コミックや小説の感想つれづれ書き~かなり雑多に

コミックや小説の感想つれづれ書き~かなり雑多に

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2025.11.01
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カテゴリ: コミック感想

これ、なんといったらいいんでしょうか。
おもしろくない、とまでは言いきれない。単純に私の好みには合わなかっただけというか。

良くも悪くも「なろう」なんですよ。なろうの中でのみ完結している話であり、「少女漫画」とは言えないと思います。
そしてタイトルもちょっと「違う」んですよ。「拾われた」のはむしろ令嬢の方であり、氷の貴公子はべつに拾われてないですよ…このタイトルを回収するときがくるんでしょうか?


ほんとこれ、「なろう」でしかない話です。

ちなみにですね、絵はけっこう上手い方だと思うんですよ。なのでするする読めます。
ただ、子供向けといった絵柄なので…少女漫画らしいきらっきら感とかは感じません。子ど向けの…つまり小学生高学年あたりがターゲット?な絵だと思うんですよ。

登場人物、とくにメインふたりの年齢も低く感じてしまう絵柄です。


魔法がでてきて動物・魔物がでてきて魔道具も出てきて、そのうちの道具のひとつが銃…小型銃ピストルみたいな感じの…だったりして、文化のレベルがどのくらいかわかんないっていう、非常になろうらしい作品なんですよ。

ヒロインであるアリシアは「なろう」あるある展開の魔法鑑定の儀式で魔力なしと鑑定されて伯爵家を追放されるっていう…

うん、もうほんと「なろう」です。
わたしはぶっちゃけて言いますけど、この設定が大嫌いなんですよ。
ばかばかしいにもほどがありますよね?

何歳かの時に魔力測定してそれが聞いたことない魔法の属性だったり魔力がゼロだったりして、家から追放されるって流れ、たぶん「なろう」でしか通用しないと思います。
魔力がゼロで、なんで伯爵家をおいだされなきゃならんのです?

飼い殺しにするとかならまだしもわかるんですが、この話でもそうなんですが、追放どころか抹殺しようとするんですよ。
実子を、ですよ?

もうばかばかしすぎて。
これ描いてて嫌にならないのかなとおもうくらいです…けどまあそこは商売ですしね。面白くしようという以前に、そういう追放劇ありきで物語をすすめるのが「売れる」ための手法なんですから仕方がない。



リュカードという青年、魔術師だそうですが、この彼に「拾われて」保護下に入ることになるんですよ。

で、無能だと言われていたアリシアがじつはすごい魔法の使い方ができるという事実があきらかになっていって…というテンプレートな話でしかないんですが、いくつかの設定をうまく織り込んであって、楽しく読むことができました。
拾った犬はたぶんフェンリルなんだろうなーとかはまあおいといても。

魔物の登場シーンとかも迫力ありましたし、魔物がやたらに出現する理由もいちおう納得できる理由が用意されていました。

アリシアの力が明らかになっていく中で、最初のイベントというか結界を張る、という「仕事」があるんですが、そこでもはじめからアリシアのことを信じ切っていないキャラがちゃんと用意されています。


最初から大歓迎されるってのはおかしな話ですから。
しかもアリシアは「敵国」といっていい国の出身の令嬢ですからね。

まぁ、すんなり信頼されちゃうんですけど、まあそれはそれです。

ただ、このアリシアというヒロインの性格が、実のところよくつかめないんですよ。
ただただ「いい子ちゃん」と言った感じで、性格に深みがない。

ほんとにただのいい子ちゃんなので不快ではないんですが、かといって「主人公」として魅力的かっていうと、微妙なんですよ。

一方で、アリシアの姉の方はっていうと、なんかこう…魅力的なんですよ。
「アリシアは私の人生を奪った」ってそりゃもう逆恨みでしかないんだけど、アリシアを嫌うに至る過程が描かれていたのがよかった。

そりゃぁ…つらいよこんなの。
と、同情はできます。

ただ、もうちょっと掘り下げてほしかったかな…物足りない感じがするんですよ。
あまり長々とかくのもだれるかもしれないのであれくらいがいいのかな?

そんでね、アリシアはっていうと、姉の気持ちを全く理解していない、気づいていない状態なんですよ。
そしてそのままの状態で追放されちゃったもんだから、これしばらくは姉の気持ちに気づかないで被害者ムーブするかもしれんと思うと、ちょっと萎えますね…


話全体の流れとしては、決して悪くないと思うし、絵や漫画の出来もよいとおもうのですらすら読めるんですが、絵柄の「子供向け」感からどうしても恋愛要素が「合わない」と感じてしまってね…
恋愛要素はあってもいいんですが、早い段階で恋愛要素ださないほうがいいかなって感じなんですよ。
もうちょっと親交あたためてからゆっくりでもいいかなっていう。

仲良くなった人たちとともに世界を守る、みたいな話の流れのほうが絵柄に合っているというか。

恋愛要素はのちのちゆっくりとでいいかな、と思ってしまうんですよ。

たぶん、アリシアがいい子ちゃん過ぎることにも原因があるかも。

つまりなんつーか、アリシアがつまらないんですよ、キャラとして。
いい子なんですけど、ただそれだけっていう。

このあたりは惜しいなと感じました。

そのほかの魔法やら魔物やらの展開は「なろう」のテンプレートをなぞったような展開でしょうから…おもしろくなりそうな予感ってのはまったくわいてこないんですよ。


無味乾燥というか。

悪くはないんですよ、決して。
ただ、ほんとうに「なろう」のコミカライズのひとつであり、それ以上でも以下でもない、「なろう」の世界に慣れ親しんだ人が読むだけのものです。
なにひとつとしてオリジナリティーがありません。

オリジナリティーがないのが決して悪いわけではないんですよ。
いちおう「物語」としての形にはなっていますので。
そして絵もこざっぱりしているので読みやすい。そう、この絵に関しても「こざっぱり」している分、すごく淡泊なんですよ。

デッサンがさっぱりできてないとかいう絵ではなく、いろんな構図でちゃんと書ける人なんですが、いまひとつパッとしない絵ともいえます。
ただほんとに、決して下手ではありません。「少女漫画」風な「少年漫画」というのが近いかも?
キャラの顔も、とくに男性陣はかなりさっぱりした顔の造形なんですよね、これは好き嫌いありそうかも?


とはいえ、まあほんとに、けなすほどの駄作では決してないですし、さくさく読み進められるくらいにはテンポもよいので、「なろう」作品の一つをかるーく読むかってのには、ちょうどいい話かもです。





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最終更新日  2025.11.01 22:00:05
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