アンチエイジング入門

アンチエイジング入門

2005/07/19
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カテゴリ: アンチエイジング
そらのたま さんや、 アンチエイジングブログ さんのブログを拝読して、
悪者じゃなかった活性酸素!を書いたときより、少し分かってきました。

チームは、「ミトコンドリアDNA」と呼ばれる、細胞核のDNAとは別にミトコンドリアが独自に持つDNAに着目。このDNAの損傷修復機能を失わせたマウスを遺伝子組み換えで作った。
 すると、組み換えマウスのグループは、正常マウスのグループに比べてDNA損傷が加速的に蓄積。脱毛や白髪化、背骨の湾曲などの老化症状が見られ、老年性難聴の発症も確認された。
 グループ内の最高寿命も、正常なマウスの約28カ月に対し約15カ月と短かった。また、ミトコンドリアDNAの損傷が蓄積するとアポトーシスと呼ばれる細胞死が増え、老化が進行することも分かった。
 一方、ミトコンドリアの活性酸素のレベルなどを両グループで比べたところ差はなく、活性酸素や酸化ストレスの増加が、老化に関与していないことが分かったという。


ニュース記事では、活性酸素が、老化に関与していなかったと書いてありますが、
この実験結果が事実だとしても、そこまでのことは証明できていません。

実験結果から読み取れるのは、
活性酸素よりも、ミトコンドリアDNAのエラー蓄積が
老化の原因として重要ということでしょうか。

この実験結果が正しければ、老化の原因説の主流である
活性酸素説(フリーラジカル説)が否定されるというわけではなく、
DNAのエラー蓄積説が主流になる、ということかもしれません。
個人の食生活を変えるようなことではないでしょう。

SOD活性(抗酸化能力)の高い動物ほど長寿である事実。
高地に住む人ほど長寿の人が多いという事実。
カロリー制限で老化の進行が遅くなるという事実。
これらの事実を活性酸素なしで説明できるかというと、
そこまでは至らないでしょう。

また進展があったら記事にしたいです。

ところで、そらのたまさんの、 脱毛は頭の脂質が酸化することで引き起こされる
気になるなあ。

<参考>
悪者じゃなかった活性酸素!

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最終更新日  2005/07/20 01:57:12 AM
コメント(6) | コメントを書く


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うわぁ!!!  
akoaco7  さん
へすぺりじんさんいつのまに復活してたんですか!?すっごいアンチエイジング情報びっしり♪^^
ははぁ~、いろんな説がありますよね。確かに。
あとは情報にまどわされすぎないように、気をつけないと。(>_<)!!!

でもストレスで胃に穴があいたり、自律神経失調症になったりするなかで、ストレス→交感神経の過度で長期の緊張→白血球中の顆粒球細胞の発生→顆粒球から活性酸素の放出→細胞破壊になるという
「白血球自律神経支配の法則」はすごく分かる気がします。

(2005/07/27 10:10:29 PM)

Re:うわぁ!!!(07/19)  
>akoaco7さん
毎日は無理ですが、なるべく更新しようと思ってます。
よろしくです^^。

活性酸素が原因とされる病気ってたくさんありますよね。
今後、いろんな説が出てきても、それらすべてが覆されることはないように思います。
最近私は睡眠不足→ストレスなので、気をつけたいです。 (2005/07/28 01:39:11 AM)

Re:悪者じゃなかった活性酸素その2(07/19)  
生命科学研究者 さん
この論文の曲解記事に辟易していた現役生命科学件k入者です。へすべりじんさんの記事は無駄に踊らされておらず感心致しました。

ご指摘のとおり、今回の実験結果は『活性酸素は老化に関与しない』旨の結論を言えるものではなく、そもそも元の論文にはそのような記載が一切ないものであることをご存知いただければと思っています。

DNA修復酵素の欠損によるDNA損傷の蓄積が老化の主原因であるとの結論を導くためには遺伝子欠損マウスで活性酸素の上昇がないということを証明しなければならなかったためそのようなデータを追加しているわけですが、それを曲解して活性酸素は関係ない!と結論づけた方がなんと多いことか…。いやはや…。

活性酸素はDNA損傷に強く寄与しますので、活性酸素の程度が同レベルであっても、修復酵素の欠損があれば老化は進行するという事実は、活性酸素(がすべてでないとしても)老化の主原因の一つということを逆に裏付ける結果と考えてもよい実験事実であるとも考えられますね。

今後も地に足のついた情報提供を期待しています!。




(2005/07/31 12:40:33 AM)

生命科学研究者さんへ  
>活性酸素(がすべてでないとしても)老化の主原因の一つということを逆に裏付ける結果と考えてもよい実験事実であるとも考えられますね。
活性酸素以外にDNA損傷に大きく関わるものがないと分かれば、確かにそう言えますね。

丁寧なコメントありがとうございます。

昨今、子供の科学離れが叫ばれていますが、報道する側にも科学的に解釈するベースを持ってもらいたいものですね。 (2005/07/31 02:56:03 PM)

Re:悪者じゃなかった活性酸素その2(07/19)  
年取りたくないよ さん
抗酸化作用を投与する介入試験では、生活習慣病が悪化し、癌が増えるって報告あるよね。基礎的な研究(nature)でも酸化は老化と関係なしというし、Lancetだって、ワインは効果ないようだから信用するなって、自分で散々昔騒いだフレンチパラドックスをほとんど否定しているし。こうなると、抗酸化はほとんど怪しげな新興宗教の世界。Lancetいわくno free lunch(うまい話には裏がある)だって。 (2005/12/17 12:14:51 AM)

Re:悪者じゃなかったマスコミの曲解記事  
ジッポー さん
>そもそも元の論文にはそのような記載が一切ない
>ものであることをご存知いただければと思っています。


東京大学の記者発表には、日本語で明確に書かれています。
「これらの結果は活性酸素種レベルの増加・酸化ストレスの増加が、老化機構へ関与しないことを示唆し、これまで有力な老化機構とされてきた“フリーラジカル障害による老化説”を否定することを示唆しています。」
http://www.u-tokyo.ac.jp/public/public01_170712_j.html (2006/11/24 04:04:55 PM)

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