真理探究と歴史探訪

真理探究と歴史探訪

2022年03月10日
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さて冒頭の画像は、一般に「三大通史書」と称される 古事記・日本書紀・先代旧事本紀」の編纂された時代を想定し、PCソフトを活用した”天文シュミレーション”により今から約1400年前の西暦600年8月初旬 午前4時頃の設定で、日の出前(夜明けの晩)の東北方位に輝く代表的な星座や星々に、日本神話における「天岩戸神話」の場面で活躍する代表的な神々や神器等を、下記の書籍を参考に符合し自身の推考も加えたものである。

日本神話のなかで一番有名な物語が「天岩戸神話」となるわけだが、その内容に関してはここでは割愛することとする。興味のある方はこの神話物語を検索して、その登場する神々の役割が記された「あらすじ」を読みつつ、上掲画像に記載した”星々と神々の符合”と重ね合わせていけば、この物語がいかに天体運行に準えて作られたものであるかということが、分かる人には分かるであろう。


さて上の画像では、「天思兼命」を”おうし座”の一等星「アルデバラン」の近傍に広がるV字形の星の集団である 「ヒアデス星団」としているが、 前回の日記 では「天思兼命」を「アルデバラン」としていた。

その背景にある全体の捉え方としては、まるで一体化しているように見える” アルデバランを含むヒアデス星団”を、 「天思兼命(ヒアデス星団)」”と解釈することで、より深い読み込みができるというわけだ

加えて上の画像では、私の独自な発想により、青色の線で「アルデバラン」・「カペラ」・「プレアデス」の三星を結ぶ<三角形>を描いているが、これは​ 前回の日記 ​でも取り上げた下の画像の「阿智神社(主祭神 天思兼命)」・「戸隠神社(代表神  天表春命 )」・「秩父神社(代表神  天下春命 )」の三社を結んだ<三角形>とリンクさせたもので、双方の<三角形>の形状が少し違っているのだが、それなりに妥当性があると考えている。

また「天の岩戸」を「ぎょしゃ座」としているが、当神話の後段で「アマテラス」が岩戸から顔をのぞかせた時、その岩戸を引き開けて「アマテラス」を連れ出した神が「天手力男命(あめのたぢからおのみこと)」であり、それにより世界に明るさが戻ったという物語になっている。

この「天思兼命」の御子神でもある「天手力男命」を主祭神として祀る神社が、全部で五社ある「戸隠神社」のなかの「奥社」であり、その「戸隠奥社(天手力男命)」を象徴する星として、「五つ星」とも称される「ぎょしゃ座」の一番南側にある星「エルナト(※)」が想定されている。

(※)この「エルナト」は「おうし座」の角の先にある星で、「(角で)突くこと」を意味している。ちなみに、この「おうし座」の二等星「エルナト」は、「おうし座」と「ぎょしゃ座」の境界線上に位置しているため、かつては「ぎょしゃ座」の星ともされていた。)


ところで、この 「天岩戸神話」の物語が形成された背景には、日本列島で実際に起きた「日食」があったとする説がある。

私も”これが本質だ!”と思う上記の説を提唱された方は、以下に紹介した最下段の参考書籍の著者で天文学者の斉藤氏であり、その書籍では「日食」の候補となる数例の年月日と時間帯が挙げられていた。

その斉藤氏が最終的に選んだ年月日とは違うのだが、私なりの感覚で選んだ 「天岩戸神話」の物語形成の背景にあったと思われる 「日食」の年月日が〔 西暦248年9月5日〕であり、しかも「日食」の起きた時間帯が「日の出」の前後だったので、その意味では冒頭画像の天体図と比べても殆んど変わらず、参考となる星座の配置となっている。

その西暦248年9月5日に起きた「日食」における「日の出」の様相とは、例えば九州の福岡市で見た場合の 日出時( 午前5:35 )における太陽の形状は、(月に隠れて)大きく欠けながら (食分=0.85)東北東の地平線から

「日の出」とともに働き始めていた弥生時代の人々にとっては、いつも真ん丸で昇る太陽の代わりに”真っ黒な太陽”が現れた現象を目の当たりにしたので、おそらく一瞬にして得体のしれない恐怖感に襲われパニック状態に陥ったことが考えられる。

その弥生時代に起きた”夜明けの「日食」”という恐怖体験を土台に 「天岩戸神話」の原型が形成され、いわゆる「三大通史書」の神話物語に取り込まれることになったと、そんな推測も成り立ちそうである。


そこで興味深いのは、その「日食」が起きた「西暦248年」が、
中国の歴史書「魏志倭人伝」の記述に基づけば、邪馬台国の女王「卑弥呼」の死去を西暦248年とする説と同年となり重なるところである。

となれば、もしかすると・・・「アマテラス」たる「卑弥呼」が”天の岩戸”に籠った後に、その岩戸を開けて再び現れた女人とは、「卑弥呼」の後継者とされる宗女「 与(トヨ)」だったのではあるまいか・・・などと、”歴史ロマン”に想いを馳せる今日この頃である。(つづく)


※【 追 伸 】一見すると今回の内容は、これまで連載してきたメインテーマから、かけ離れているように感じるかもしれないが、周期的に起こる大きな時代の転換期には、おそらく類似する”変容”を繰り返すパターン(型)があるのであって、それは〔天海=光秀〕の活躍した”戦国時代”しかり、さかのぼって上記の”弥生時代”しかり、そして現在の”地球規模の大転換期”しかりであろう。


☆参考書籍・・・書名『「神話」の発見 』 大久保宗生 著・近代文芸社(1997年 初刊)

☆参考書籍・・・書名『星空の卑弥呼(上巻・下巻)』 榊 晶一郎 著・星雲社(2004年 初刊)

☆参考書籍・・・書名『宇宙からのメッセージ』 斉藤国治 著・雄山閣(1995年 初刊)






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最終更新日  2022年03月11日 09時35分44秒


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