産取引に経験のある人は、その知識が邪魔することがあるのだ。
7月に受験の申し込みをし、三人ともその頃から勉強し始めた。勉強の開始時期は人それぞれだが、受験申し込みをしてやっと本腰をいれる受験者は多いのではないかと思う。
旦那は不動産業勤務も長く「生半可知識が豊富」な人で、過去2回勉強もせず受けていたが、当然不合格に終っていた。初めて受験する私にとっては、知らない用語だらけで、まあ聞けばいろいろ教えてくれるので、私にとっては便利な存在だった。
父は私以上に全く何もわからないわけで、受験の申し込みをしにいった先に来ていた、通信教材の業者からいろいろとパンフレットをもらってきていた。私たち実務をしている人間は、何かとアドバイスをしてもらえる人が近くにいるので、お金を使って勉強するというのはなにかもったいない気がする。せいぜい安い参考書を買ったり、会社が紹介してくれる安い講義を聞きにいったり、まあ中に学院に通ってる人もいたけど、”不動産屋”特に””賃貸屋”ちゅうのはそもそもマイペースな人間も多く、手短なもので済ませるといった感じだ。なので、父が20万円のビデオ教材を買うと言い出した時は、大反対した。だが結局知らぬ間に契約し、そのビデオで勉強しはじめたのである。うさんくさい私たち”賃貸屋”が最もうさんくさいと感じる通信ビデオ教材だ。父に悪い気持ちになった。私たちの受験に巻き込んだ上、20万円無駄遣いさせたのだ。まあ買ってしまったものは仕方がないので、黙って見守ることにした。

宅建試験というのは文字通り宅地建物を扱う免許をもらう為の国家試験で、不動産屋はもちろん、金融関係、建築関係の人々が受けることが多い。特に不動産業を営もうとする場合、従業員の5人に1人、この宅建主任者がいなければ、不動産業の免許をもらうことが出来ない。だからバブルのころなんかは主婦がこの資格をとって「免許貸し」(違法です。ばれたら業者は営業停止になったり、主任者は免許取り消しになることもあります。)をし小遣い稼ぎという話もよくきいた。しかし今は不景気で、そういった不動産業者もばたばた消えいき、宅建試験を受ける人も減っているとか。

合格率は14~5%前後で、一見難しそうな試験に感じるが、合格者の最年少は14歳らしいし、法律家を目指す学生がよく小手調べにまずこの試験を受けるときくので、そんな程度なのだろう、私が思うに、受けるのは社会人が多いため、仕事の追われてまともに勉強せず試験に挑む人が多いのではないかと思う。
とはいえただ参考書をパラパラ~と読む程度ではだめだ。「業法」や「法令上の制限」などはとにかく暗記しなければ話にならない、またこれらはよく改正があるので注意しなければならない。まあ暗記するのが得意としても、「民法」においては普段の一般的な生活の中のモラルを完全に別にし、もうひとつ頭の中に民法用のチャンネルを創らなければ、ひっかけ問題に簡単にひっかかってしまう。
そう宅建試験は「ひっかけ問題」の応酬なのだ。
とにかく本当にちゃんと勉強しなければ合格できないのは確かである。結局大反対したビデオ教材を父の勧めで父が見終わった分から借りて、勉強することになった。
私は旦那と一緒にまず、出題数の多い権利関係から勉強をはじめた・・・・・。とたん、妊娠判明。7月23日妊娠5週目だった。初めての妊娠だったし、仕事は、車の運転をしなければならないので、8月いっぱいの出勤で、9月末に退職する事に決めた。仕事にいってる間は気もまぎれるし、食べ悪阻だったので昼間は元気だったのだが、家に帰ると睡魔に襲われ、とても勉強できる状態ではなかった。9月に入り、なにもする事がないので、勉強に専念しようとしたが、本格的に悪阻になってしまい、参考書を覗き込むと、思わずこみ上げてきそうで、とても出来る状態ではなかった。毎日ごろごろして、とうとう何もせず9月の末が差し掛かった。悪阻が少しましになってきたので、遅ればせながら勉強し始めた。その年も試験日は10月20日だったので、試験当日まで一ヶ月切っていた。
ビデオを見つつ勉強し始めたが、悪阻のせいで嗜好が変わってしまい、黒砂糖をかじりながらであったり、渋い緑茶であったり、食べ物のことばかり気になって、全然集中できなかった。一日中机にむかってるものの、実質一日2時間くらいしか集中できる時間はなかった。旦那から見れば一応机に向かってる私を見て、相乗効果になったのか、一時ペースダウンしてたが10月に入ってまた本腰を入れなおした。父はというと、いち早く勉強し始め、教材の課程を全て終らせ、また別の問題集などに手を付けていた。勉強量は申し分ない。そしてとうとう試験当日がやってきた。私は時間が足りなくて過去の問題集も出来ず、1問を2分24秒以内に解いていくシュミレーションもできなかった。藁をもつかむ気分で、朝早くから、問題集をペラペラさせていた。まあこんな事情で勉強できなかったのだし、不合格でも仕方がないと思った。
結果は・・・旦那と私が合格。父は不合格だった。誰もがダメだと思った私が合格で、誰もがイケルと思った父が不合格だった。
いったい何故だったのか、理由はその教材にあった。
宅建試験の問題は毎年微妙に新しい問題が出てくる。なので全問正解というのはめったにありえない。そして過去の問題から対策を考えると、勉強しなければならない量は増えるばかりだ。よくいろんな国家試験の勉強を教えてくれる大きな学院があるが、そういったところはどうも過去の問題からの対策の羅列のようだ。私も一度だけ父に誘われて講義を受けに行ったが、20分で退室した。あんな講義で何がわかるというのだ。父と二人でがっかりした。それに比べて父が知らぬ間に契約してきたうさんくさい高額なビデオ教材は、言葉もかみくだかれていて、先生が大変ユニーク。先生のたとえ話で思わず吹き出してしまうほどだった。そして重要なのが、なにもかも詰め込むのではなく、4択の中から答えの導き方を教えてくれるのだ。言葉では言い表せないが、なんというか「裏技」である。民法はそんな感じで、「業法」と「法令上の制限」の方は語呂合わせが用意されている。一度聞くと忘れられないおかしな語呂合わせだ。歌になってる場合もあり、先生がビデオの中でマイクを持って歌ってたりする。とにかくいらない事は覚えなくていい、合理的な勉強法だった。多くの受験者は知識より、宅建免許が欲しいのだから、それでいいのだ。私は確かに本当に血の涙が出る思いで一生懸命勉強した。が、余計なことはしなかった。父は完璧を目指し勉強しすぎ、何もかも知りすぎて、解答の選択に迷ってしまったのだろう。
その後、父は毎年の行事として宅建試験を受けるようになった。20万円の教材で私たち二人が合格して、仕事も独立することができて、十分元は取れたのだが、やはり買った本人の意地があったようだ。途中一回だけ諦めた年もあったが・・・。
そして今日4回目の試験を受けた。私のほうで解答速報を用意し、今夜早速答え合わせした。どうやら35問は正解してるようだ。そして今年の合格ラインは35点前後でやや高めだが、解答記入ミスさえなければ、おそらく、おそらく、合格しているのでは!父も興奮気味で嬉しそうだ。合格発表は12月4日、今年はその日が楽しみだ。

お父さんありがとう&ちょっと早いがおめでとう(多分)





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Last updated  2002.10.22 00:51:05


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