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「来年、マジンガーシリーズの集大成を」漫画家生活40周年を迎えた永井豪氏が何故か「朝鮮日報」のインタビューでそんなことを(映画祭の審査員で韓国へ行かれているみたいですね)http://www.chosunonline.com/article/20070715000025マジンガーシリーズの集大成を新たに来年から・・らしいです。(漫画のことですよね)文中の記者の発言「(マジンガーシリーズは)ほとんど結論がでてないが」はかなり厳しい(というか申し訳ないけれど笑ってしまった)。ひょっとしてそのキツイ一言でその場で決まったとかなら「朝鮮日報」の記者に感謝。一応漫画の「マジンガーシリーズ」をリストにすると以下のようになる・マジンガーZ・グレートマジンガー・グレンダイザー・ゴッドマジンガー・マジンサーガ・「バイオレンスジャック~鉄の城編」・Zマジンガー・マジンカイザー番外「思い出のK君」あとアメコミ版のマジンガーも・・・実際には「マジンガーZ」からの3部作及び「ゴッドマジンガー」は漫画及びアニメはちゃんと完結しているわけで「結論が出てない」に当たらないのだけれど「マジンサーガ」と「Zマジンガー」は・・確かにその通りという他ない。神々が敵(の上ロボ)だという「魔王ダンテ」や「デビルマン」を想起させる永井豪チックな「Zマジンガー」はそれ程続きを読みたいわけではないけれど「マジンサーガ」は続編がホントに読みたかった・・あのデュークフリードの天使の羽根とサイコジェニー、それに不動明が10年以上気になってるんですけど・・・「マジンカイザー」は最初から導入だけしか描くつもりなかったみたいですがこちらが三部作の正式な続編になるわけで・・「いい阿修羅男爵」いいよねえ・・。で新作はどんなかたちになるのか・・・今「マガジンZ」でやっている「ドロロンえん魔くん」の続編「貴公子炎魔」のこれまた続編「ケルベロス」(ややこしい)は別の作家(鳥山英司)が描いてますけど・・マジンガーの方はせめて永井豪作品で読みたいですね。これまで仕切りなおしの新作がどちらも頓挫したことを考えると前作の続編が読みたい気がする・・・・・ってよく考えるとアニメのマジンガーシリーズはともかく漫画の続編いわれても・・・ねえ。「大魔神我」とか・・(それはない)。
2007.07.17
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承前こちらを読む前に異才桜多版ゲッターロボGの衝撃を先にお読み下さい。前回のラストでハヤトは百鬼要塞をダイナマイトで吹き飛ばし、空に顔が浮かんでしまうというどう考えても生きていなさそうな引きだったが・・。大量のメカ百鬼の前に最早なす術もないリョウたち。そこに死んだはずのハヤトが現れる。 3人揃って出撃するゲッター。しかしハヤトはフォーダムGを破壊しゲッター線増幅装置を奪うのだった。 まさか、ハヤトが百鬼に?このあたり当時の最終回前のテレビランドの記事で「ハヤトが鬼に改造される」というのがあり嫌な展開を予想されるのだが ハヤトは鬼ではなかった。桜多版では絶対の危機にはこれしかないわけでゲッターはゲッター線増幅装置で溶けながら百鬼要塞へ特攻する(このあたり本家石川版のムサシの最期を彷彿とさせる展開) 浅間山からでも見える巨大な閃光「ゲッター線増幅装置の大爆発で関東一円が消滅したようです」 「リョウ君は!ハヤト君は!」うつむく博士に呆然とするミチル。 「リョウくん、ハヤトさーん」ミチルは叫んでへたり込む。早乙女博士がミチルへ語りかける「あいつらは死んじゃいないよ。これからもわしらの心の中でいつまでも生き続けるんだよ。その勇気でわしら多くのものを百鬼帝国から救った勇者として・・」というわけなのだがあえていわずもがなのことを言っておくとミチルはリョウとハヤトばかり気遣ってベンケイのベの字も口にしていない。やはり↓のせいなんだろうか・・・。「私に関心を示さない」ばかりでなく「香水くせえ。ませてんなあ」と迄言われてるし・・この後も再三再四に渡り女のプライド踏みにじられてる恨み? 教訓。やっぱり女の子は褒めないと駄目だよ・・・。あと「都民の避難は終わりました」とあるのだが関東一円が消滅して大丈夫だったのか・・・怖い考えになってしまった・・。
2006.05.21
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石川賢の代表作でありロボット漫画の傑作であるゲッターロボシリーズだがこの作品にも多くのコミカライズ版が存在する。その中でも小学二年生版はとりわけ異色作といえるだろう。もともと石川の原作もグロテスクかつバイオレンスさが横溢した作品であるが、さらにこの桜多吾作による小学二年生版はそのラストを含め異彩を放つ作品である。桜多といえばマジンガーシリーズでありこの時期は冒険王版のグレートマジンガー、及びグレンダイザーの連載期間と重なっている。グレートマジンガーにおいてサブヒロインの惨殺や主人公の特攻を描きグレンダイザーにおいて世界の終焉を描いた桜多はこの頃のりに乗っており、小学二年生版も決して手を抜いていない。 鬼に改造した人間を合体させ百鬼獣を作る悪趣味な話(これはジンメンに代表されるダイナミック作品のバリエーションのひとつ)やブライとゲッターが協力し宇宙アミーバを撃退する話(この敵味方の協力はマジンガーZの「チップカモイ」に原点がある)などのストーリーそのもののの面白さもあるが、悪ノリなキャラクターの描き方に桜多の本領をみることが出来るだろう。例えば早乙女博士はゲッターにベンケイをのせるためいいがかりの恫喝をする。ベンケイは元気のラジコンをあやまって壊して修理しようとする男として初登場する。突然の敵の登場(この回で百鬼帝国も初登場)ポセイドンの操縦者がいない切羽詰った状況で早乙女博士はこう言うのである。「ばかもん!一度壊れたものは元通りになると思うか直ってももはや元通りじゃない中古だよ中古。ラジコンは高いぞ。ポセイドンにのるか今すぐ弁償するか」いかにベンケイの強靭な肉体をみこんでとはいえこの二者択一はないだろう・・。またそのベンケイは食い気ばかりでミチルの色気に関心を示さない。ミチルはリョウやハヤトに好かれていることでいい気になっている。 「それにしても私ってもてるのね。あたちは女王さまなんだわん」隼人にはの浮くような言葉で言い寄られて(ま、このハヤトの口説きも桜多的脱線だが)「かかか。それにしてもこの男もよういうわ。きいちゃいられねえよ。ま、悪い気持ちはしないけど」という按配である。いかにも桜多ヒロインなみもふたもないセリフだな。そんなゲッターロボGの最終回は2部作。前半になる部分でははゲッターの最強の武器シャインンスパークさえも効かない角面鬼が登場。蹂躙される東京になすすべもないゲッターチーム。ハヤトは単身百鬼帝国の要塞へと潜入。外側の攻撃ではなく内部から壊す作戦なのだ。しかし角面鬼に乗り込む寸前で兵士に撃たれ傷つく。「リョウ、ベンケイあとは頼んだ」とダイナマイトで要塞は大爆発を起こす。爆発のあと空に浮かぶハヤトの顔・・・。まあ、どう考えても生きていなさそうなハヤトなのだが次の最終回で再登場するのである。以下は次回!
2006.05.19
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↑「ドロロンえん魔くん」のリメイクOVA「鬼公子 炎魔」です!!今更ながら「マガジンZ」をみたら「ドロロンえん魔くん」の続編が載っていました。題して「鬼公子炎魔」短期集中連載の2回目です。ああ前回を見逃しちゃいましたよ。この「鬼公子炎魔」、73-74年の漫画版「ドロロンえん魔くん」の完全な続編として描かれています。「ドロロンえん魔くん」を念のため説明しておきますと永井豪原作の漫画で1973-74年にかけてアニメ放映およびコミック連載された作品です。人間界で悪事を働く妖怪を閻魔大王の甥であるえん魔くん、雪女の雪子姫、河童のカパエル、えん魔くんのお目付け役で年寄りの帽子シャポーら妖怪パトロール隊が退治もしくは地獄送りにするという物語です。もとは東映からの「ゲゲゲの鬼太郎」のような妖怪ものをという要請を受けて生まれた作品でまずはアニメの企画ありきのようですね。この頃の永井豪はそのような成り立ちの経緯をもつ作品が多いです。でこのアニメ版は鬼太郎をややコミカルにし、アクション増量した感じに公害などのシリアスな社会問題を盛り込んだこの頃の東映動画らしい作品になっています。中山千夏のOPとEDも印象的でしたね。一方、小学館の雑誌に掲載の原作漫画の方ははっきりいって完全に別の方向に話がいってます。雪子姫のふんどし姿を覗くとか夢魔を退治する名目で裸の雪子姫を鞭打つとか(これは完全にSMです)雪子姫の裸をどんな理由でみせるかの話ばっかりだったりします。(特に少年サンデー版ね)子どもの頃アニメを観てから漫画を買い求めた小学生にはよくわからないけれど凄くエロなものだと感じていた覚えがありますね。その後漫画としては青年になったえん魔くんが今度は人間を地獄に送る番外編「炎魔地獄」(78年読みきり)、「バイオレンスジャック」のラスト前に強敵の魔族としてえん魔たちが登場する「炎の魔人編」(89年)、主人公を全裸の女の子にした怪作「どろろん艶靡ちゃん」(00-01年)があります。珍しい例としてコロコロコミックに掲載されたリメイク「ドキドキえん魔くん」(作画は永井豪ではない)がありこれは当時のアニメリメイク企画があったのだと思いますが定かではありません。長くなってしまいましたが今回の続編もOVAのアニメ企画ありきのようで、こちらの方は昔の原作とは別の完全な新作のようです。昨今の風潮のJホラー度が高そうな感じですね漫画版の方はどうやらカパエルが敵役のようで「メモリーグラス」のマスターまででてきてます。短期集中連載のようですがもう少し読んでみたい作品ですね。リメイク漫画ではいずれも怖かったヒロイン雪ちゃん(艶靡ちゃんでは男=雪子ヒゲだったしなあ)は今回かわいいのでファンの方は必見。単行本になるのかなあ・・。「マガジンZ」はもとからそうといえばそうなのですがこのえん魔くんに「仮面ライダーSPIRITS」、[ウルトラマンSTORY0」、「マジンガーエンジェル」に「8マン インフィニティ」まで加えるとさながら昭和40-50年代みたいな感じですね・・。
2006.05.09
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ピグマン子爵はDrヘルによって作られた3番目の幹部です。ピグマンは巨人の身体の頭のあるべき部分に小さい人の上半身が乗っているという悪夢にでてきそうな姿です。けけけけけと叫びながらあちこち落ち着き無くはねまわる幻術使いという設定・・・なんとなくジャングル黒べえ に似ているかもしれません・・。ウラウラウラウラ・・ベッカンコ!・・これジャングルの常識・・とは言わない・・多分・・・・。声優は矢田耕司。マジンガーZではナレーターも兼ねています。特撮作品でもクール星人やロボパー、ロボメカ・・等出演作の多い方です。「宇宙戦艦ヤマト」のタラン将軍なんかが印象的でしょうか。コミック原作では遊園地で甲児を幻術にかける登場1回のみ。これは実はアニメにおける登場期間が83-87話の5話の間だけとほとんど一ヵ月間しかないためためです。6/30に83話「初見参加妖怪参謀ピグマン子爵」で登場、7/28に87話「爆死!!恐怖のピグマン子爵」で爆死ですからほとんど1ヶ月。にもかかわらず印象的なのはいちにもににもあまりにインパクトの強いその姿でしょう。今では非常にマズイと思います。最後は光子力ビームを受けてバラバラ・・うろ覚えながら木にぶら下がっている壊れた姿はイヤーな後味でした・・・。桜多吾作版では初登場で幻術で研究所に侵入し、マジンガーZに下半身を吹き飛ばされるも撤退。「Drヘルの最期」で再登場するも自衛隊が米軍からちょろまかしていた核弾頭をくらいさすがに消滅・・。てまずくないか自衛隊・・。後年の「マジンサーガ」では比丘魔子爵、上半身が今度は禿頭の女で、女の子たちを孕ませる展開が凄く不愉快でした。特筆すべきは「バイオレンスジャック」の「鉄の城」編に登場するピグマン(死神ピグミーでしたか・・)の方でしょう。こちらは是非、機会があれば読んでいただきたいと思います。これはホントに驚愕の展開なので。「鉄の城」編はマジンガーファン必見の傑作であります。盲目の黒人格闘家ジム・マジンガに兜甲児少年がまたがり目となって独田地獄斎の繰り出す格闘家・機械獣たちと戦うという・・・作品そのものも驚愕の展開です。今なら中公文庫版8巻でよむことが可能です。他の幹部とは違い異形でも昨今風当たりの強い姿なのであまり再登場はみこめなそうなピグマン子爵・・・。・・・・・・・別に再登場しなくてもいいかな・・。
2006.03.19
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あしゅら男爵は「マジンガーZ」の悪役の中では一番有名ではないでしょうか。Drヘルが古代ミケーネ人の夫婦ミイラの半身ずつをくっつけて生き返らしたという何故そんなことをという非常に理解に苦しむ存在です。そんな複雑な手術なのにあまり利点がない過程の末誕生したあしゅら男爵は状況判断が悪くミスが多い悪役で(てゆうか、ドジっ娘?)光子力研究所占領作戦の際、自分だけ捕らえたマジンガーZの監視という役割に我慢できずに研究所に自分もむかい作戦を失敗させた(57話「Drヘル日本占領!!」)のが特に印象が強いです。アニメ版でのあしゅら男爵の最期(78話「あしゅら男爵太平洋に散る」)は自分の駄目さ加減に絶望し思いつめた末(鬱病だったのでしょうか?)単独の作戦を行い最期には海底要塞ごとマジンガーZに特攻するというものでした。マジンガーの死を確信しつつ死んで行く姿は涙をさそいます。このときのゴーゴンやヘルのあしゅらの勇壮な死を悼む姿が結構泣かせます。(とはいえ、すぐつぎの週にあしゅら男爵型の機械獣を作るのはやりすぎと思いますが・・)コミック版では「マジンガーZ]の方ではブロッケンの項で述べたとおりですが後に「Zマジンガー」では機械の身体で登場したり「マジンサーガ」では後ろ前に顔があったり果ては「マジンカイザー」において「いいあしゅら男爵」などというわけのわからないやつまでが登場したりしています。そんな中やはり印象的なのは桜多吾作版です。限りない失敗と侮辱の連続に耐えられなくなったあしゅら男爵は地下帝国の資金や資材をを横領します。横領を知ったブロッケンは処刑を主張しますがヘルはあきれて愛想つきたからほっとけ、みたいな感じで突き放しさらに悲壮感漂います・・。このときのあしゅらのコンプレックスに満ちた台詞がいいです。「いまに見ておれ人をいつもいつも小ばかにしくさるくそじじいと首なし野郎め」(※手元に資料がないので記憶で描いてます。いいですね。)いつも失敗するはずのあしゅらとは思えない非常に理知的な姿が描かれ地球の自転を停止する「RI計画」は全人類の命をもって世界を脅迫するという史上最大規模の作戦として敢行されてゆきます。さらにマジンガーZと兜甲児をも手中にするのです。この際、あしゅらの成功にすりりマジンガーを機械獣にして日本製服を説くヘルに「うるさい、じじい、私は日本征服じゃなく世界を相手にするのだ」とあしゅらマジンガーがロケットパンチを食らわすシーンはいままでが今までだけに爽快です。この後のあしゅらが甲児を仲間にひきいれようとする件り、何の特にもならない正義と日本をお前にやろうという言葉に揺らぐ甲児の図がリアリティがあって面白いです。(日本をもらって女の子をはべらす、というのが卑近でいいなあ。)結局、一文の特にもならない正義を選んだ甲児により計画を阻まれたあしゅらはすべてを失います。次のエピソードにおいて甲児への復讐のため火傷にただれた姿で登場するあしゅらでしたが一太刀をあびせることも出来ず顔を砕かれ誰にも看取られず誰にも悲しまれずに死んでいくのでした・・。切ない・・。↑この方までフィギュアになってます。
2006.03.17
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ブロッケン伯爵は「マジンガーZ」の敵でDrヘル率いる地下帝国の幹部です。ナチスの軍服に身を包み己が首を右手に抱えた異様な人物で鉄十字軍団を従え飛行要塞グールで戦闘指揮を執っていました。Drヘルにより瀕死の将校がサイボーグとして一命を取り留めたものとして設定されていますが首ちょんぱなその姿はどう考えても悪い冗談としか思えません。Drヘルとその部下というのは今の「スーパーロボット大戦」なんかであるとアットホームな関係、の印象なのですがこれは基本的にアニメ版の印象からきたものです。声優が滝口順平ということもあり冷酷非情な人物という設定もどことなくユーモラスな感じも漂います。アニメ版においてはDrヘルとともにグールをマジンガーZに撃墜され海の藻屑となります。これは原作のテレビマガジン版でも同様です。また「少年マガジン」版においてはあしゅら男爵の海底要塞ブードとグールが激突するという最期を遂げました。さてここからが本題です。永井豪の原作版をその内容と量において凌駕するのが桜多吾作による「冒険王」版です。マジンガー3部作すべてを桜多は手掛けているのですが「マジンガーZ」は初期においてはアニメ版のコミカライズという性質が強いものでした。しかし別冊付録「暗黒大陸のマジンガーZ」以後オリジナルの展開を多く見せるようになりアニメ版と内容の大きく離れた作品へと変質していきます。さてブロッケン伯爵に戻ると桜多版では何故かアニメよりも3ヶ月も早く登場します。(弓教授のニセ者が出るボーカスD5の登場話)「暗黒大陸のマジンガーZ」ではアフリカの既にDrヘルに支配された国の統治者「首なし」として登場。以後、プライドの高いあしゅら男爵より有能な部下としてマジンガーZに対峙していきます。ブロッケンの部下として桜多版オリジナルのヒゲの将校が副官が登場します。この人物は結構長く活躍したのですがしかしDrヘルにゴーゴン大公暗殺未遂の責任を全て被せられヘル自らの手で斬り殺されてしまいます。この時の副官が「あ、あくま・・・」とヘルを呼びブロッケンに手を伸ばしながら「ブロッケン様・・・」と言いながら死んでいく様は非常にショッキングで印象深いものがありました。このときのブロッケンの胸中はいかなるものだったのでしょう?このことが最後におけるブロッケンの造反を呼ぶことになるのです・・・。桜多版「マジンガーZ」にはDrヘルが主人公である「たたかえ!Drヘル」というエピソードが最終話の前に単行本書き下ろしで(!)収録されていますこれは天才であったヘルの虐げられた少年時代から天才と呼ばれながら忌避された青年時代が描かれています。Drヘルがああなったのは失恋した上、その暗い顔が女に忌み嫌われたことが原因であった・・、という凄い話なのですがそれはおいておいてブロッケンの話を。ナチスドイツの科学者として殺人兵器の開発や人体実験を繰り返したヘルは瀕死のドイツ人将校を助けるというより人体実験のような形でサイボーグ化します。これにより命を取り留めたブロッケンは戦後、ナチという資金源を失ったヘルへ恩返しをする義理固いところを見せ、ヘルの部下となるのです。しかしそれは自らの無能と自己保身のため多くの部下を死へおいやるヘルの姿をみせつけられることだったのです・・・。最後の戦いにおいて九死に一生を得て戻ってきたブロッケンに対するヘルの一言はねぎらいの言葉ではなく「お前でもやりようによればマジンガーZに勝てる・・」でした。ここからの「マジンガーZ」の主役は兜甲児ではなくブロッケン伯爵となります。「あんたのような自己中心的で鼻もちならない馬鹿はみたこともない」「(もしこんな奴とわかっていたなら)このブロッケン、お前のような奴の部下にはならなかったぜ!!」と三行半をたたきつけるシーンは死んでいった部下への弔いの言葉だったのかもしれません。このあと加速装置!!!を使いマジンガーZに挑むも惜しくも破れ散ってゆくその姿は多くの悪役の最期の中でも忘れがたいものとなりました・・。まさに「漢」の最期に最大の敬意を払って黙祷したいと思います・・・。↑ブロッケン伯爵のフィギュアです
2006.03.16
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ゴーゴン大公は「マジンガーZ]に登場した下半身が虎という幹部キャラクターです。失敗続きのDrヘルの前に現れた協力者で機械獣より強い妖機械獣(顔のある戦闘獣との違いがわからないなあ)を貸し与えるという役どころでした。実はミケーネ闇の帝王の尖兵で諜報部の幹部。引き続き「グレートマジンガー」にも登場します。声は加藤修。渋いドスのきいた声ですが一方ではムチャの声も。一般的には「やまおかくーんっ」の「美味しんぼ」の富井副部長が有名でしょうか。グレートマジンガーの敵役は数が多いため結局のところ最期まできちんと描かれた方が少なかったりします。アニメ版の最後は割とやられるところ描いてましたが漫画では曖昧です。永井原作版ではハーディアスとユリシーザーしか死んでないような。ゴーゴン大公は途中で死んでしまうせいもありアニメや原作でその最期がキチンと描かれています。TV版第22話「ゴーゴン大公!!火山島に散る」では前線基地火山島の建設および最高司令官に任命されながら何故か戦闘獣を庇ってグレートの攻撃を受け虎の前半身を失い完成した基地の玉座に座り死にます。栄光を前に納得のいかない意味不明な最期でした。永井豪の原作版ではクラゲ体の戦闘獣ゼランギアを使い「腕と胸の放熱版を奪えば強力な武器は使えなくなる」という策謀と知略に長けたゴーゴンらしい作戦を展開するも鉄也の機転に敗れる。黒コゲになりながら「偉大なりグレートマ、マ、ジンガー」と敵を讃えての格好いい最期。桜多吾作版では死の商人による量産グレート競売の勝利者となりグレート軍団を指揮する作戦の指揮官に。(スーパーロボット大戦の量産型グレートのねたはアニメや原作ではなくここにあります。)最期はグレートマジンガーにブレードで虎の身体を地上に縫い付けられ命請いをするも32トンの巨体にぐしゃっと踏み潰されます。「許してくれ鉄也」と言うゴーゴンに鉄也の強敵への最後の言葉は「さよならゴーゴン」でした。「第2次スーパーロボット大戦α」ではDrヘルが蘇った地獄大元帥の手で前線に残され見殺しにされたうらみの言葉を聴かされながら逆に謀殺されます。このあたり桜多吾作版、アニメでは地獄大元帥登場前にゴーゴンは死んでいるのでifのスパロボらしい面白い試みだったと思います。特に桜多吾作版ではゴーゴンが後ろから剣で胸を刺し、「さらばおいぼれ」でしたしねえ。2003年に出た「マジンカイザー死闘暗黒大将軍」は賛否ある作品ですがゴーゴン大公は最高に格好いい。何度も死んだと思わせぼろぼろになりながら最後は暗黒大将軍に「マジンカイザーと兜甲児健在なり」を訴えながら燃え尽きるという悪役でここまで描かれたら本望な最期でしょう・・。そんなゴーゴン大公がまさかのフィギュア化です。放送当時のソフビ以来かなあ・・↑押してみようついでなのでガミアQも紹介。原作版「マジンガーZ」で一番インパクトがあり暗殺という意味では最強の機械獣でしょう。髪が鋼鉄製でなんでもスパスパ切るというのは人間相手では怖いし漫画でも効果的でした。金髪でマントの下全裸のマニアックさもOK(何がよ)。Q1、Q2、Q3同時発売です。・・凄い時代だなあ。
2006.03.12
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遅ればせながら「ダイナミックヒーローズ1巻」(講談社e-mangaKCDX)読みました。これWeb現代でネット公開されているやつのコミック化されたものなんですがこれは凄いです。永井豪のアニメ作品の続きをやってしまおうという70年代に永井豪アニメを空気のように観て育った世代には堪らない1冊です。話としてはテレビ版の「グレンダイザー」の直後の話で兜甲児がマリアの夢を見るところから始まります。そこから「キューティハニー」「デビルマン」「グレートマジンガー」「ゲッターロボ」と話が広がっていきます。絵はアニメの一番いいとこを越智一裕さんが見事に再現してます。今の所、デーモンやパンサークロー、劇場版マジンガーに出た謎の宇宙人(!)なんかが出てますが妖獣ではシレーヌやサイコジェニーなどのメジャークラスだけでなくラフレールやエバインが登場。いやー渋いですね。また異様にサービスカットに拘っていて女性キャラのパンチラ率がやたら高い気が・・。炎ジュンなんてシャワーシーンまで・・さすが永井アニメ・・。で凄くいいとこで終わってしまうのですが続きはいつでるのでしょう・・。もうなんかe-mangaで出費を重ねそうな今日この頃です。
2006.02.26
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