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2012.03.01
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カテゴリ: 大菩薩峠紀行
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大菩薩峠・紀行(30) 「黒川千軒」 .




黒川金山の坑口跡


黒川千軒の遺跡群;テラスといわれる住居跡が無数に存在する



青梅街道の泉水谷出合、つまり三条河原から少々上った黒川谷へ入ってから凡そ1時間30分、水源付近から 黒川千軒 の遺跡群が顔を出す。

石垣らしきものが現れてきて、これは テラス と呼ばれるもので、黒川千軒の中心部の番兵小屋跡や家や作業場(精錬所)等十数ヶ所の跡が残る。

次に、黒川金山循環路と呼ばれる急な斜面には何れも石垣で仕切られた数十ヶ所のテラス群が不規則に並んでいる。 


黒川千軒は、沢沿いに幅約300m、長さ約600mにわたって家や作業場などが無数に建っていたらしい。

凡そ400年前、これほどの山奥に賑やかな鉱山街があったことは驚きである。

そこには戦に敗れた信州や武州の民が連れてこられて奴隷のごとくこき使われ、そして二度と故郷へ帰ることなく死んでいったのだろう。 

事実、黒川金山には信玄が戦で勝って捕虜となった人達が大勢連れてこられたとのことで、塩山の「 放光寺 」には金山で犠牲になった人達を鎮魂する仏像が祀ってあるとのこと。


彼らが命に代えて掘り出した金は 甲洲金 として武田信玄の躍進の原動力となった。 
今は朽ち果てた遺構が悲しい過去を物語るだけで、やがて忘れ去られようとしている。

本来なら、周辺自治体か国で管理保存して、現世、後世の世に残しておくべき遺構なのであろうが、何せ余りの山中深く入組んだところである。 
その遺構も近い将来土に返ることだろう。


黒川金山の北方、 一之瀬高橋地区


黒川金山は 武田晴信 (信玄)の隠し金山であったという伝説とほぼ一致し、武田信玄の親、信虎の代(1530年)に始まり、信玄の子、勝頼の代で廃坑(1576年)になったとされ、46年間に亘って採鉱されていたことになる。

それ以前にも、多摩川の源流部の一之瀬川が柳沢川が合流するあたり、更に下流右岸の黒川と泉水川が合流するあたりにおいて、既に、武田一族が金山を手掛ける以前に 砂金掘り で相当賑わっていたといわれている。


ところで、 黒川金山跡 間歩 (坑道)というのが縦横にはり廻らされているという。
その間歩は年月を経るとともに陥没や崩落がおきていて、あちこちに大小の痕跡が残っている。 
そのためか過去に金山に足を踏み入れて、帰らなかった人もいたという。

現地では入山時、山道から反れないようにと、又、坑道の探索には十分な注意が必要という。


次回、「 武田の金山衆 」




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Last updated  2012.03.01 10:12:36


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