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2010.04.11
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カテゴリ: 北海道
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日本周遊紀行(89)津軽海峡 「船中余談・松浦武四朗」


ところで、北海道を一周して又、この執筆中に「 松浦武四朗 」という人物によく出会う。 歌碑や像、顕彰碑が各所に在り、釧路市の中心街には「 松浦町 」という地名まであった。 
往時の釧路市の議長が市史を調べるうち「 松浦武四朗 」が、『 この道東の地(釧路)は将来、相当に発展するだろう”・・ 』というくだりの文章を見つけて、町名を松浦町にしたというエピソードもある。


既に紹介したが・・?、

松浦武四朗は「 北海道の父 」といわれ 、「"北海道"の名付け親」

北海道の「海」は元々は「加伊」の読みであって、アイヌ人はこの地を「加伊」と呼んでいた。 武四郎はアイヌと交流するうちに『北海道』という名前を「北の国に生まれたアイヌの大地」という親愛の情を込めて名付け、支庁名、郡名についても武四郎は「地名はその土地の文化である」として、アイヌ語地名に基づいて選定を行ったという。

松浦武四郎 は1818(文政元)年、伊勢国須川村(現在の三重県松坂)出身。
三重県 の三大偉人の一人( 松尾芭蕉・本居宣長 )ともいわれ、一般には他の二人よりは余り知られていないようだが・・旅行家、探検家であり地理学者であった。

生家実家は伊勢神宮の参道に通じる参宮街道に面していた。 少年の頃、「 お陰参り 」といって伊勢神宮に60年に一度の大祭があり、この参道をお参りする人々が一年間に400~500万人もいたといわれていた。
当時の日本の人口の一割以上の人が通ったことになるという、武四朗少年はこれをきっかけに「旅」に目覚めたという。

十代前半 から西日本の各地を旅行しながら長崎に着いた時、ロシアが蝦夷地に通商開港を願い出ているのを知って(このとき長崎は既にオランダ等と開港していた)急きょ蝦夷地へ向かった。
個人的には既に蝦夷地を三回徒歩していて、このとき「羊蹄山」等、冬の北海道の山を完登している。 
又、これらの経験を見い出され幕府用人としても三回、蝦夷探検を実施している。 


「北海道」を命名したのはこの時期であり、合わせて北海道の巨大地図をも完成させている。 描かれた地図は伊能忠敬が描いた蝦夷地図より更に厳密なものに成っていて、例えば北海道最大の河川「 石狩川
これは河川の開拓や改修が頻繁に行はれた事によるものであるとのこと。



江戸時代が終わり明治時代へと変わると、明治政府は蝦夷地へ「 開拓使 」という役所をつくる。 
政府は、数々の業績を持ち、蝦夷地通と誰もが認める松浦武四郎を初代「 開拓判官 」に任命した。 明治政府の役人になった武四郎は、蝦夷地の新しい名前や開拓政策を提案する。 


それは何故か・・?、武四郎の意思とは全くそぐわない、明治政府の アイヌへの政策 であったのであった。

アイヌは、1871年の戸籍法公布とともに「平民」として日本国に編入されるが、実際の戸籍には「旧土人」と記載され、事実上「 二級国民 」扱いされたのであった。 
翌1872年には、伝統的の継承されてきたアイヌの文化や風俗は取り締まり対象となり、女子の入れ墨や男子の耳輪が禁ぜられた。 
又、アイヌの土地も大半は剥奪されたうえ、古来の生業である狩猟や漁業も明治政府により事実上禁止され、違反すれば「密漁」として罰せられることになった。

その後も、アイヌの悲惨な生活状況を「改善」させるという名目で、明治政府は1899年、北海道旧土人保護法を公布・施行した。 
しかしこの法律はアイヌを徹底的に差別し、アイヌの民族性と文化を著しく損なうものでもあり、法律により設立されたアイヌ子弟のための小学校にしても、目的は天皇制国家の忠実な「臣民」となるよう、アイヌ文化やアイヌ語を「撲滅」させることに重点が置かれたようである。 
この法律はまた、農業を営もうとするアイヌは優遇したが、漁業などの本業を営もうとするアイヌには一切援助は出さなかったいう。

この様な有様を見聞するに及んで武四郎は、開拓使の役人たちと度々口論になることが多かった。 
政府要人に対しても意見書等を出し激論を交わしたりしたが、一向に改革する気配が無く、更に、旧幕府時代の「 場所請負人 」という 悪業制度 が引き継がれるに及んで、遂に開拓判官の職を辞してしまう。
この後は任官することなく、東京神田に隠居し、時折、大好きな山登りを楽しんだという。
松浦武四朗の気骨ある一面を示したとも云える。

この項で「東日本編」は終了しました。 「西日本編」は後日掲載する予定です。
尚、次回からは再び山、登山に関して記載いたします。

お楽しみに・・!!





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Last updated  2010.04.11 16:14:07


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